2015年冬アニメの感想の続きです。
個人的には今冬で一番のアニメです。続編も決まり、とても楽しみです。
◎「冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた」(全13話)
総合評価5点(5点満点)。
オタクで有名ブロガーの安芸倫也(あきともや)(cv松岡禎丞)、
倫也の幼馴染で人気大人向け同人漫画家でツンデレでツインテール・ビンタが可愛い澤村・スペンサー・英梨々(さわむら・すぺんさー・えりり)(cv大西沙織)、
倫也の1つ上で人気ラノベ作家でヤンデレの霞ヶ丘詩羽(かすみがおかうたは)(cv茅野愛衣)、
・・・なメインヒロインの加藤恵(かとうめぐみ)(cv安野希世乃)、
同日生まれで倫也の幼馴染でイトコの氷堂美智留(ひょうどうみちる)(cv矢作紗友里)、
倫也のオタク面の一番弟子の波島出海(はしまいずみ)(cv赤﨑千夏)、
出海の兄で、倫也の元オタク友達で仲たがいした波島伊織(はしまいおり)(cv柿原徹也)など。
○ 詩羽と英梨々が5段階評価でいう5の美人であり可愛さであるとすると、恵は3.9です。普通よりは可愛いけれど、目立って可愛いという訳ではないという感じ。
しかも、控えめでおとなしく、目立つことを好まない性格も相まって、クラス内での可愛さの評価は3からせいぜい3.5くらいなのでしょう。そういう意味では、冴えないヒロインではあります。
普通に可愛い程度の恵が冴えない男子や、美人や可愛い女子とゲーム制作をする中で、徐々に可愛く見えるようになっていき、状況によって凄く可愛く見えたり、「あれ、こんな可愛い娘クラスにいたっけ?」と思われるようなヒロインに育っていく、その途中までの物語。
EDでも加藤恵は、倫也と英梨々と詩羽の次の4番目にクレジットされていますし。
新しいヒロイン像であり、大成功でした。
2015年最高のヒロインは恵で決まりではないでしょうか。今夏放送予定の大好きな「WORKING!!!」のヒロインも素晴らしいですが、多分、1人では敵わないと思います。あっ、俺ガイルの戸塚彩加(cv小松未可子)がいたかあ・・・あっ、戸塚は男子でしたね。。。
○ 0話。温泉合宿でゲーム制作の話、にはほとんどならなくて、温泉でのよくある話。
サービス回といえばサービス回ですが、時系列としては最終12話の次の話。主なキャラが出そろって、ゲーム制作をするという皆のまとまりが出てきた状況。
○ 1話。キャラ紹介的な、ゲームを作るという話であることの紹介的な、ハーレムであることの紹介的な、0話での物語の書き出しはどうすべきかという話を踏まえた展開。
最後に恵が登場。1年のときから同じクラスなのに、倫也に名前も存在も覚えてもらえていない恵・・・
1話はまずまずといった感じでしたが、2話以降からとても良かったです。
時々、絵柄を変えて感情表現をしているところも良かったですし。
○ 2話。カメダ珈琲店での会話、恵の話し方がとても良いです。倫也の賑やかさとのバランスも絶妙で、良いコンビ。恵の見切れ方も絶妙。英梨々と詩羽が加わっての4人でも同じ。
まさか、倫也の部屋で2人でヒロイン修行のために徹夜でゲームをすることに恵が乗るとは思いませんでしたが。
アニメジャパン2014や放送日決定後のポスターでの恵は美少女っぽくかなり可愛く描かれていますから、アニメの恵がそうなるのかな、と思って見ていきました。
しかし、この話し方であれば、アニメのような普通に可愛い、特徴のない可愛さという程度の顔立ちの方が合っていると思うので、ポスターのようにかなり可愛く変身するのは却って魅力がなくなります。目立たない普通っぽい可愛さ、普通よりは可愛いけれど目立たない程度の可愛さが恵の魅力の土台であり、それを魅力的に見せるのは簡単ではないのにそれをやってのけていることがこのアニメの凄さでは。
アニメジャパン2014にて。
○ 3話。北海道に家族旅行に行っていたのに、倫也からの電話により、倫也に黙って帰ってきた恵。ヒロインっぽい服装や言動を英梨々と詩羽に学び、例の坂で登場。
ほんとうにチラリとパンチラしてから(恵は気づいていない。)、見事にお持ち帰りされ、企画書を書くことに徹夜で協力。
2話続けて2人は徹夜かよ・・・
恵が意外としたたかな印象。2人が倫也を好きなことには気づいているでしょうし、その2人に協力してもらうとか。
2人は2人の現状の言動では倫也を振り向かせることは出来なくて、恵になら振り向くだろうとは思っている雰囲気なので、それは恵も気づいていると思うのですけれど。
恵が2人に倫也を好きだと告げた上で協力をお願いしたのであれば、2人への手順を踏んでいるので、マイナスイメージはなくなるのですれど。
倫也に手を引かれて家に行くところで振り返って笑顔で2人(こっそり見ていた。)に手を振ったのは、単なる感謝という理解で良いと思いますが。
ED後、倫也が2人に企画書を見せてコテンパンに言われている中でも、窓側に頭をもたれかけさせて寝ている恵、その顔のすべては映さないカメラワークというのも、相変わらずで良かったです。
「ヒロインなら、男にもたれかかって寝ろ!」と叫ぶ倫也と、倫也を蹴とばす英梨々と詩羽も楽しかったです。
○ 4話。2人も協力することに。学校の友達が付き合ってくれなかったので男子のイトコと買い物に行くというのをデートだからやめろと言う倫也。デートでないなら代わりに倫也が行くと言うと、無言でイトコに断りのメールを入れて倫也と行くという恵。それはデートかと言ってひどく動揺する倫也。
淡々とした恵が良いです。
○ さて、倫也の言うことにツッコミを入れている恵というのも、倫也が好きなのかどうか、いつから好きなのか。
現実世界でも、あっさりしている人はあっさりしていますからねえ。まして、存在感のないことを自覚していますし、その上で存在感のないように生きているかのような恵ですし、更に、多分、1年生の早い時期から好きだったのでしょうし(今は2年生。)。
恵は感情表現の抑揚が少ないので分かりにくいですが、3話最後で詩羽が英梨々に「メインヒロインがやる気になっちゃった時点で、勝負あったでしょ。そんなに悔しかったのなら、加藤さんに協力しなければよかったのに。」と言っているのはもしかしたら単に一緒にゲーム作りをするかどうかでしかないのかも知れませんが、3話ED後の英梨々と詩羽の倫也への八つ当たりっぷりからして、3話では好きだったと考える方が自然でしょう(もちろん、自分を必要としてくれるからというだけで、恋愛感情ではない可能性も少しはありますが。)。
目立たない、冴えない自分を三大有名人の2人である詩羽と英梨々を差し置いて必要として熱心に誘ってくれるということで、2話でとも考えられます。
一方、恵が、英梨々と詩羽などが倫也にくっついたりしていても何も言わず、特に表情も変えずというのは、倫也に特に気がないからともいえますし。
でも、そうだとしたら3話のようにする恵というのもなあ、とも思います。
決め手はないですが、少なくとも1年生の時に倫也に関心があったということでないと(但し、三大有名人の1人としてだけかもしれないですが。)、2話以降で急にというのは展開が速すぎる気が。
○ 5話。詩羽のシナリオは面白いけれど今一つ満足できない倫也。
後半、恵の買い物に付き合う倫也。恵にその意識はあるような無いような、、、デートと言えばデート。
○ 6話。詩羽の回。雨に濡れ、シャワーを浴びた後、2人きりのホテルで、恵への嫉妬を創作にたたきつける詩羽。バスローブのような寝巻で揺れる胸とかセクシーなカメラ回しというのはどうかと思いましたが、朝になってストッキングをはくときに透ける下着をまともに見せたりはどうかと思いましたが(このアニメをあまりそうしては価値が下がりますし、それがなくても十二分に楽しいです。)。
後半、倫也「いや、もうちょっと特徴無くして。」、
詩羽「今まで創作してて、そんな指定を受けるの初めてなんだけど。」、
倫也「そこまでキャラが薄いとさあ、ふっとした瞬間の変化に、ドキッとするんだよ。急に可愛く見えるっていうか。」、
詩羽「ギャップ萌みたいなものかしら。」、
倫也「でも次の瞬間には直ぐに元通りのうっすいキャラに戻ってるんだ。あっ、やっぱ可愛いって思ったの勘違いだったかあ、みたいな。」、
詩羽「なに、そのふざけたキャラクター。」、
倫也「仕方ないよ、リアルにいるんだもん。こういうやつが。」。
何もなかったのにあったかのような写真を撮って倫也に送る詩羽も含めて楽しかったです。
ED後、恵の表情をデッサンする英梨々が買い物途中に倫也が詩羽のところに行ったことを言葉責めして、プイッと少し怒った表情の恵というのも良かったですし。
これでも、恵の感情がこれまでで一番出たシーンです(現実世界の人だとこのくらいの表情だろうな、という表情で、アニメ的な大げささのない表情。)。普段は表情が乏しいので、とても効果的で、とても魅力的でした(3話での恵の笑顔は、100%ではないでしょうけれど演技なので。)。
○ 7話。波島出海と波島伊織登場。
8話。夏コミケ、出海の回。倫也の家にて、英梨々が書いている大人向け同人誌を恥ずかしそうに恵が何回かチラ見していたので、そういうことに興味はあるということでしょう。
こういう普通な感じの恵に興味あるというさりげない仕草をされると、見ている私も恥ずかしくなってきます。通常なら、ふーん、くらいで気にもしないのに。
○ 9話。英梨々の回。夏コミケ後、英梨々と倫也の喧嘩。英梨々の下着とか。超大型台風、のち、一応晴れ、かな。
8話最後から、出海と英梨々の漫画のどっちが凄いかをキッカケに、小学生時の英梨々の「裏切り」と仕方なかったということを互いに謝らず、互いに許さず、恨みを忘れず、でも、英梨々は倫也が好きだから、倫也は英梨々を幼馴染として大切に思っているからということでしょう。
ありていに言えば、腐れ縁。仲直りせず、許さないままですが、腐れ縁。
○ 10話。オタクに否定的なものの、知らない内にオタクとバンドを組んでアニソンを歌っていた同じ年の、生まれながらの幼馴染「原始の幼馴染」で英梨々のような「パチモン幼馴染」とは違いすぎるイトコの氷堂美智留登場。
○ 12話。美智留もまきこんで、1ルートだけ完成しましたが、まだまだゲーム全体の一部のみ。冬のコミケに向けてまだまだまだまだ頑張りが必要なようで。
ゲームの完成までで2期も出来そうですが、ゲームが完成すると恵が輝いてしまい、輝くこと自体は恵の魅力を増しますが、輝いて直ぐに恵の魅力は失せます。普通っぽさが土台であることが魅力の恵は輝いた次の瞬間から魅力のないヒロインになるのです。
なので3期は、同等かそれ以上のアニメは出来ないか、恵の新たな魅力を見つけて新たな展開の物語にするか(それは既に「冴えカノ」ではないですが。)、英梨々や詩羽をメインにしたスピンオフのような新たな展開の物語にすべきでしょう。
別の形のヒロインとして輝くことに向かって行く恵という物語もありうるでしょうけれど、、、、、プロ脚本家なら今作に並ぶかそれ以上の具体の物語を思いつくのでしょうけれど。
アニメジャパン2015にて。2枚目の恵があまりに小さいので・・・・・
【shin】
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