「猫物語(白)」3話感想。「私は味気の無さを受け入れていて、闇に鈍く、野生として、落第。」それより、ここで羽川のパンツに触れたい
2013-07-30 22:52:21
3話「つばさタイガー其ノ参」
いよいよ核心に向かっています。
◎ その前に、ここで私は羽川翼のパンツに触(ふ)れないわけにはいきません。
白いパンツに触れないわけにはいきません。
パンツに触(さわ)らないわけにはいきません。
失礼、噛みました。
パンツにサワリたいのです。
噛みまみた。
じゃなくて、サワルという意味ではなく、純粋な気持ちでパンツに触れないわけにはいきません。
○ 羽川のパンツは、「化物語」1話では薄いピンクのレースでレースとしては普通ですが少し凝ったデザイン、「猫物語(黒)」では黒のレースっぽいもので少し凝ったデザインでしたが、今回は白か薄いピンクか薄い水色のような白っぽいパンツですし、生地は木綿のように見えます。しかも、無地か無地に近いシンプルなデザイン(しかもスポーツブラ。)。
通学時にはいた1枚を除けば自宅とともに焼けたので、スーパーで安いものを買ったからシンプルなものをはいているのでしょう。
「化物語」と「猫物語(黒)」からすると、「猫物語(白)」で通学時にはいていたのは、多分、レースの単色系であり(物語に合わせて、多分、白。)、それが羽川が常用しているものでしょう。
なお、会話が皆無と思われる母親が羽川のパンツを買うはずはなく、自分で買っているはずです。
レースは今どきの女子高生として普通と言えば普通でしょうけれど、真面目な優等生で売っている/を演じている羽川ですから、その延長線上で言えば、木綿の単色系でシンプルなものという方が似合うし、選ぶ気がします。
普段は見えないところだから周りを気にせず好きなものをはいているのか、周りにレースの類が多いからそれが普通だと判断してはいているのか。
普通かどうかとか好きかどうかよりも倫理的・法的に正しいかどうかで行動する羽川ですから、いずれもしっくりとは来ませんが、そんな羽川でも自分の好みか周りの影響かはあるということなのでしょう。
画面に映ったそこそこ大きそうなスーパーなら各種パンツはあるはずなので、レース系が好みならそれを買うはずですが、敢えて木綿の無地系を買っているということは、レース系が好みというわけではないからか、お金が少ないから安い方を買ったということでしょう(普段は見えないところなので、一時的に好みでないものを使うことは考えられる。)。
一方、両親とは会話をしないと思われる仲ですから、羽川は両親からお金を定期的にもらって自分で管理しているはずで、羽川ならきちんと管理できているはずです。
とは言え、急な出費なのであまり余裕がないから安いパンツにしたとも考えられますし、いざという時に備えてその位の蓄えは日頃のやりくりでしているとも考えられることから、レース系を買うお金はあるのに好みではないから買わず、何でも良いのだとも考えられます。
いずれにせよ、どんなことでも受けれてしまう羽川というのを、少しばかり表しています。
○ デザインに意味はあるのか?
「猫物語(黒)」は、邪悪な面もある羽川としての黒、ブラック羽川としての黒のほか、阿良々木に恋する女子としての羽川、イロ気づいた羽川、阿良々木を誘惑したい羽川なのでイロ気のある少し凝ったデザイン。
「猫物語(白)」は、何でも受け入れる/吸い込む/描ける空虚な羽川としての白のほか、何でも包み込む母性のような羽川、母性には基本的にイロ気は不要ですからイロ気のないシンプルなデザイン。
といったところでしょう。
◎ 1話前半でも、羽川が虎に会ったときに「白くて、白々しい」と虎に鼻で笑われましたが、3話でも戦場ヶ原家で次のように同じようなことを戦場ヶ原に言われて。
○ 3話冒頭、戦場ヶ原が羽川に、2人とも自分を犠牲にして他人のためにやっきになるけれど、羽川と阿良々木は似ているようで違い、
「分かり易く言えば、阿良々木君が偽物で、羽川さんが本物に見える。やってることは同じなのに、何でなのかなあって。」
「危うさに対する認識が違うのよ。」
道路で死んでいる猫を多くの人が無視して通り過ぎることについて、
「猫を埋葬することが、危ういからよ。」
「悪ぶることが安全だということを、阿良々木君は多分わかっている。対して羽川さんは、その辺が全く理解できていない。いえ違うわ。きっとあなたにだって、そのリスクの存在は分かっているはず。だけど、そのリスクを全然大したことだと思っていない。そこなのよ、多分。あなたは何も後悔していない。悪意やダメさを、まるでものともしていない。と言うより、受け入れてしまっている。
多分あなたは白すぎる。白無垢すぎる。全てを受け入れちゃダメなのよ。あなたはバカさやダメさに対して、何の警戒心も持っていない。人から付け込まれることが分かっていても、何とも思わず善行に走り、集団の中で浮いてしまうことが分かっていても、倫理的であろうとする。
結論として、あなたは良い人なんじゃなくって、聖人でも聖母でもなくって、闇に鈍いだけだわ。それじゃ、野生として落第よ。」
学校の教室にて、羽川の心の声「落第、、、落第、落第、落第。つまり、白くて、白すぎて、白無垢で、白々しい。」
羽川、噛みしめています。
3話後半での阿良々木家の風呂の脱衣所で、
「そう、多分私は、自暴自棄なのだ。一人で助かろうとも思っていない。私は味気の無さを受け入れていて、闇に鈍く、野生として、落第。」と思う羽川。
○ しかし、これまで、自分の気持ちに向き合わず、優等生の羽川翼を演じている羽川は偽物だと、「化物語」のときからずっと思ってきたのですが、私の勘違いなのか?
何のためらいもなく善行をする羽川は、言うなれば、こういう状況にはこう対応するというプログラムが既に組まれている状態、しかも洗脳とかではなく自分で自分にプログラミングした状態だと思っていたのですけれど(洗脳ではなく自分で組んだので、自分で修正することも出来る。)。
それは、ある状況に対して無意識のように行われる善行なので、自然に行っていると見える状態、本人もそれが自然な行いと思うようになっている状態です(スパイだとバレないのは、本人がスパイだと思っていない状態だと言う説と同じこと。)。
つまり、羽川はパブロフの犬のように、条件反射のレベルになったようなものだと私は思っていたのですけれど、違うんですかね。
どこかで明確に描かれるのかなあ。
○ そう言えば先日の日曜日、秋葉原の外れ、人通りの少ない歩道の端に死んでいるネズミを見かけました。胴体が10センチ弱位、踏みつぶされた形跡はないので毒エサでも食べたのでしょう。
当然、何もせず。
数時間後に通ったときもそのままでしたから、他の人も無視したか気付かなかったかでしょう。
平日であれば、目の前のオフィスビルの人達が気付いて、会社の体面上、片付けたでしょう。生き物が死んでいるというのは縁起が悪いですし、それを片付けない会社というのは片付ける会社よりは評判を落とすでしょうから。
これが猫であっても状況は同じだったでしょう。ただ、猫の場合は大きくて目立ちますし、害獣とされるネズミと違って好まれる傾向にあるので(私は猫に随分と迷惑をかけられたので、放し飼いの猫は害獣に近いと思いますが。)、役所かどこかに連絡して片づけてもらおうと思う通りすがりの人がいてもおかしくはありません。
今のは余談ですが、戦場ヶ原が言うところの、死んだ猫を埋めるという善行をすることが他人に付け込まれるリスクになるというのは分かり難いところです。
善人からは誉められる行為です。
普通の人からは、誉められるかも知れませんし、良い子ぶっちゃってと言われるかも知れませんが、後者は、大人の世界では、ただの嫉妬なので気にしなければ良いだけですが、高校生を含めた子供の世界では、イジメられ得る行為です。
悪人からは、騙しやすい人と認識されて付け込まれ得る行為です。
身の回りに悪人がいなければ、あるいは悪人がいることを認識していなければ、そういうことをする人がいたっておかしくはありません。
まあ、ほとんどの人がそんな難しいことは考えずに、単に面倒だとか、死体に触るのが嫌だからとして無視するのでしょうけれど。
◎ 3話前半ラストから後半、戦場ヶ原は、やはり阿良々木家に羽川を。
羽川が、阿良々木姉妹が戦場ヶ原家に来るまで、今晩の寝床が阿良々木家と気付かなかったのは、都合が良すぎますが。
ただ、羽川を尊敬している阿良々木姉妹なら、戦場ヶ原が誘導尋問みたいなことをしなくても羽川を泊めると思うのですが。
戦場ヶ原としては、年下の阿良々木火憐(cv喜多村英梨)に正面切ってお願いがしにくかっただけか、単にもて遊んでみただけかも知れませんが。
ワルっぽい戦場ヶ原と単純な正義の火憐のやり取りは、バカらしかったですが楽しめたので、構いませんが。
○ しかし、普通の建売一戸建ての4倍はありそうな阿良々木家ですから客間と客用の布団、少なくとも客間はありそうですが、羽川は阿良々木の部屋で寝ることに。
客間はないということにしておきましょうか。その方が面白いですから。
怪異への対応のため留守中の阿良々木暦のパジャマを出されて、それと知らずに着て、知らされて、「ナンダコノ、ヤツテシマツタ感。」(3話のベストショット!)の顔をする羽川とか、阿良々木のベッドでドキドキして寝付けない羽川とか、可愛かったですし。
○ それでも、眠ると猫になって。
ここで猫自身、「どうも火事の件だけじゃニャさそうだよニャあ。」と言っています。
羽川のストレスの具現化でもある猫にストレスの原因が分からないというのは、根が深いということを示しているのでしょう。
また、吸血鬼の忍野忍(cv坂本真綾)に猫が、「今回の俺には、きっとれっきとした使命があるはずニャのニャ。」と言っており、
更に、正体不明の虎の怪異が町に来たことを忍が気付かないのはおかしいということで、「うぬ達にしか見えぬ怪異、うぬ達にしか見えぬ虎。可能性じゃがな。」と忍が言うとか、
うまい具合に謎解きをしつつ、話が進んでいます。
○ 忍が阿良々木と離れ離れになってしまい、阿良々木の部屋に探しに来て猫と出会うとか、
例の廃墟での阿良々木と神原との待ち合わせ時間を知っていた猫が早く着けるように忍を抱いてひとっ飛びするとか、
3話ラスト、時間的に阿良々木がいないのは妥当として、例の廃墟が燃え尽きているとか、
各話とも、次回に興味を持たせるラストが心憎いです。
◎ さて、火事や猫や虎が現れた原因は4話後半でほぼ明かされますが、それと、2話までに描いてきた何でも包み込む空虚な羽川とのつなげ方が楽しみです。
羽川が自分自身とどう向き合い、どう折り合いを付けるのか、です。
それは最終5話で描かれるのでしょう。
【shin】
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