拾ケ堰のごみ増加で関係者苦慮 梓川サイフォンで除去作業市民タイムス記事
拾ケ堰のごみ増加で関係者苦慮 梓川サイフォンで除去作業
県拾ケ堰土地改良区(安曇野市)は17日、松本市島内から安曇野市穂高まで流れる延長15キロの農業用水路・拾ケ堰で、梓川をくぐるトンネル「梓川サイフォン」の松本側でごみの除去作業をした。上流の奈良井川や堰でポイ捨てされたとみられる弁当の空き箱やペットボトル、家庭ごみが大量にあり、過去最重量の5.8トンを除去・処理した昨年と同規模のごみを片付けた。米どころ安曇野を潤す水路のごみ増加に関係者が苦慮している。
除去作業は、稲作が一段落して取水を終えた時期に毎年実施している。同日は改良区役員が見守る中、梓川の地下を横断する埋設管路のサイフォン入り口で地元業者がごみを引き上げ、クレーンでトラックに何度も積み込んだ。草やヘドロに絡んだごみが30~40センチほどの厚さの固まりとなり、何度取り除いても次々にごみが浮き上がってきていた。
同改良区によると、10年前の平成25(2013)年のごみの量は1トンで、作業も半日で済んだ。その後、気象条件にもよるが3トン前後で増加傾向となり、近年は袋に入ったごみが水路や土手に増え、昨年の作業は2日間にもわたった。不法投棄とみられるごみの急増に同改良区はサイフォン入り口に監視カメラの設置も検討する。
安曇野市内では豊科南、堀金両小学校児童による清掃活動で近隣水路のごみが減る一方、下流では自転車やストーブなど粗大ごみが増えている。高橋栄一理事長(72)は「ごみの山を見て切ない思い。安曇野の米作り、風景を守るためにもごみを捨てるのは絶対にやめてほしい」と話していた。
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