見たことのないような最高気温にもめげず、今日の感想&コメントはこちらです。
紫堂恭子『虚妄の女王 〜辺境警備外伝〜』全3巻(ボニータコミックス)、タイトルというか副題通り紫堂恭子さんの代表作の一つ『辺境警備』の外伝、米ドラマ風に言うとスピンオフです。こちらの過去記事に『辺境警備』のことが出てこないのでそんなに前だったっけ、と調べてみたら1988年連載開始だったんですね。掲載誌は懐かしのプチフラワー。ブログは2005年からですから、そりゃ触れてませんわ。
私が持っているのってどの版だろ。続編を読んだような気もするんですが……いつか発掘して読み返してみなければ。
こちら『虚妄の女王』は1巻が2021年発行なのでごく最近ですね。この前にいくつか外伝があるようなのですがあいにく読んでいないので、この作品に限った感想とコメントをちょこっと。以下、作品の内容に触れますので未読の方はネタバレにご注意下さい。
舞台はこれまでも王位継承者が不審死するという政情不安定な辺境の国エアドロム王国。主人公は代々王族警護の家に生まれたフィアンナで、武人としては決して出来の良くない彼女が警護の任務を与えられ……と始まる物語です。
ここからネタバレ満載なのですが……
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そのフィアンナが偶然にも(❗️)警護対象のセオドラ姫にそっくりであったため身代わり(影武者ですね)を命じられますが、大事な式の最中逆にフィアンナに化けて現れたセオドラが襲撃されるという大事件が。大混乱の中、フィアンナは姫を演じ続けることを求められるというのがざっくり1巻までのお話です。
王位継承者が次々と亡くなったあとの次期女王はセオドラということなんですが、そのセオドラの生死が不明のままストーリーは進行し、誰がほんとは敵で味方なのかもよく分からずどきどきさせられます。まあ、残念ながらセオドラは亡くなってしまってるんですが、そこにその次の継承者や強大なルウム王国が絡んできて、事態はさらに複雑に。
けれどフィアンナたちの外交努力もろもろのおかげでルウムとの争いはおさまり、さてこのあと王位の行方は……というところで
↓↓↓↓↓↓↓↓ここからさらなるネタバレ。
白文字になっているので、バレを知りたい方は反転させて読んで下さい。
↓本物のセオドラ姫が現れるというどんでん返しがあります。姫の両親がフィアンナの一族に依頼して赤ん坊の替え玉を用意させたと。しかもその赤ん坊は亡くなったとされていたフィアンナの実の姉でした。道理で似てるはずですね。↑
↑↑↑↑↑↑↑↑ネタバレ終わり
というふうに二転三転するプロットは見事で、思わず一気に読んでしまいました。ふぅ(⁎ᵕᴗᵕ⁎)。
全3巻という長さ(短さ?)もさすがというまとまり方で。『辺境警備』の外伝ではありますが、単独で読んでも楽しめるかとは思います。ただ「隊長さんキター」💦とか出来ないのでそこはご注意(※辺境警備のメインキャラです)。そしてラストが「おれたちの戦いはこれからだ」的な感じなので、きちんとした結末を求めていたら少々肩透かしを食らうかも。でもまた別の作品でフィアンナたちに再会できるのではと期待したりして。
おまけ。
先日言っていたすご〜く久しぶりに入手したラノベ、読んだのですがこれがなんとも……(´・ω・`)。コミカライズされた方をお試しで先に読んで面白かったので、では小説を読んでみようと手に入れたのですが、いろいろがっかりでした。いわゆる「なろう系」の一作みたいでそれを覚悟で読み始めましたが、設定の粗さや文章の読みにくさが終始気になってとうとう最後まで楽しめませんでした。う〜ん、漫画の方は文句なく面白かったんですけどね。巧いコミカライズだということだったのかも。
きちんと感想やらコメントを書こうかとも思ったのですが、ここまでとしておきます。この辺境警備やパーンの竜騎士や、ドラゴンファームレベルの設定を求めてはいけなかったのでしょう。ええ、竜の出てくるお話でした。
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