5月。実家の父親が、癌になったと兄に聞いた。
母の日に、母の眼鏡(遠近両用)を新しく買い換えてやろうと思って実家に行ったとき、
兄が情報共有したい、と言ってきたので実家で会うことにしていたのだ。
兄は、少しややこしいのだが、母の兄(伯父・先日完璧な葬式をした人)の介護を4年間していた。
伯父は子が一人いるのだが、障害があるので介護はできなかった。
その代わりに、ということで兄に声がかかったのだ。
もちろん実の親ではないので条件付きでということで、
伯父の死後、家と土地を相続する、という約束だった。
弁護士も間に入っての契約だったので、最終的には伯父の家を売却するのだと思っていた。
(※ちなみに、葬儀の際の手続きは兄と弁護士がやっていた)
ところが、実家で会った際に聞いたのは、「相続放棄」。
それは、結局家と土地すべて、という約束が守られないということだったため。
3分の1が、実子の相続と遺言書にあり、兄の相続分は3分の2。
不動産の分割は、兄弟同士でも問題が起こりやすい。
その他にも、土地の特殊な事情により、いろいろ調べたところ分割相続しても、
相続税でマイナスの相続になってしまうことがわかった。
弁護士は最初からやり取りを知っていたはずなのに、肝心な部分を情報提供していなかったため、
弁護士の業務上の不手際があった、と申し立てを起こし、相続放棄の調定となった。
兄は、結局何も得るものがないまま、実家近くに賃貸マンションを借りて暮らしている。
その後実家の親の様子を見てくれていたのだが、そんな中で父親が前立腺癌だということが分かったのだ。
前置きが長くなったが、関連があるため兄の話がまだ続く。
兄は、父親の通院に付き添い、医師の説明を聞いたりしていた。
そのいきさつを情報共有として報告してくれたのだが、その中でさらに、
実は自身がPTSDを患った、ということを打ち明けた。
このPTSDの原因あるいは要因は、はっきりはしていないようだけど、
医師によれば、兄には伯父の介護の辛かった時の記憶があり、
父親の癌発覚により、再び同じような介護をしなければならないのでは、という意識が働き、
その時の辛い記憶が呼び起こされるからではないか、ということだった。
(きっと相続の時の揉め事も要因の一つだろうが)
そもそも父親はどうしようもないダメ人間なので、
伯父の件がなくても、付き添いしたり身近にいることはストレスになるはずだ。
兄は弱音を言わない人なので、大変だった経験もさらっとしか言わない。
吐き出す場所がどこかにあるのかもしれないが、
それは分からない。
通院について、付き添いで負担があるようならやめておきなさい、との医師のアドバイスがあったそうだ。
とにかく、父親との接点を少なくしたほうがよさそうだ。
ということで、次回からの通院は私が担当することにした。
ここで、一番言いたいことを書く。
私はこの父親が大嫌いだ。
まったく尊敬できない、人として大嫌いだ。
話すことも、顔を見るのも嫌なのだ。
程度の差はあれ、兄もそうだと思う。
昔、父親が飲酒運転で事故を起こしたとき、私はすでに社会人(独身)だったので、
身元保証人として付き添わねばならなかった。
幸いにも人身事故ではなかったので(自損と駐車中の車を傷つけただけ)、罰金で済んだのだが、
警察は「怪我がないかどうか病院に連れて行ってあげなさい」などと結構優しかった。
私はものすごく腹立てていたが、病院にも付き添った。
頭でも打っていたら大変だと思ったからだ。
救急でかかった病院の医師は、「飲酒運転なんかする人間(が入院するため)のベッドはない!!」と一喝してくれたが、
ちゃんと治療してくれた。
私はこのことを自分の会社に言えなかった、恥ずかしくて。
飲酒運転は最低だ。
その他にも、この人はくだらないことばかりしていた。
他人から見れば、悪人でもない(だが飲酒運転は犯罪)し、暴力をふるうわけでもないが。
とにかく、簡単に言うと「理解力のない、考えの浅い人間」なのだ。
後先が考えられない。どうなるか考えない。相手がどういう気持ちになるか考えない。
頭使えよ少しは!!!
そして
私の人生の邪魔をしないでくれ!!
と何度思ったことか。実際に言ったこともある。
病気はわざとじゃないから仕方ないのだけど、今までの所業が災いして、
気持ち良くフォローしてやろうという気持ちに、まったくなれない。
家族なんだから、親なんだから、なんて縛りは関係ない。そんなものに甘えて欲しくもない。
今、私の家族は夫と息子だし。
実家の母親には悪いけど、どこまで自分が手を貸せるか、分からない。
以前、母に「歩み寄れないの?」と聞かれたことがあるけど、
無理。
兄のサポートは全面的にしたい。
兄のサポートとして、フォローしていくだけ。
(2021年6月2日記録)
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