詩人三越左千夫の「あじさい」には梅雨空のなかでも美しく咲く不思議な花、あじさいを燃えあがるように躍動した、生命そのものの息吹を書いています。
6年前に不当な解雇を受けた仲間が、いまでもビラをまき、スピーカーを持って訴え続けている行動があります。
そのあとに街角に咲くあじさいを撮影しました。
解雇を受けてもなお会社が行った解雇はおかしいと。そこには心をよせた仲間が集まります。それはまるでこのあじさいの詩のよう。
あじさい
しなやかな手が
作り上げたまり、あじさい
ときどき風が寄ってきて
ふあん、ふあん、突いて遊ぶ
花びらを
七色にぬり変えていく
六月の手は 魔術師
花を球形の
音楽堂に仕立てると
あぶやはちたちがやってきて
チェロやハープの響きを高める
バレリーナのちょうも来る
太陽の光も
夜つゆの真珠も
花の磨き手
きのうから
きょうへと満たされてきて
あじさいの 微笑は
いよいよ やさしい
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