「私共は大日本帝国の臣民であります。私共は心を合わせて天皇陛下に忠義を尽くします。」
「皇国臣民ノ誓詞」を朝鮮半島の学校で率先して日本語で朗読しているカン・ヨンエは優等生だ。女学校に通い、日本人に認められる立派な朝鮮人として教師を目指していた。
そのヨンエは、突然警官に連行された父親のためにも女子勤労挺身隊に志願することになる。
日中戦争の戦局により支配地域が拡大し、日本人だけでは国内軍需産業や炭鉱での人手不足が顕著に不足していた。それに従い朝鮮半島や中国から徴用、あっせんなどにより多くの人々が動員された。一説にその動員は23万人ともいわれる。
1944年、日本は戦況悪化で朝鮮半島にも徴兵制を敷くようになる。その際に、ヨンエの父親もどこかに日本人の手によって募集や徴用によって送られたのだと思う。
チョンブンは、いつしかフカフカな真っ白な綿の中でゆっくり寝そべりたいと思う事を夢見ながら働く。
物語はそのふたりが「いい仕事がある」とあっせんする男たちに連行され慰安所で奉仕させられることになる。
後に男たちにうつされた梅毒で処刑されることになる同僚の少女は、チョンブン、ヨンエと日向ぼっこをしながら「病気になったほうが男たちを相手にせず休める」と冗談を飛ばし合う。
彼女たちは、隣で同僚たちが次々と性病となったり、あるいは絶望し自ら死を選んで亡くなっていく中でも必死に励ましあって生をつなごうとする。
そんなある日、この慰安所も硫黄島に軍隊を送るため閉鎖となるという。日本軍の送別会のような宴のあと、彼女たちは目立たない場所に連行され突然日本軍により銃殺される。証拠を残して次の戦場に行けないとばかりに少女たちは銃弾にたおれる。
そしてチョンブンとヨンエは、その場の気配を察して慰安所から奇跡的に脱出するのだが。。。
『雪道』で描かれた少女たちの運命は、アジア各地、日本、朝鮮、中国、ベトナム、ミャンマー、タイ、シンガポール、フィリピン、インドネシア、東ティモール、パプアニューギニア、ポリネシア無数の日本軍が侵略した地に慰安所が設置されている。
1991年一人の韓国人女性金学順(キム・ハクスン)さんが慰安所での日本軍による性暴力を告発し名のりを上げ、またたく間に韓国国内だけではないアジア諸国やオランダの女性たちが暴力被害の声をあげていった。
1992年、金学順さんの勇気ある告発に動かされた歴史家の吉見義明さんは、日本軍が慰安所の設置を指示した公文書を防衛庁の図書館で発見し、政府も「軍の関与は否定できない」として「(すべての被害者に)お詫びと反省の気持ち」を述べた河野談話に結実していく。
その後も女性たちは、このような慰安所と慰安婦の実態について調査は2000年12月の日本軍製奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷が各国の公的な裁判員を集めて行われる。その膨大な資料は、日本の侵略戦争を美化する声にかき消されそうになりながらも被害女性の告発を具体的に証拠を積上げていった。
余談となるがNHKでも女性国際戦犯法廷は取り上げられたものの湾曲的なコメントを意図的に行っていたりや被害女性や元日本軍兵士の証言もカットされているものだったという。この背景には、この番組への政治介入があり、街宣車がのりつけ、安倍晋三らによって圧力が加えられたという。
私は、映画を見ていて何度も涙をこらえることができなかった。凄まじい暴力に耐えながら、命をつなごうと必死に15歳の彼女たちが生きようとしている姿があり、「いま」を慰安婦とされたハルモニ(おばあちゃん)となっても生きているからだ。
戦後80年が経とうとしている今でも、ハルモニたちは二重三重の苦しみ、慰安婦であったことを「沈黙」してきた。
それは世間が強いてきたことではないだろうか?
声を上げれば非難を浴びさせらる。
昔の話ではなく、声を上げたハルモニたちや性暴力被害女性たちの「いま」なのだと思った。
その生涯に苦しみながらも、自らが立ちあがって訴え続ける姿に心打たれた映画だった。
ぜひ多くの方に戦争への道に突き進もうとする今だからこそ観て欲しい映画です。
韓国映画で映画名:雪道
公開日:8月6日〜19日までと、8月27日、28日
上映時間①10:20②13:00 ③15:40
上映館:シネマハウス大塚
慰安婦問題は、極端な拒絶反応を一部の人達に起こします~
戦争で片手を失った漫画家の水木しげるさんが従軍慰安婦について書かれて居ます。
例え同意のもとでも、何十人の相手をしていたらたまりません〜
好きで売春行為をする人は殆ど居ないでしょう~
そうせざるを得ない社会構造が問題で~
戦争をすると社会体制が崩壊しますから、必然的に売春行為等で生活せざるを得ない人達が増えます〜
破壊しかしない戦争はベンジャミン・フランクリンが言った通り『良い戦争も悪い平和もあり決してありはしない』だと思います。
どの様に連れて行かれたか?
は兎も角、戦争をした国は必ず同じ様なモノが有りました。
日本でも米軍の為に作ったのは、調べたら分かる通り〜
ついこの間もオンリーさんという言葉を小説読んで知りました。
駐留軍の上級士官の現地妻,一人しか相手しないのでオンリーとの意味でした。
悲しいことです。
安倍元首相とのつながりは闇が深く、
岸信介など大東亜戦争の満州アヘン利権との繋がりがあります。
満州でも作っていましたが日本でもアヘンを作って中国に流し込んでいたのですよ。
日本もイギリスと同じ事をしていたのです。
殆どの人が知りませんが〜
問題はこうした利権の為に戦争を推進した人たちが、戦後日本を支配するアメリカの手先となった為に断罪されず、そうした人々が日本の右翼として残っています。
協力者にならなければ極東裁判で有罪に出来ましたので〜
そして協力者になれば上手い利権のお裾分けがあるという構造です。
(モーターボート協会、今は日本財団と名前変えた会長の笹川良一はそういう人ですね)
これはそのまま残っているという事。
(ちなみにアメリカの支配者階級は、利権の為に世界中に戦争を仕掛けている訳です)
そしてこうした事を知らない国民が大部分!
その事が日本の本当の問題かと思います。
戦争すれば儲かる!
現代社会では金を儲けることが正義であり
戦争が経済的には正当化される
今の人間社会はどうしようもないモノを内包しています。
音声変換なので長くなりました。
今のような歪んだ人間社会は、人類自身の為にも正される必要があると思います。
韓国では、ペッポルという米軍基地脇の村に行ったら売春宿があり、暴力やアルコール、ドラッグに女性たちが身動き取れず、その彼女たちを支えようとするNGの方々がボランティアしてました。
茨城や千葉では80年代に下館や茂原で「日本にいい仕事がある」と言われて騙され連れてこられたタイ女性が「逃げたら殺す」と言われたりして売春をさせられた挙げ句、ボスを殺した事件が立て続けにおきました。
現在の性売春制度そのものは、実は当時の慰安所設置で連れられてきた人たちとの共通項はあって、それらの証言は被害にあっても「沈黙」しているか事件や50年後に名乗りを上げてはじめて社会が知ることになるのだと思います。
実は身近にもあるけど、ドブ川のように見えづらく深くて暗い川のように、事実が事実として検証されづらい。
だからこそ被害女性が名乗りをあげてはじめて事の重大性もわかり、もみ消す側も必死ということではないかと思います。
岸信介のアヘン話は聞いたことがあります。今年の3月に亡くなられたカメラマンの三留理男さんの写真集『満州棄民』にかかれていたと思います。それらの右翼が、戦後もアメリカ占領軍とつながっており帝銀事件、朝鮮戦争前の下山総裁が轢殺された下山事件、60年安保闘争への右翼の乱闘などの部隊となったと聞いています。
右翼でありながら、戦犯として裁かれ切れなかった戦争犯罪の隠ぺいとアメリカへの追随が戦後政治を動かしていたのでしょう。
たびたび出しては引っ込める憲法改正も、そのような流れの中で度々話になっていたのだと思います。
これら戦後のタブーともいうべき日本右翼の本質に、安倍晋三さんがおり、統一教会という政治とカルトの闇もまたあるのではないかと感じる今日このごろです。
また、是非ともコメントよろしくおねがいしますね!