鈴木頌の「なんでも年表」

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ヒッタイトと鉄の歴史

2020-09-19 15:18:41 | マンロー

 

ヒッタイト地図
              ヒッタイトの版図

紀元前 3500年ころ メソポタミアでは紀元前3000年ころの隕鉄性鉄器が発見されている。またアナトリアの王墓からは隕鉄製の短剣が発見されている。

紀元前2000年ころ クリミアの印欧語人が黒海を渡り小アジアに侵入。先住民を制圧しヒッタイト国を建設。

紀元前 1800年ごろ クレタ島の民が、山火事の焼け跡から隕鉄を発見、鉄鉱石を高温で蒸し焼きにする直接製鉄の原理を発見。

紀元前 1700年ごろ クレタ島の技術をヒッタイトが継承し人工鉄製造法を開発。門外不出の国家的な技術とする。(最近の調査で鉄の製造は紀元前20世紀をさかのぼる可能性が指摘)

最初の製法は直接製鉄法: 木炭を低酸素下に熱して、CO→CO2により、混焼した酸化鉄の鉱石を還元する。

紀元前1190 ヒッタイト帝国が「海の民」の侵攻により滅亡。背景に製鉄のための森林乱伐と枯渇。その子孫(タタール人)はインドや中国で製鉄を伝承。

紀元前1000年ころ 製鉄技術が中国,インド,ギリシャへ伝播。

中国で製鉄法が発達。鉄鉱石を溶解する銑鉄の製造( 間接法 )まで進化する。

紀元前 200 年ごろ 青銅器にやや遅れて鉄器が伝来。最初は鉄斧( 錬鉄製 )

紀元前119年 中国で鉄と塩が専売制になる


西暦 400 年ごろ 九州,中国,大和地方で砂鉄を用いた初期の「 たたら吹き 」製鉄が始まる。「 たたら 」は,タタール人が語源。

 

 


1 コメント

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マルテンサイト千年ものづくりイノベーション (サムライグローバル鉄の道)
2024-08-22 20:11:04
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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