はっきりしないお天気が続いた・・今日は最高のお天気さんどした
京都市の中心を東西に走っている四條通り・東の端は八坂神社・西の端が松尾大社
家内の運転で、二か所へアッシーをしてもらいました、松尾と鳴滝です
まずは松尾大社の山吹からご覧ください
松尾大社は「酒」の神さんなんです、来月は松尾さんのお祭りで神輿がでます
駐車場から神社に向かう参道の入り口に【松尾神社】と刻んだ石碑があり、山吹に囲まれていました
神社の入り口には大きな酒樽が・・・その向かいにはお土産屋さんが、いずれも傍には山吹が
神社入り口の塀沿いにも山吹が群集しています お土産屋さんの入り口には酒樽の椅子が
神に仕える、神さんと違って・・亀さん、なんちゃって
シャガの花も、山吹に負けじと咲いていました
山吹と云えば、何か忘れちゃーいませんか・・・詩吟を50年以上もしていて
ごもっともで御座りまする・・「太田道灌」ですよね
山吹の里伝説・・・江戸城を築城した太田道灌も農家の娘が知っている歌を知らなかった
超・有名なお話で、昔から講談で聞き入ったものです
詩吟では【太田道灌蓑を借るの図に題す】が有名ですが
残念ながら作者が定かではありません。
下のように作者不詳が多い中・・・大槻盤渓の作であったり、愛敬四山の作だったり
太田道灌が蓑を借りる処の図があるんです、
この図を見て作詞したんですよ、だから【太田道灌蓑を借るの図に題す】と
最初から読んでいくと、孤鞍・一人馬上で、とでも訳しますか
狩りに出た太田道灌が一人になってしまい、おまけに雨が降ってきます
雨具の用意もせずに狩りにでていた道灌は茅葺の農家の戸を叩きます
一人の少女が応対に出て来たので、「蓑を借りたい」と告げます
一旦家に戻った少女が、蓑を持たずに、山吹の花を差し出しました
ここの場面が上の詩の承句〈二行目〉と転句〈三行目〉です
将に、クライマックスなんですよね、
太田道灌と同じように歌心がないと理解できないのです・・では元の和歌を・・・
~七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき~
と云う、醍醐天皇の第16皇子・兼明親王〈914~987〉の詠める歌なんです
この和歌の、下の句にある「実の一つだに」を「蓑ひとつだに」との隠語
この和歌を、太田道灌が知っていたら「ああ!蓑が無いのか」と理解できたはず
この後、城に帰ってこの事を話すと「殿!それには、このような和歌が・・・」と
最後の結句〈四行目〉の【英雄の心緒乱れて糸の如し」が太田道灌の心境
これを境に、太田道灌は名君と呼ばれるにふさわしい・・誉れ高き人物に
最後に、山吹の花を差し出した少女が伝説上でなく、実在したという
名も【紅皿】と云って、京のそれなりの武家の出身で〈落ちぶれた名門〉
豊島郡高田村に住んでいた。特に和歌に造詣が深く聡明で、後年道灌の歌の友になる
太田道灌の死後は尼となって、大久保に庵を建てたという
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