バチカンは、法王を国家元首とする独立国家たるバチカン市国と、法王を首長として世界のカトリック教会を支配する法王聖座の聖俗両面の総称とされている。 ロ-マ教皇が暮らし、ローマ教皇庁によって統治されている。ローマ・カトリック教会と東方典礼のカトリック教会の中心地、いわば「総本山」である。 バチカンの統治者はローマ教皇である。ローマ教皇庁の責任者は国務長官(通常は枢機卿、実際の統治はバチカン市国統治委員長である総督通常は枢機卿)がつとめている。2005年時点で教皇はドイツ人のベネディクト16世、国務長官はイタリア人のアンジェロ・ソダーノ枢機卿、市国統治委員長兼バチカン市国総督はポーランド系アメリカ人のエドモンド・スツォカ枢機卿がつとめている。 バチカンという名称は、この地のもともとの名前であった「ヴァティカヌスの丘」からとられている。ここに教会がたてられ、やがてカトリック教会の中心地となったもともとの理由はこの場所で聖ペトロが殉教したという 伝承があったためであった。