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突然!塾コラム(1)

2016-07-14 14:18:53 | 塾コラム
はじめに

 突然ですが思うところあって、数回に分けて塾をテーマにしたコラムを執筆します。
 お子さんのいる家庭では、少なからず関わりの出てくる塾業界。しかし、外から見るとブラックボックスな塾業界。かつては市内に3校も開いている塾があれば、大きな塾と見られていたものですが、今や塾も大企業化。現在中高生の子を持つ親世代のころの塾とはだいぶ様変わりしました。
 そこで今回、主に、塾の裏事情のライトな部分に触れていきたいと思います。ダークな部分の方が聞きたいでしょうが、この場ではご勘弁ください。それでも、読んでいただければ「確かにそうかも」と納得していただけると思います。
 
 このコラムでは、画家の経歴と同じくらいの期間、塾や家庭教師の仕事に携わってきた私が、その間に見聞きしてきた事を元にいくつかお話ししていきます。
 コラムですので、読んでいただくことを前提に書いていますが、内容をどうとらえるかは、皆様の情報リテラシーにおまかせします。

 ブログ内の記事ですが、このコラムのみ上から順に読んでいけるように編集してあります。(1)~(4)まであるのでお楽しみください。
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突然!塾コラム(2)

2016-07-14 14:18:13 | 塾コラム
自習室

 「自習室完備」と銘打っている塾を見かけることがあると思います。授業以外の時間も自習室を解放して提供すという、とても素晴らしいシステムです。そして、そこを活用しようと考える親も少なくないでしょう。
 受験生だというのにちっとも勉強しない!気が付くとマンガを読んだり、ゲームをしたり、テレビを見たり!と嘆いているお母さんがごまんといます。そしてこう思うのです。
「そうだ、学校帰りに塾の自習室に通わせよう。そうすれば、勉強道具以外何もないから少しは勉強するようになるでしょう」
 その結果はどうなるか。答は簡単です。

 勉強道具以外何もない=何もしない
 
 そもそも勉強する癖がない人が、突然勉強をするようになるわけがないのです。さすがに親に強制的に自習室に放り込まれれば、最初くらいは頑張ります。最初の15~20分くらいは単語をおぼえようとします。しかし、いつの間にかボーッと考え事をしていたり、シャーペンを分解したり、爪をいじったり。それが15分くらい続くと、今度は暇つぶしにあきてきて社会の教科書をひらいてみたり。でも気が付くとまたボーッと考え事をしたり、教科書に落書きしたり。
 冷静に考えてみれば当然の状況です。もし、野球に興味もなければやったこともない人を、バットとグローブとボールしかない部屋に閉じこめて「今日から野球の練習をしなさい!」と言ったらどうなるでしょう。突然練習プログラムを立てて、練習を始めるなんて考えられません。むしろ、突然そんなことが出来るようになる方が不気味です。素振りくらいなら少しはするかもしれませんが、ほぼ何も出来ずに時間が過ぎるでしょう。なんせ経験がないのですから。
 話がそれましたが、こうして時間が過ぎていくのが、勉強をしない生徒の自習室の様子です。さらに悪いことに、自習室に缶詰になっていたことで疲れはててしまい一日が終わります。
 最悪なのは、5時から7時まで自習室にこもって、7時から塾の授業というパターン。勉強する習慣の備わっていない子は、自習室で力尽きているので、このあとの惨状はいうまでもありません。
 5時から9時半まで塾にいた!と喜んでいるのは親だけです。それなら、自習室なんかに放り込まないで塾の授業の時だけ塾に行かせた方が意味があるでしょう。
 さすがに、入試の差し迫った受験生なら誰でも真剣に勉強しますが、普段から自習室を有効に活用できるのは、自主勉の習慣が身についている人なのです。
 
 
 
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突然!塾コラム(3)

2016-07-14 14:16:38 | 塾コラム
合格実績

 塾の広告に載っている合格実績に、いくつか問題点があるのは有名な話です。最近は、その事を知っている人が増えてきたので「良心的」な合格実績を載せる塾が多くなってきたようです。
 合格実績の問題点についてご存知でない方のために、どのような合格実績の載せ方があるかを紹介します。

・夏期講習しか来たことがない生徒を合格実績に入れる
・1年生の時だけ通っていて、その後やめてしまった生徒も合格実績に入れる
・その塾で模試を受けただけの生徒を合格実績にいれる

などです。最近はここまでひどい方法で合格実績をだしているところは減ったようですが、今回お話ししたいのはこの事ではありません。

       *

合格実績なんてあてにならない

 ほぼ、塾の広告には合格実績が載っています。もちろん嘘は付いていないと信じます。しかし、中学生の塾事情を考えてみると、合格実績があてにならない事が見えてきます。それは、今この時代、塾に通わない中学生はほとんどいない、という事が関係しています。
 それぞれの地域で、NO.1やNO.2の高校に何人合格したかをどどーんと載せた広告はよく見ますが、トップの高校に合格者を出したからすごいのでしょうか。そもそも、中学生のほとんどはどこかの塾に通っているので、トップ校に当然受かるような子も塾に通っているのです。
 そもそも、塾に入った時点でトップの成績で、そのままトップの高校に合格するのと、中3春に偏差値50の高校にかすりもしなかった生徒を、偏差値55の高校にトップで合格させたとしたら、どちらが優れているでしょうか。
 なかには、塾なんか通わなくてもトップの進学校に自力で受かるくらいの実力を持っている人もいます。しかし、それほどの実力があっても、本人や親からすると、皆が塾に通っているのに自分だけ通わないのは不安なのだと言います。つまり、最初からトップ校に合格する力のある人がトップ校にうかっているだけ、というのもあるということです。
 さらに、中3春にNO.1の高校に合格間違いなしのポジションにいた生徒が、入試までに成績が下がってしまい、ランクを下げてNO.2の高校に合格したとします。しかし、合格実績としてはトップから2番目の高校に合格させているのだから良さそうに見えてしまいます。
 広告の合格実績は、無視しろとはいいませんが、参考程度にとどめておくのが理想だと思います。
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突然!塾コラム(4)

2016-07-14 14:16:10 | 塾コラム
おわりに

 少しだけですが、塾を内側から見てみました。おそらく、冷静に考えてみれば「確かにそうかも」と思っていただける内容だったかと思います。
 さて、思うところあって突然書き始めたこのコラム。あっという間に終了です。「思うところ」が何なのかはさておき、読み物として楽しんでいただけたら幸いです。
 「ダークな部分」は特定秘密ではありませんが、今後も書く気はないので期待しないようにしてください。
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