今日は知り合いのシンガーさんからの依頼のマスタリングを5曲。ギターとヴォーカルだけのシンプルな編成ですが、ギタリスト本人による録音のためギターの音質がよろしくなく、録音時にテンポをキープするための足踏み音の低音が「ボンボン」と入っているし、そもそもギターの音質が非常に悪い。ミックスはこれまた僕の知り合いのアレンジャーが担当したのですが、ギターの音作りで大変苦労したようです。
制作費を抑えるためにギタリスト本人による録音に頼らざるを得なかったみたいですが、せっかくCDを作るのであればもう少し録音のやり方を考えた方が良かったのではないかと思いました。結局のところ「出来るだけ安く作りたい!」という考え方からスタートしているのが今回の低品質の録音の結果を招いていることは間違いなく、制作プロジェクトにおいて外注費(音楽制作の場合はミュージシャンの演奏料や録音エンジニア料など)を出来るだけ抑えるという制作コスト意識はとても重要ですが、やはりそれなりに良いモノを作ろうと思ったら、コストはかかるものです。そのコストを可能な限りケチりたい、友人や知人に頼んで「出来ればタダでやってもらいたい!」という考え方は絶対にダメです。
コスト意識はとても大切ですが、まずは「最高のモノを作る!」という考えからスタートすべきだと思います。