〔よしなしごと)『言葉の宝箱』《かくしごと》

※不定期公開

運の良い方、縁の有る方、勘が働く方。

ご覧戴けたら幸いです。

吉永南央【弱いと認めちゃったほうが楽なの。力を抜いて、少しは人に頼ったり、頼られたり。そうしていると、行き止まりじゃなくなる。自然といろんな道が見えてくるものよ】

2025-01-23 14:05:38 | 吉永南央


『萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ』吉永南央(文春文庫2011/4/10)

 

観音さまが見下ろす街、北関東の紅雲町で、杉浦草はコーヒー豆と和食器の店『小蔵屋』を営む気丈なおばあさん。
人々を温かく見守り続ける彼女は無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がきっかけで、
街で起きた小さな事件の存在に気づく。オール讀物推理小説新人賞受賞のデビュー作を含む日常の謎を解くミステリー。
『紅雲町のお草』『クワバラ、クワバラ』『0と1の間』『悪い男』『萩を揺らす雨』5話連作短編集。


・どうにもならない悩み事は、
役に立たない他人のほうが気軽に話せるのかもしれない P37

・話そうとしないことは訊かない、
話すことだけを静かに聞いてくれる P42

・信用を失えば店は簡単に潰れる P55

・胸の内を刺す過去があるから、
他人の気持ちがわかるようになるのだ P97

・人の恋愛を笑うほど、枯れてないの P117

・弱いと認めちゃったほうが楽なの。
力を抜いて、少しは人に頼ったり、頼られたり。
そうしていると、行き止まりじゃなくなる。
自然といろんな道が見えてくるものよ P156

・この先に行け。
行ける力があるやつが、行かなくてどうする。
足枷は自分でぶった切れ P199

・欲しいからって手を伸ばしたら…………
今まで抱えてきたものは、こぼれ落ちてしまうものかな P216





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