Seriously?

ひとりごとです

映画 ■■フェイブルマンズ■■

2023年03月11日 | 映画

スピルバーグ監督の自伝的な映画

よかった…
久しぶりによかった
 
映画 ■■フェイブルマンズ■■
 
 
映画の原点のよう
派手なアクションやCGもなく
人の演技だけで
魅せてくれる
 
そのシンプルさが逆によかった
若者がアナログなものに惹かれて
レコードプレイヤーわざわざ買って
聞いているようなものだ
進んだテクノロジーのない時代の
面白さが詰まっていた
 
「映画」がものすごい熱量と共に
進化していた時代への憧憬と
ノスタルジーと
歴史に残る名作への敬意と
 
今はその勢いを失ってしまった
ハリウッドへの寂しさ
 
このようなヒューマンドラマを
扱った映画も
スピルバーグ監督だから
シネコンで上映されるけど
そうでなければこれからは
作られないような予感がして
(シネコンに並ぶ映画は
アクション映画とアニメばかりに
なりそうで)
少し不安にもなった
 
 
ネタバレ感想
 
IBMに勤務して
後にPCを生み出す元になるだろう
技術開発に取り組む父親と
ピアニストの母親
スピルバーグ監督は
サイエンスと芸術のDNA
両方を持って生まれてきたのだな
 
でもその両親は
離婚してしまう
多感な頃に受けた深い深い心の傷や
ユダヤ人であるために受けた
耐え難い差別
後の彼の創作への
力になっていたのでは
と思う受け止め方は
陳腐で間違っているのかな
 
そんな言い方は
あのひどい差別を弁護し
理不尽に受けた苦痛を
美化するものだろうか
 
今は100%言い訳はなしで
「差別は絶対にあってはならない」
と言うべきで
私の
「差別されたから良かった」
みたいな感想は
とんでもないのだろうか
 
でも私世代の人間は
ついつい思ってしまう
苦労したからこそ開花したのだと
傷ついたからこそ
深みのある人間になれたのだと
 
これも偏見かな
 
こういう考えが
差別を増長させるのかな
反省です
 
 
小さい頃からあれこれ工夫して
観た人があっと驚くような
映画を撮ってきた
その一つ一つの工夫が
とてもアナログで
手作り感があって暖かくて
でも新しい技術の発見の
輝きが散りばめられていて
とても良かった
 
フォード監督が
葉巻に時間をかけて火をつける
あのジリジリという音
レコードの針の音のよう
 
今は失ってしまった
映画産業の勢いや輝きを
ノスタルジックに描いていた
 
 
そして彼の受けた差別は
今ではどうなんだろう?
すっかりなくなっているのか
それとも影では
もっとひどくなっているのか…
 
 
偉大な監督だと改めて思った
アカデミー賞作品賞
受賞しないかな…
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