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ヴィーナスと…であったぁ

2013-03-15 22:46:39 | アーティスティック










先日
京都大学総合博物館の特別展

ウフィツィ・ヴァーチャル・ミュージアム

へ行ってまいりました


ユカリがポスターを見つけて

"これ行きたい"

と野生の感が働きました

アフロディーテ(ヴィーナス)に呼ばれたようです

ポスターにもなったこの絵は
一度は目にされたことがあるかもしれないですね

残念ながら本物にはお目にかかったことがないのですが
バーチャルとはいえ
とても良くできていて見応えありましたよ

美しい作品達に釘付けになりました

またまたスピリチュアル的な解釈をふまえてお届けいたしますね



[ヴィーナスの誕生]1482-86頃 ボッティチェリ


この絵は"天上のヴィーナス"と呼ばれています
海の泡から生まれたという愛と美の女神ヴィーナス




真珠貝に乗ったヴィーナスが
ニンフ・クロリスを抱えた
"西風の神ゼフュロス"の吹く吐息によって
浜辺に運ばれたところが描かれています

*ニンフとは
ギリシャ神話の精霊・妖精の一種
自然霊であり美しい女性
神々の従者であり
神々や人間と恋をし交わっては英雄や半神を生み
また多くの逸話の主役となる*



ヴィーナスのシンボルの薔薇の花々が舞い
花の衣装を身に着けたフローラが
花柄のマントをヴィーナスに羽織らせようとしています



天界(海)から地上に舞い降りたヴィーナスは
若く初々しく裸体で生まれたての赤ちゃんのようです
急いでフローラがマントを着せようとするところはまるで出産シーンを思わせます




[春(ラ・プリマヴェーラ)]1477-78 ボッティチェリ

こちらは"地上のヴィーナス"と呼ばれています
先ほどの[ヴィーナスの誕生]と対であるといわれ二つでひとつの作品になっています



ヴィーナスが肩からかける赤と青のマント
この色の組み合わせは聖母の色
赤は慈愛・青は信仰の象徴
ヴィーナスのバックは聖母を描くときと同じく木々と葉で美しいアーチが作られています



右側の西風の神ゼフュロスがニンフ・クロリスに襲いかかると
衣装は花々に彩られ
美しい"花の女神フローラ"へと変身するところが描かれています



三人の女性たちは
古代ローマ神話におけるヴィーナスの待女である[三美神]
三美神は・愛欲・貞節・美を表しています
ヴィーナスの頭上の目隠しをしたキューピッドは
アモル(ヴィーナスの子供)です
愛の炎に燃える矢を
三美神の"貞節"(真ん中)へ放とうとしています



こちらはメルクリウス
(ローマ神話の神・ギリシャ神話ではヘルメス・英:マーキュリー)
カドゥケウスと呼ばれる杖で天上を示しています
メルクリウスは冥界へ魂を運ぶといわれ
魂を運ぶための雲を呼ぼうとしているように見えます

メルクリウスが"天上と地上を行き来する神"ということからも
聖母のマントを羽織った地上のヴィーナスが
役目を終え今まさに天界へ還っていく

あとは女神フローラに託そうとしているのでしょうか…

顔には安堵感と聖母のような表情が
うかがえます



先に描かれたほうがこの地上のヴィーナスだったことも
生が先で死が後という人間的な概念ではなく
"死は始まりを意味する"という

生死観を表しているとも思えます


天に還ったヴィーナスが再び舞い降りてきました

また愛には
”聖愛”…与える愛と

”俗愛”…奪う愛があり

”聖愛”は天上の愛…天上のヴィーナス
精神的な愛
裸体・精神的な美徳を表し

”俗愛”は地上の愛…地上のヴィーナス
愛欲的・世俗的な愛
着飾った身体・肉欲的・物質的な欲を表し

地上に生きる人間は身体を着飾り
いかに肉欲的・物質的な欲がある生き物なんだということにもつながります

この世に生きる私たちは"地上のヴィーナス"なのです

地上のヴィーナスが天上に還るのと同じく

私達もいつかは天上に還ります
着飾った物を脱ぎ捨て
欲をそぎ落とし天に上がります

天上と地上を行き来するヴィーナスは
どちらも同じヴィーナス

私たちの生と死のサイクル
輪廻転生を表しているのではないかと思うのです

西洋では輪廻転生はないとされている
ところが多く
もちろんキリスト教も例外ではありません
この作品が異端と呼ばれる理由は他に
色々あるようですが
輪廻転生を表しているとしたら
まさしく異端です

そして神話にもとづいて
神や女神や天使を描かれています
まさしくスピリチュアルワールドですね
このツインの絵のすべてがメッセージです☆

みなさまはどのようなメッセージを受け取られましたか?



























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