アラン・レネのドキュメンタリー映画。
人の記憶について考えている。
私は最近、映画ではどんな方法で「記憶」や「忘却」や「時間」が撮られているのだろうかと、集中的に見始めた。
このドキュメンタリーはアウシュビッツ強制収容所で行われたホロコーストから
10年後に撮影されたという。
アラン・レネが危惧したのは記憶が遠い過去になってゆくこと。10年でも過去になり、人間は忘れていくのか。と思うと驚くけれど、目の前に記念碑になってしまった風景から想像するのは難しい。
「見かけは真実から遠い」。映画の語りがそう言う。
映像の中で過去と現在が交互にコラージュされる。ここにおいて、やっと時間が続いて見える。
キュレーターの渡辺さんからお勧めされたアラン・レネ『24時間の情事』に衝撃を受けた。固有の名が消え、記憶されてゆく。細かいところが省略されてゆく。記憶の書き換え。
映像が現実に飛び出してくる。には、。
Night and Fog 5/8
http://www.youtube.com/watch?v=pJcZz4pLGNc
夜と霧
Nuit et Brouillard
監督 アラン・レネ
製作 アナトール・ドーマン (Anatole Dauman)
脚本 ジャン・ケイヨールほか(解説台本)
出演者 ミシェル・ブーケ(ナレーション)
音楽 ハンス・アイスラー
撮影 ギスラン・クロケ
サッシャ・ヴィエルニ
配給 日本ヘラルド映画
(現・角川ヘラルド・ピクチャーズ)
公開 1955年
1961年10月
上映時間 32分
製作国 フランス
言語 フランス語
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Variety Japan
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IMDb
『夜と霧』(よる と きり、仏:Nuit et brouillard)は第二次世界大戦中、ナチがアウシュヴィッツのユダヤ人強制収容所でユダヤ人を虐殺した事実(ホロコースト)を告発したドキュメンタリー映画、記録映画。
題名は1941年12月7日に出されたヒトラーの秘密命令「夜と霧」作戦 (Nacht-und-Nebel-Erlass) に由来する。全32分という短い作品だが、撮影当時の映像のカラーフィルムと、戦時中のモノクロのニュースフィルム・写真が交互に往還するコラージュの手法でナチズムを告発した斬新な表現は、当時、世界に衝撃を与え論争が巻き起こった。日本の初公開時には残虐シーンが過激であるとされて数分のカットをほどこし上映された。監督をつとめたのは、本作で世界的に注目を浴びたアラン・レネ、音楽を担当したハンス・アイスラーはナチに抵抗した作曲家で、敢えて流麗なサウンドをつけている。