プレオネタはほとんどなくなってしまいましたが、ちゃんと毎日の足として使用しています。元々距離を走る必要から乗りつぶすつもりで車を探していて、おもいがけず趣味性もある車を入手したという経緯なので、いじるより綺麗に維持することが優先。とりあえず月1の撥水コート洗車は続けています。
STIのストラットバーを取り付けてから、とりあえず2ヶ月ほどが経過したということで、タワーバー装着後の日常使いのミニ・インプレをやります。
ということで、いつものコース。車を購入して半年以上が経過したことから、ほんとに普通に足としての軽自動車という感覚になってきました。
あらためてみると、一昔前のボーイズレーサーとか、ホットハッチなどと呼ばれたモデルっぽい感じもする。元々地味なプレオというクルマのホットバージョンとして、懸命に背伸びして気負っているようで微笑ましくもある。
プレオが登場した90年代の終わり頃から2000年代中ごろまでは、スポーツモデルがまだまだ人気を保っていました。今では、話題となるのはミニバンとエコカーばっかりになってしまいました。オートバックスにも走り用のパーツなんて置いてなくなりました。
プレオは、スバル軽の主力としての座をR2、ステラに譲ってからも廉価モデルとして継続して11年間販売されました。おかけで今でも良く見かけるのですが、商用車だったりおばちゃんや高齢者の足となっているものが多い。RSが存在したのはメインの車種だった頃までですから、プレオの歴史の中でも中盤までなんですね。
ヴィヴィオの頃までは、ラリーでの活躍などスポーツイメージが販売に重要な意味を持っていましたが、プレオ以降は(販売に結びつかなくなったのか)そのような活躍もなし。スポーツモデルが、販売戦略上まだなんとか意味を持っていた最後の方のモデルだったのかもしれません。
タワーバーを入れたのも、スポーツ性や運動性の向上というよりは、ボディ剛性をしっかりさせて、走りの質感をあげたいという意味が大きかった。
ということで、走り出します。
毎日の足に使ってますので、やはり気になるのは燃費。普段の走りでは、3000回転以上回すことはありません。2000回転で60キロ~2200回転で80キロ位迄伸びますので、日常使いではそれで十分。
また本来はハイオク指定ですが、これだけガソリンが高騰してしまうと、普段はレギュラーを入れています。たまにハイオクを入れて高回転まで回してやると、ホンダの4気筒のオートバイのような乾いたエキゾースト音がします。ノーマルマフラーですが良い音。4気筒の660㏄ですから、近い部分はあるのかも。ただバイクは同程度の排気量で車体重量150~200㎏程度に対し、軽ワゴンは約一t。やはり加速を期待するのは無理がある。
ここからは、プチ・ワインディングコースに突入。
プレオは本来はかなりアンダーの強い車で、街中の曲がり角でも結構大回りをしますが、タワーバーの恩恵かかなり曲がりやすくなった。ハンドルを切った位置(狙いに)添って曲がってくれるような感じ。あくまでも感じですが。
またダッシュボードの振動やびびり音も減るため、そういった意味でも質感は上がっている。
ホンダのN-ONEが普通車なみの質感を持たせたことを売りにしていますが、時代は違ってますがプレオも普通車っぽさを売りにしていました。トルクがあるため、普通に走っている分には軽自動車を意識することは少ない。ただ、いくら普通車なみと言ってもドアの薄さやハンドルの細さなど、華奢な作りは間違いなく軽自動車を感じる。
カーブを抜けるのは楽しくなってる。以前は、重心の高さからグラっときてカーブを抜けるのが楽しい車ではなかった。ハンドリングにきびきび感が、生まれていると思います。
このようなツイスティなカーブも軽快に抜けられる(おばちゃんの乗る軽セダンのレベルくらいには)。
4輪ディスクなので、軽自動車としてはブレーキ性能的には不満は少ないと思います。
スポーツカーではないし、サーキットやジムカーナーを走る車でもない。あくまでも軽ワゴンのスポーツモデルですが、その範疇の中では今でも十分に通用する楽しい車ではないでしょうか。スーパーチャージャー付きDOHC4気筒で、4輪独立懸架、4輪ディスクブレーキ、ハイオク指定なんて、現在の車でも存在しません。同年式、同価格帯でスポーツできる軽を探した場合だと、選択肢としてケイ・ワークス、MAX、ソニカあたりがある。
ただエンジンとドライバーの間にCVTが介在する。そのためもっさりしていてダイレクト感は薄い。これから(スポーツモデルとして)プレオ購入を考えている方は、MT車を入手された方が良いと思います。ただし、30~50万程度の価格帯で7速変速可能なCVTが手に入ることを思えば、バーゲンプライスとも言えるでしょうか。
タワーバーを付けた事によって、ボデイのたわみみたいなものも多少は改善されていると思う。軽自動車だし、特に古い車なので、これが抑えられることは大きい。
ここからは、直線道路。
プレオのホイル交換の間、代車として同時代の軽RV車を借りていた。4ATのターボ車でブォーーシュルルル・・・(←ターボが効いた音)を4回繰り返すといった感じで、速くはあったけれどもいかにも軽自動車という印象でした。プレオは最初からトルクが厚くなっており、余力がある分もう少し懐が深くなっていてしっとりした印象。運転した感覚がまるで異なっているよう感じました。
重量のためか、CVTの特性からか、出足は遅い。踏み込めば当然早いのだけれど、日常使っている普通の感覚でスタートしても、(重量増で重いはずの)トールワゴンにすら置いていかれる。CVTは踏んでから徐々にタコの回転数に速度がついてくる感じ。この点からも、ダイレクトな感覚にはMT車が欲しい。
それ以外の日常使いには、ワゴン車なので過不足無く使えると思います。
今の時点でハイオク指定のプレオRSをわざわざ指名買いする人は、そのスポーツ性を期待しての事だとは思います。製造から10年を経過し、過走行車が多くなってきたことから値もこなれてきてますので、遊び車としては良いと思います。スポーツ性ということに限って価格と内容を考えると、かなりお買い得な車です。
ということで、帰ってきました。デザイン的には、癖が無くてプレーンなデザインなので、同年式の同時代の車と比べても、それほど古びてはいないのではないかと思います。90年代後半の登場時には、CMに中田選手を起用してヨーロッパの町並みを使うなど、スノッブで洒落たイメージも持っていたのですが。
ドレスアップよりも何よりも、綺麗な状態を維持してやることが、この年式の車にはまず大事かな。汚くなると、途端に大事に乗ってやる情熱が薄れて乗りっぱなしになってしまいますし。
ということで、STIタワーバー装着後の日常使いインプレッションでした。