と言うことで、久々の更新なのですが、車を換えました。10万キロ突破したマンダリンイエローのプレオRSが、3月車検ということで、タイミングベルト&ウォーターポンプを交換するか、乗り換えるか、どうしようかというタイミングでまさかのベルト切れ。急遽足が必要となりました。
同じタイミングでPCも壊れて、年末だというのに勘弁してくれという状態になった。どうしても足が必要なので、そうそう悠長に車選びもやっていられないことから、その日のうちに即決しました。次の車として選んだのは、プレオの後継としてスバルより2003年に登場したスバルR2。初期のR2のラインナップには、スーパーチャージャー&7変速CVTの付いたSと、新開発の可変バルブDOHCエンジン搭載のR、SOHCのエンジンを積んだベーシックなiがあるのですが、これは素のクローバーエンジン搭載のパールホワイトのi。これにした理由は、単に一度R2に乗ってみたかったから。
足に使うので修理の際に引取りに来てもらったり、代車を貸してもらったりすることを考えて、都合の良い近場の店より購入。距離数は約70000キロで、価格は20万円台後半。R1やSはこの値段では買えないし、Rがコミコミで30万(色がワインレッド)というのもあったが、車体の綺麗さをとってこれにした。iだともっと安く買えるかもしれないが、店主のおやじが良い人ということが良かった。タイヤとバッテリー、ホイルカバーを新品にしてくれた。ちなみにPCは、ウインドウズ7とマイクロソフトオフィス搭載のヒューレット・パッカード社製のものを、モニター、新品キーボードとマウス付で約2万円で買ってきた。こっちの方が、お得度は高かった。
ブタ鼻とか言われて、大変不評だった航空機をイメージしたスプレッドウインググリル。アルファよりスバルのデザイナーとして招かれたギリシャ人デザイナーのアンドレアス・ザパティナス氏の監修によるもの。当時は、不細工やなと思ってましたが、今見るとかわいく感じる。BMWやアルファのイメージで、欧州のバブルカーっぽい気もします。
売れなかったもうひとつの理由が、ワゴン全盛でスペース効率至上主義だった当時のマーケットにおいて、スペース効率に背を向けてデザイン優先としてしまったこと。でも、半円のアーチを描くボディは、ヨーロッパあたりのコンパクトカーを連想させてくれる。
女性がメインターゲットだったこともあり、ミラーは逆三角形と非常に凝っている。
これは、素のiなので可倒式電動ミラーさえ付いていない。でも、このミラー意外と見やすい。
プレオでも、その後継のステラでも後部ドアやウインドウは目一杯広く取ってあった。スペース効率やら、そんなことおかまいなしにデザイン優先でやった証。
リアランプのデザインが非常に凝っている。実際に所有してみるまでは、気づかなかったが、軽自動車としては珍しい部類に入るのでは。
ウインカーとサイドのラインが繋がっている。
ドアハンドルもサイドのラインと一体化するようにデザインされている。
リアのこれは、ウインカー風のダミー。なんか、イタ車なみにあちこちのディティールが凝ってます。日本的なかっこよさだったプレオやステラと比べても異質。顔のインパクトが強すぎて、そこばっかりが注目されがちですが。
内装は、後継車であるステラとほぼ同一。R2の不振を受けて、急遽開発されたステラが、いかに急ごしらえだったかを物語る。女性向けなファンシーな内装ですが、意外と高級感やら高品質感はある。ステラと同じですが、車体が小さいため包まれ感があって、乗った印象はだいぶ異なる。スポーツカーほどではないですが、なにかやる気にさせてくれる。
現在のスペース効率の軽に慣れていると、ちっちゃと感じるリアのドア。でも、ドアを閉めたときのしっかり感はあって、安っぽくは感じない。この車の車体のしっかり感は、隠れた長所のひとつだと思います。
プレオやステラと比べても、あきらかにせまっと感じる天井。1520ミリはあるので、セミワゴン程度の高さはあるのだけれど、屋根が半円状にラウンドしているデザインなので、天井、リアドアともに後部座席を圧迫する。
軽自動車は、スペース効率や生産性の効率から四角いデザインが多いけれど、円をモチーフにしているということがわかります。見ようによっては、50年代とか60年代とかの古い欧州車みたい。
昔乗っていたプントにも似てる。アンドレアス・ザパティナス氏は、フィアットにもいてバルケッタをデザインされたそうなので、何かしらつながりはあるのかも。
後継車ステラにも引き継がれた、リアのエンブレムがリアドアのオープナーになっているという小技。そのため、スバルの中でも大きなエンブレムを使っている。
トランク部は、このありさま。本田のN-ONEがデザイン優先でそこそこ成功しているが、昔のデザインイメージの復活(スバル360)、スペース効率ではなく高品質や個性の優先と言う意味では、R2がその先駆けだったのかも。失敗というイメージを持たれているが、販売台数目標8000台に対し、初年度の月間4800台ほどと、そこまで売れなかったというわけでもない。町でもよく見かけるし。ただスバルの軽の屋台骨を支えるモデルとしては、個性が強すぎたと思う。個人的には、小さい車好き、丸い車好きなので、良いデザインだと思います。
走りに関しては、素のエンジンを積んだベーシックモデルなので、特筆すべきこともない。4気筒のクローバーエンジンはなめらかに回って静かだが、あんまり上の回転までは回らないし、うるさくなるので回す気も起きない。ボディ重量がプレオより70キロほど軽くなり、ボディ剛性が上がっているそう。プロジェクトXとか見ると、スバル360のあの形は、薄い鉄板を使用して剛性を上げるために、あの丸っこい形が採用されたのだそう。R2も半円形のアーチを描くボディなので、その形が剛性向上に貢献していると思う。
おばちゃんが乗っていたような素のモデルiなので、趣味性は薄いのですが、使用目的として足としての要素が大部分なのでこれで十分といえば十分かな。ということで、R2ネタを混ぜつつぼちぼち更新していきます。
Sの俊足ぶりに較べるとはもっさりした走りですが、なんかいい味をもっていて嫌いにはなれません。
NAカシミヤさんのところの黄色いR2を見ていて、R2に乗ってみたかったんですね。
ベーシックなR2でも、黄色やグリーンなどパステルカラーのポップな色合いのものであれば、もっと良かったのですが、じっくり選ぶ時間がありませんでした。
プレオ、ステラを凌ぐボディのしっかり感など、乗ってみないとわからないこともありますね。