本当は、「とりあえずホワイトカラーエグゼンプションで働いてみたよー\(^o^)/」みたいな体験記とか、
斧という珍しい得物をチョイスしたことによりマスコミがまんまと誘導に乗せられている件についてでも書こうと思ってたのだが、
ふと、池田信夫氏ブログの
厚労省にはフリーターが見えないのか
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/16a36fbc07184fd578750496967f1ecb
というエントリーを巡って結構暑くなっているのを見つけたので、そっちを紹介。
コメント欄も
「大学への天下り」
や
「(行政対象の)専門職大学院なんてそんなに必要なのか?なんかウラがあるんじゃね?」
みたいな話になっているみたいですね。
いいね!
はいはい俺の出番。
なんで近ごろ国公立大に官僚出身や省庁出向の天下り教員が増えているのかっつーと、ここ数年の”大学改革”が背景にあるのだな。
正確に言うと、以前から事務方として国公立大学に「天下り」してくる官僚はいた。公立大の場合は地方公務員だ。
しかしながら、大学内の人事等の実権は、大学の自治を楯に教員(教授会)が握っており、事務方幹部とは言いながら、その実「飾り雛」的な立場で朽ちていくだけの境遇に不満と恨みを募らせていた天下り官僚らが”改革派”首長の威を借りて起こした権力奪取クーデターが、ここ何年かの旧横浜市大や旧都立大での”改革”の実態だったのである。
特に市大改めC.C.ヨコイチで”改革”をした連中はバ…いや、あんまり優秀じゃなかったから、”改革”という名の自爆を派手にヤリすぎてしまったために、教員や受験生に逃げられてしまった。
そのアホな顛末を観察していた中央官僚は、主に他の国立大学を舞台に、「もうちょいソフトな」改革を押し進めたっちゅうわけだ。
結果、今や地方の国公立大や税金注入ドーピング”大学院大学”には、”教員兼任経営幹部”として、いろんな官庁からの天下り官僚がわんさかいるんさ。彼らにくっついて、「ポスドク若手の椅子を奪い取ってポストゲット」を狙う”財界関係者”やら”マスコミ出身文化人”なんてのも現れる始末で、もはや国立大学は彼らの草刈り場と化しているんだな。
で、一応説明しておくと、一連の論争は、例の
「丸山眞男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。
http://www7.vis.ne.jp/~t-job/base/maruyama.html
という文章をきっかけに始まっている。
コレ読んで思うことはいろいろあるのだが、まずは”非正規雇用者にとって正規雇用者が恨みの対象になっている”という点について。
こないだ台所で爆弾作ってとっ捕まった人も言ってたらしいが、彼らが抱いている”正規雇用されてる人々への怨み憎しみ”ってどこから来るんだろかと思ってたのだが、
要するに、
「大企業で正規雇用されて強力な労組に守られてるお陰で、まともに仕事もできないクセにぬくぬくと高給を受け取っている連中、特に中年世代に対する憎しみ」
ってことじゃねーか。
あのですね…正規雇用たって、ほとんどは労組役に立たねえか最初から無いのワンマンブラックが多数だから、うらやましがられたり憎まれたりするほどの価値も無えよ。ええい、無価値ッ!
狙うならKA者も高級官僚も政治家も乗らない通勤電車じゃなくて、黒塗りの○イヤーとかに突撃しろよ馬鹿。…おっと、俺なんかまずいことを?
で、だ。労働や雇用の問題に話を戻すと、問題は、
・法律があるのに空文化、もしくはザルな上に労基署もヤル気ナシナシで、てんで法が守られていないことと、
・そんな状態なのに、違反しても企業や経営者には罰則も社会的なペナルティーも無い
という点に尽きると思うのですが。
でないと、生活保護以下の手取りで働いている人々の存在が説明できんじゃろ。
こんな状態で労働市場自由化~とかやっても、結局は、
「正規雇用がなくなって、一部の経営者(と政治家・官僚。以上みんな二世三世)と、残り大多数のワーキングプアー」
という社会になっちゃうよー。
だいたい、社員を評価とか成果給だの言っても、はっきり言ってほとんどの企業にも経営者にも人材を評価する確かな目なんかありゃしないので、いきおい採用や評価には縁故(コネ)が幅を利かせることになる。
それに、能力のある人だからといってポコポコ転職することが可能なほど現在の転職市場は成熟していないし、また、当たり前だが転職希望者と企業の関係も対等ではない。
よしんば、まともな成熟した「労働市場」なんてものが出来るとしても、この先何年もかかるだろう。
ということで、またまたまた「変化のタイムラグの狭間」に飲み込まれるのは毎度おなじみ氷河期世代というわけさね。
「変化のタイムラグの狭間」っつーのはつまり、
イイ大学・イイ会社を目指してコドモの頃から受験競争→卒業時に不景気突入で就職氷河期でコネ無くばブラックor非正規へ
正社員組は20代後半になってようやく昇給・昇進が見えてきたと思ったら→「これからは成果給・年俸制になりまーす」「リストラもあるでよ」
じゃあ転職でキャリアアップすっか→「変化のタイムラグ」で転職市場は未成熟なので、年収ダウンがデフォになりまーす。新卒並み昇給もありません。
誇れるものは学歴か?→はぁ?あなたの出た大学、今では”改革”とゆとりでFラン同然っすよプギャプギャ。
景気回復で非正規組にも光が→新卒ゆとり優先で非正規雇用氷河期組の枠はありません。
みたいな感じで、つまり「将来の事を考えて…」と我慢して努力してきたことが時代の変化の途上の狭間でみんな裏目でアヒャヒャ状態で、
一体どうなっとるんじゃコラ!!になってるんだな。
てなわけで、この上さらに実質手取りカットでしかない日本型ホワイトカラーエグゼンプションが成立したら、非正規雇用者にもシワ寄せが行く事になる。だって、正規雇用者が定額使い放題パケホーダイになるんだからな。
そこへサマータイムという名の強制サビ早出制度や消費税増税が成立したら、さらに物価の上昇も加わって、本当に”生活出来ない”層が出て来るだろうな。
アメリカを見れば分かるとおり、主に下流ワープアで構成される正規軍が海外派兵で損害を受けたところで、インナーサークルは痛くも痒くもありませんが、国内の規範意識が根からブッ壊れていっても、今みたいにボンボンコネボンどもは労働者をバカにして余裕こいていられるんでしょうかね。
「どーせやってもやらなくても同じ」
が前提になると、人間は、
「だったら何もしない方がマシ」
を選択するようになる。
これは真理だ。
「良い子の諸君!ワープアの手取りは生活保護以下だ。働かないほうがマシだな!」
というわけだ。
結果、日本のそこら中でスラムやドヤ街みたいな光景が現出することになる。
ふむ、グローバル化を体現した素晴らしい世界である。
それがコネボンの望む美しい国の姿なのだろう。
やがて混沌が支配する…。
それもまた一興。
斧という珍しい得物をチョイスしたことによりマスコミがまんまと誘導に乗せられている件についてでも書こうと思ってたのだが、
ふと、池田信夫氏ブログの
厚労省にはフリーターが見えないのか
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/16a36fbc07184fd578750496967f1ecb
というエントリーを巡って結構暑くなっているのを見つけたので、そっちを紹介。
コメント欄も
「大学への天下り」
や
「(行政対象の)専門職大学院なんてそんなに必要なのか?なんかウラがあるんじゃね?」
みたいな話になっているみたいですね。
いいね!
はいはい俺の出番。
なんで近ごろ国公立大に官僚出身や省庁出向の天下り教員が増えているのかっつーと、ここ数年の”大学改革”が背景にあるのだな。
正確に言うと、以前から事務方として国公立大学に「天下り」してくる官僚はいた。公立大の場合は地方公務員だ。
しかしながら、大学内の人事等の実権は、大学の自治を楯に教員(教授会)が握っており、事務方幹部とは言いながら、その実「飾り雛」的な立場で朽ちていくだけの境遇に不満と恨みを募らせていた天下り官僚らが”改革派”首長の威を借りて起こした権力奪取クーデターが、ここ何年かの旧横浜市大や旧都立大での”改革”の実態だったのである。
特に市大改めC.C.ヨコイチで”改革”をした連中はバ…いや、あんまり優秀じゃなかったから、”改革”という名の自爆を派手にヤリすぎてしまったために、教員や受験生に逃げられてしまった。
そのアホな顛末を観察していた中央官僚は、主に他の国立大学を舞台に、「もうちょいソフトな」改革を押し進めたっちゅうわけだ。
結果、今や地方の国公立大や税金注入ドーピング”大学院大学”には、”教員兼任経営幹部”として、いろんな官庁からの天下り官僚がわんさかいるんさ。彼らにくっついて、「ポスドク若手の椅子を奪い取ってポストゲット」を狙う”財界関係者”やら”マスコミ出身文化人”なんてのも現れる始末で、もはや国立大学は彼らの草刈り場と化しているんだな。
で、一応説明しておくと、一連の論争は、例の
「丸山眞男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。
http://www7.vis.ne.jp/~t-job/base/maruyama.html
という文章をきっかけに始まっている。
コレ読んで思うことはいろいろあるのだが、まずは”非正規雇用者にとって正規雇用者が恨みの対象になっている”という点について。
こないだ台所で爆弾作ってとっ捕まった人も言ってたらしいが、彼らが抱いている”正規雇用されてる人々への怨み憎しみ”ってどこから来るんだろかと思ってたのだが、
要するに、
「大企業で正規雇用されて強力な労組に守られてるお陰で、まともに仕事もできないクセにぬくぬくと高給を受け取っている連中、特に中年世代に対する憎しみ」
ってことじゃねーか。
あのですね…正規雇用たって、ほとんどは労組役に立たねえか最初から無いのワンマンブラックが多数だから、うらやましがられたり憎まれたりするほどの価値も無えよ。ええい、無価値ッ!
狙うならKA者も高級官僚も政治家も乗らない通勤電車じゃなくて、黒塗りの○イヤーとかに突撃しろよ馬鹿。…おっと、俺なんかまずいことを?
で、だ。労働や雇用の問題に話を戻すと、問題は、
・法律があるのに空文化、もしくはザルな上に労基署もヤル気ナシナシで、てんで法が守られていないことと、
・そんな状態なのに、違反しても企業や経営者には罰則も社会的なペナルティーも無い
という点に尽きると思うのですが。
でないと、生活保護以下の手取りで働いている人々の存在が説明できんじゃろ。
こんな状態で労働市場自由化~とかやっても、結局は、
「正規雇用がなくなって、一部の経営者(と政治家・官僚。以上みんな二世三世)と、残り大多数のワーキングプアー」
という社会になっちゃうよー。
だいたい、社員を評価とか成果給だの言っても、はっきり言ってほとんどの企業にも経営者にも人材を評価する確かな目なんかありゃしないので、いきおい採用や評価には縁故(コネ)が幅を利かせることになる。
それに、能力のある人だからといってポコポコ転職することが可能なほど現在の転職市場は成熟していないし、また、当たり前だが転職希望者と企業の関係も対等ではない。
よしんば、まともな成熟した「労働市場」なんてものが出来るとしても、この先何年もかかるだろう。
ということで、またまたまた「変化のタイムラグの狭間」に飲み込まれるのは毎度おなじみ氷河期世代というわけさね。
「変化のタイムラグの狭間」っつーのはつまり、
イイ大学・イイ会社を目指してコドモの頃から受験競争→卒業時に不景気突入で就職氷河期でコネ無くばブラックor非正規へ
正社員組は20代後半になってようやく昇給・昇進が見えてきたと思ったら→「これからは成果給・年俸制になりまーす」「リストラもあるでよ」
じゃあ転職でキャリアアップすっか→「変化のタイムラグ」で転職市場は未成熟なので、年収ダウンがデフォになりまーす。新卒並み昇給もありません。
誇れるものは学歴か?→はぁ?あなたの出た大学、今では”改革”とゆとりでFラン同然っすよプギャプギャ。
景気回復で非正規組にも光が→新卒ゆとり優先で非正規雇用氷河期組の枠はありません。
みたいな感じで、つまり「将来の事を考えて…」と我慢して努力してきたことが時代の変化の途上の狭間でみんな裏目でアヒャヒャ状態で、
一体どうなっとるんじゃコラ!!になってるんだな。
てなわけで、この上さらに実質手取りカットでしかない日本型ホワイトカラーエグゼンプションが成立したら、非正規雇用者にもシワ寄せが行く事になる。だって、正規雇用者が定額使い放題パケホーダイになるんだからな。
そこへサマータイムという名の強制サビ早出制度や消費税増税が成立したら、さらに物価の上昇も加わって、本当に”生活出来ない”層が出て来るだろうな。
アメリカを見れば分かるとおり、主に下流ワープアで構成される正規軍が海外派兵で損害を受けたところで、インナーサークルは痛くも痒くもありませんが、国内の規範意識が根からブッ壊れていっても、今みたいにボンボンコネボンどもは労働者をバカにして余裕こいていられるんでしょうかね。
「どーせやってもやらなくても同じ」
が前提になると、人間は、
「だったら何もしない方がマシ」
を選択するようになる。
これは真理だ。
「良い子の諸君!ワープアの手取りは生活保護以下だ。働かないほうがマシだな!」
というわけだ。
結果、日本のそこら中でスラムやドヤ街みたいな光景が現出することになる。
ふむ、グローバル化を体現した素晴らしい世界である。
それがコネボンの望む美しい国の姿なのだろう。
やがて混沌が支配する…。
それもまた一興。