短編小説
「どうでもいいじゃない! 」
めざまし時計って嫌い。
せっかく楽しい夢を見ていたのに・・・どんな夢かって?
ん・・ 忘れちゃった
でも楽しい夢だったのは確か
きっと夢の中では私、みんなの憧れの的だったかもしれない
それなのにいきなり鳴り出し、私を現実へと戻すんだからズルイ
目覚まし時計が鳴り出すと同時ぐらいにお母さんの声がした
「みゆき早く起きなさい,会社に遅れるわよ」
眠い目をこすりながら2階から降りてきてトイレに行って
洗面台で顔を洗う、でも鏡に映る自分の顔は見ないようにしてる。
女の人だったら誰だって肌の調子とか髪の毛が跳ねていないとか
それでちょっとでも変だともう大変だ
朝ご飯も食べずに、あ~でもない、こ~でもなと
出勤時間ギリギリまで自分との戦いだ。
でも、私は毎朝自分と戦わなくていい
自分の顔を見ないのだから、見たくないから
でも、顔を洗う時に手にあたる盛りあがった皮膚が手の平にあたる
もう何十年も同じだ、自分で顔を洗うようになってから
これまでに数えきれな回数、手の平にあたってきただろうか。
今日はここまでです~