こんばんは。
3月と言えば、「卒業式」シーズン。
滋賀県の場合、3月の第3週に行う学校がほとんどだ。
そして、この時期になると妻のところに、卒業証書へ名入れの依頼が舞い込んでくる。
商売ではないので売り込みはしていないのだが、それでもだいたい年平均2~3校の幼稚園・小学校の
卒業証書は書かせてもらっていると思う。
縁は、意外なところで繋がった。
お袋が地域の文化祭に「書」を出展したところ、ある学校の校長先生がそれを見て
「卒業証書に名前を書いていただけませんか」
たまたま、その場にいたお袋に頼んできたのがキッカケだ。
するとお袋は、すかさず
「ハイハイ、お安い御用です」
その場で依頼を承諾して、後日届けられた卒業証書をすぐに
「これ、頼むで」
ホテルの筆耕室に勤めたこともある妻に、そのまま渡したのだった。
こういう依頼は校長先生個人の裁量に委ねられているケースが多いようで、ある年は○○小学校の卒業証書を書いても、
校長先生が異動してしまうと、それ以降○○小学校から依頼が来ることはほぼ無い。
一応、申し送りはするらしいが、新任の校長先生は校長先生で、やはり自分が培ってきた人脈を優先する。
その代わり、今度は異動した校長先生が、新しく赴任した△△小学校の卒業証書を依頼してくれるという流れだ。
中学・高校あたりになると、書道の先生も居られるので名入れの依頼は全く聞かないが、幼稚園・小学校あたりは
卒業証書の名入れには、どうも苦労されているようだ。
今日は、いつもお世話になっている某幼稚園からお袋に、ちょっと変わった依頼があったので、お袋をクルマに乗せて
野洲の自宅へ向かった。
その幼稚園の卒園証書は、既に妻が仕上げて納品済みだったのだが、変わった依頼とは
「もう一枚、同じ名前で卒園証書を書いて欲しい」
という内容・・・つまり、ある園児に対しては卒園証書を二枚渡すということだ。
こういう事って、今は普通にあるんですか?
お袋も理由は詳しく聞いてないらしいが、例えば
○遠く離れた両親が欲しがっている・・・とか?
○義父母が欲しがっているので渡したい・・・とか?
こんな理由でしょうか。
いずれにしても、幼稚園から卒園証書を二枚もらおうとか、私達は考えたことも、実現するとも
思ったことはないけどね・・・
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とりあえず依頼通りに一枚、妻は間違いがないよう名簿と既に書いた卒園証書を確認しながら書いた。
「もう他に言ってきてる学校はないの?」
「いや、今年はもう無いかと思っていたら、昨日2校から依頼が来て・・・」
「もっと早く言ってもらわないとねぇ・・だってもう再来週やろ」
「コロナで学級閉鎖してはるみたいで、名簿が集まらないって先生が」
「間に合うの?」
「先生は、10日までには持って寄せてもらうと・・・」
お袋と妻の会話を聞いていて、疑問に思ったことがあった。
「名簿を集めるって、何それ?」
「アンタ知らんの? 今は家族にキチンと確認を取らんと後でトラブルになるから、承諾してもらった紙を集めるんよ」
詳しく聞くと、今日日の卒業証書は漢字やカナの字体はもちろんの事、年号か元号かも確認して家族の要望に応じて
書き分けるのだとか。
卒業証書は元号でええんちゃうのーと思うが、そうもいかないらしい。
先生も大変だなと思う。
墨を乾かしている間、妻の従兄弟が経営している店へ3人でランチに行く。
約20分ほどクルマを走らせやって来たのは、滋賀県大津市大将軍にある
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「松泉」(まつせん)
以前は寿司・割烹の店で、何を食べでも美味しかったのだが、特にここの「鯖寿司」が絶品で
この辺りでは超人気店だった。
ところが一昨年、突然店を閉めたと聞いてビックリした。
妻の話によると、従兄弟である大将が還暦を前に、二人三脚で店を切り盛りしてきた奥さんとの時間を、
今後は大事にしたいという理由だったそうだ。
かつて割烹のあった所に家を新築し、増築した宴会場を改装して新たにランチ営業のみの蕎麦屋として
リニューアルオープンしたのが去年。
実は、死んだ親父が去年の夏に退院後、最後に外食した店であり、最後に食べた蕎麦が松泉の蕎麦だった。
もう近江八幡から来るには相当しんどかったはずだが、親父は疲れも見せず
「久しぶりに、こんな美味い蕎麦を食った」
満面の笑みで蕎麦を啜っていたらしい。
こんな話を聞いていたので、私も行ってみたいと妻に言って、今回ようやく実現したわけだ。
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あまりの変わりように、またビックリしたが、広くて明るく、カウンター席もあってお一人様にも優しい空間だ。
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ちなみに、このお品書きも妻が書いている。これは店がリニューアルしても変わらない。
親父が来た時は、オープンしたばかりでセットメニューが無かったのだが、さすがに要望が多かったようで
店が軌道に乗ったのを機に、追加された。
もちろん私がオーダーしたのは
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一日限定12食の「松泉彩り御膳」
実物がこちら
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左は「天ぷら」だけに見えるが
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二段重ねで、下に割烹時代の松泉を彷彿とさせる「お造り」と「炊きもの」が隠れている。
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これに
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自家製の蕎麦と、蕎麦湯が付いて ¥2,420は安いと思う。
「新蕎麦なので、塩で召し上がってください」
そういう食べ方もあるとは知らなかったが、そういう事なら、まずは塩で食べてみる。
この食感と喉ごしは、以前 福井県の今庄で食べた十割蕎麦に似てるなと思ったら、どうやら大将は福井県まで
蕎麦打ちの修行に出ていたようで、ルーツは同じだった。
(今、改めてメニューの写真を見たら、福井県産蕎麦粉を10 小麦粉1と書いてある)
私のバカ舌も、たまにはやるじゃないか(笑)
でも、福井県で食べた十割蕎麦より正直、松泉の方が美味いと思った😋
お袋と妻は
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天ぷら付き もりそば ¥1,540
これに、従兄弟のよしみで
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松泉名物の「鯖寿司」のサービス。
相変わらず、鯖の脂のノリが良くて最高の味。
あと、大将の話では蕎麦も少し多めにサービスしてくれたそうで、実際は写真よりは
少ないみたい・・・
とにかく、ここは皆さまにお勧めする。
もうほとんど道楽でやってるので、夜の営業はなくて月火が定休日なのでお気をつけを・・・
松泉 Instagram
ありゃ、もう朝の5時だよ💤