続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「生きる LIVING」(2022英/東宝)

《黒澤明監督の名作映画「生きる」を、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本によりイギリスでリメイクしたヒューマンドラマ。「ラブ・アクチュアリー」などの名優ビル・ナイが主演を務め、ドラマ「セックス・エデュケーション」のエイミー・ルー・ウッドがマーガレットを演じる。》

まずは1950年代の英国や当時の映画の雰囲気を繊細に再現した端正な絵作りがお見事!

元になった黒澤明監督の「生きる」は名画座でも何度か観ている名作なのでつい比較したくなるところだけど、主役の志村喬さんとビル・ナイ御大ではイメージが全く違うのでいい意味で全くの別物と思って観られたのもよかった。

内容的には、ほぼ同じようでありながら、主人公と同じ課に入ってきた新人社員や退職した若い女性を絡めながらの、ビル・ナイが死を意識することによって生を全うしようとする主人公を好演、泣き叫んだりするような熱演ではなく、彼のダンディな物腰からかえって切ない思いが伝わってきて大切なメッセージを受け取ることができた。

時代は古いけど、たらい回しのお役所仕事や主人公と同居する息子夫婦の本音など今にも通じるところがあって感慨深いものがあった、当時の役所の様子や服装、街や駅の風景など時代再現も見どころ、久しぶりに黒澤版「生きる」の方も観たくなった。

☆あらすじ☆
1953年、第2次世界大戦後のロンドン。仕事一筋に生きてきた公務員ウィリアムズは、自分の人生を空虚で無意味なものと感じていた。そんなある日、彼はガンに冒されていることがわかり、医師から余命半年と宣告される。手遅れになる前に充実した人生を手に入れたいと考えたウィリアムズは、仕事を放棄し、海辺のリゾート地で酒を飲んで馬鹿騒ぎするも満たされない。ロンドンへ戻った彼はかつての部下マーガレットと再会し、バイタリティに溢れる彼女と過ごす中で、自分も新しい一歩を踏み出すことを決意する。

キャスト
ビル・ナイ
エイミー・ルー・ウッド
アレックス・シャープ
トム・バーク

監督
オリバー・ハーマナス

原題 Living

103分

G

T・ジョイPRINCE品川1 15:30〜観客20人程/119席




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