光害の自宅で周極星になったZTF彗星(C/2022 E3)を観察・撮影しました。
1月27日雪、みぞれのち曇り。夜中は晴れ。一日で目まぐるしく変化する天気でした。
天気予報で夜中は晴れる予報でしたので、晴れたら観察・撮影するつもりでした。
22時半頃から晴れ間が出てきました。これは晴れると思い、固定撮影の準備しました。
まず35mmレンズで試写しました。22E彗星は小熊座β星(コカブ)の右上にいます。
試写した結果、彗星像が写りました。雲が行き交いますが、連写撮影しました。
次に135mm望遠レンズに交換して、連写撮影しました。
地面が濡れていますので、20cmドブソニアン望遠鏡を出すか迷いました。
今後の天気予報からみて撮影チャンスは少ないと思い、思い切ってドブソニアン望遠鏡を準備しました。望遠鏡が濡れないように地面に肥料の空袋を敷いて防水しました。
ファインダーでコカブを導入して星の配置から22E3彗星を捜しました。
ファインダーの中に彗星像を見つけました。彗星はファインダーで判る明るさになっていました。
彗星像をセンタリングして×30倍で眼視観察しました。
彗星核が明るくコマが扇状に広がって観えました。イオンの尾は判りません。
今回は光害の自宅で20cmドブソニアン望遠鏡の直接焦点撮影で彗星がどの程度写るかの試験撮影です。
暗い山へ行けない代わりに実験します。
望遠鏡のピント合わせは明るい恒星を使わず、ドロチューブに目印してあるピント位置へ合わせて、ピント位置前後を試し撮影してピント出ししました。
ピント位置の目印がありましたので、ピント出しが容易でした。
24時前から空は快晴になりました。
この少ない撮影チャンスを逃がさないように何通りかの露出で連写撮影しました。
撮影後、ダークフレームも鏡筒先を塞いで撮影しました。
翌日(1/28)は、ゆっくり起床しました。
午前中からソフト現像処理しました。
彗星のイオンの尾は写っていませんでした。やはり暗い山へ行かなければイオンの尾を写すのは難しいです。
ダストの尾も見た目で扇状で短くなりました。核とコマは見た目で大きくなりました。
ダストの尾が短いのは、地球から彗星を正面向きに近い状態で観察しているためと思われます。横から観察する位置であれば長い尾となったことでしょう。
まだまだ彗星がどう変化するか興味深いですね。
彗星光度は目測で5等台になっています。(ステライメージ9ソフトでは変な値が出てうまく測定できませんでした)
撮影した写真3コマを添付します。
①20cmによるZTF彗星(C/2022 E3)
2023年1月27日25時28分03秒~28分52秒
露出3.2秒×15コマ 20㎝ドブソニアン望遠鏡 F6
メトカーフコンポジット トリミング ISO6400 自宅 気温0℃
②小熊座コカブとZTF彗星(2022 E3)
2023年1月27日23時33分17秒~33分45秒 露出3.2秒×9コマ 135㎜ F2(絞り3.5)
固定撮影 トリミング ISO1600 自宅
③北極星、小熊座とZTF彗星(2022 E3)
2023年1月27日23時47分58秒~48分58秒 露出6秒×10コマ 35㎜ F2.8(絞り3.5)
固定撮影 トリミング ISO800 自宅