光害の自宅で20cmドブソニアン望遠鏡によるM3球状星団のテスト撮影結果を載せました。
12月26日曇り時々晴れ。10年間使用しているSW製20cmドブソニアン望遠鏡(GOTO8)の直接焦点撮影で3.2秒露出のテスト撮影をM3球状星団で行うことにしました。
つい最近までこのドブソニアン望遠鏡よる直接焦点撮影で星を点像に写す露出時間は1.6秒までが限界と思っていました。
しかし、海王星の衛星トリトン撮影で正確に南中時撮影するため、架台の水平出しに水準器を使って正確に実施したことをきっかけにして露出3.2秒まで点像に写ることが判りました。具体的にはM42オリオン大星雲の撮影で実績を確認しました。
今回、光害の自宅でもまあまあ写真らしく撮影できる球状星団の撮影で3.2秒露出のテスト撮影することにしました。
高感度ISO12800で3.2秒露出できれば、球状星団の細部の星々まで写せる可能性があります。
12/25のスピカ食の潜入中の時間帯にりょうけん座M3球状星団でテスト撮影してみました。
その結果、ISO12800で3.2秒露出しても星々がほぼ点像に写り、多段階露出との組合せで今までよりも写真らしく写ることが確認できました。
この高感度3.2秒露出は光害の自宅で有効な撮影方法になると思います。
今後、この撮影方法は20cmドブソニアン望遠鏡による球状星団撮影に大いに使えます。
他の球状星団も同じ方法で撮影してみようと思います。
テスト撮影した写真4コマを添付します。
写りの違いをご覧下さい。
尚、今回の写真①の右下の矢印方向に変光星らしい星が明るく写っています。写真④の2019年の時よりも明るいです。
ステライメージ9ソフトで光度を自動測定しますと、17.5等から14.1等に変化していました。
①M3球状星団(ISO12800、6400)
↑
2024年12月25日03時50分19秒~55分58秒
露出ISO12800の(3.2秒+1.3秒)×26コマ+
ISO6400の(3.2秒+1.3秒)×26コマ
20cmドブソニアン望遠鏡 F6 直接焦点撮影
トリミング 自宅 気温1℃ 上が北
②M3球状星団(ISO12800)
2024年12月25日03時50分19秒~52分50秒
露出(3.2秒+1.3秒)×26コマ
20cmドブソニアン望遠鏡 F6 直接焦点撮影
ISO12800 トリミング 自宅 上が北
③M3球状星団(ISO6400)
2024年12月25日03時53分09秒~55分31秒
露出(3.2秒+1.3秒)×26コマ
20cmドブソニアン望遠鏡 F6 直接焦点撮影
ISO6400 トリミング 自宅 上が北
④従来のM3球状星団(ISO12800、6400)
2019年3月17日00時13分29秒~22分50秒
露出1.6秒×18コマ+1.3秒×14コマ
20cmドブソニアン望遠鏡 F6 直接焦点撮影
ISO12800 トリミング 自宅 気温5℃ 上が北方向