やっと光害の自宅でε-130D望遠鏡を使って増光中のポン・ブルックス彗星(12P)彗星を撮影できました。
3月9日夜、風の強い快晴。晴れたり曇ったりみぞれの降る変な天気でした。天気予報は夜に雪予報でしたが、快晴になりました。
時々、強い風が吹きますが、快晴の空に釣られて12P彗星を撮影することにしました。(直前まで雪予報で撮影はあきらめていました)
肉眼で3等星までしか見えない光害の自宅で、どこまで写るか確認撮影でもあります。
12P彗星は改築した平屋の屋根の上付近にいます。庭も改装しましたので、西空地平高度約15度まで撮影できるようになりました。但し、低空は光害の強い空です。
薄明途中の18時過ぎから望遠鏡の設置準備しました。薄明の空でも北極星は極軸望遠鏡で見えますので、方向磁石(偏角補正有)を併用して極軸合わせできます。
基準星はカシオペア座β星(カフ)を使いました。
薄明途中の空では肉眼でカフは見えませんが、赤道儀の赤緯軸を基準星の赤緯に合わせて赤経軸を振りますと、ファインダー内へ基準星が入ってきます。
この方法で基準星を導入してから目的星(12P彗星)を導入します。
試写して一発導入でした。
カメラモニターをチェックしますと、丸いコマ状の彗星が写っていました。
彗星像を写野の中央付近へ合わせて連写撮影しました。
露出は2秒、2.5秒、3.2秒の3段階の各連写にしました。
翌日(3/10)午前、ソフト現像処理しました。
尾は光害の空で消されてかすかに写っている程度でした。やはり暗い山でなければ尾の細かい部分は写らないようです。
光害の空でもコマ部分はまあまあ写っています。
彗星光度はステライメージ9ソフトで自動測定しますと、5.6±0.4等です。約6等でしょう。
撮影した写真を添付します。
上方向へ尾がかすかに写っています。
光害の自宅のポン・ブルックス彗星(12P)
2024年3月9日19時00分57秒~05分45秒
露出(2秒+3.2秒)×26コマ+2.5秒×25コマ
ε-130D F3.3 LPR-Nフィルタ- トリミング ISO1600
自宅 気温2℃ ※上が北