もう一度、光害の自宅で二つのZTF彗星(C/2020 V2とC/2022 E3)を撮影しました。
1月13日夜明け前、快晴。昨夜(1/12)と今朝、夜明け前に20V2と22E3彗星の二つを撮影しました。
自宅庭へε-130D望遠鏡を準備して朝までそのままにしておきます。
昨夜は北極星の左上にいる20V2彗星を撮影しました。
基準星をカシオペア座β星にしましたが、光害で肉眼でβ星が判りにくかったです。そのため、β星の赤緯を合わせて赤経軸を手動操作してファインダー内へ基準星を入れる方法で行いました。
この方法は星が見えない時に時々使う方法で便利です。
昨夜は20V2彗星だけ撮影して終了しました。
早めに就寝して、目覚ましで5時前に起床しました。
空をチェックしますと、快晴でした。早速、庭へ出て撮影準備しました。
望遠鏡のピント位置を確認しました。アークトゥルスでピント合わせしました。昨夜と約0.1mmピント位置が違いました。気温変化で望遠鏡とカメラを含めたピント位置がこんなに違いました。(望遠鏡にはピント合わせ用ダイヤルゲージが取付けてあります)
気温変化でピント位置が変わりますので、機材を気温になじませること、ピント位置を時間単位で再チェックすることが重要であることを再確認しました。
22E3彗星は基準星にアークトゥルスを使って導入しました。
試写してカメラモニターをチェックしました。大きなコマ状の彗星がすぐに判りました。尾の出ているのも判りました。
撮影はタイマーリモートコントローラを使って連写撮影しました。
連写撮影中は自宅内でラジオを聴いて時間待ちしました。最近は星空撮影中にラジオを聴くことが定常化しました。
空の暗さをチェックしますと、自宅では北東から南東までは比較的暗いです。北斗七星は全部の星が肉眼で確認できました。
6時には薄明が始まり、空が徐々に明るくなってきます。
薄明の中でM13球状星団もQBPフィルターを使って撮影してみました。
その後、撮影終了して機材を片付けました。望遠鏡には少し霜が降りていました。
もう一度、就寝しました。そして、朝遅めに起床しました。
朝からソフト現像処理して写真制作と光度測定しました。
撮影した写真3コマを添付します。
彗星光度はステライメージ9ソフトで自動測定しました。
20V2彗星は10.2±0.2等、22E3彗星は7.8±0.2等です。
22E3彗星は予報の6.6等よりは暗いですが、明るくなっています。
22E3彗星のコマ直径を測定しますと、角度で約6分、イオンの尾は写真右上へ微妙に写っているように見える程度で尾の長さは角度で19分です。
やはりイオンの尾は暗い山へ行かなければ、写らないようです。一度は山へ撮影に行こうと思います。(同じ日の他の人のネット投稿写真ではイオンの尾が角度で3.1度写っています---1/14夜追記)
尚、写真①、②、③の拡大率は同じです。彗星の見かけ上の大きさの違いがよく判ります。
①ZTF彗星(C/2020 V2)
2023年1月12日19時25分40秒~32分39秒
露出13秒×31コマ ε-130D F3.3 QBPフィルター
トリミング ISO3200 自宅 気温6℃ ※上が北
②増光中のZTF彗星(C/2022 E3)
2023年1月13日05時29分27秒~53分07秒
露出30秒×44コマ ε-130D F3.3 QBPフィルター
メトカーフコンポジット トリミング ISO3200 自宅
気温0.5℃ ※上が北
③薄明中のM13球状星団
2023年1月13日06時06分35秒~09分02秒
露出20秒×7コマ ε-130D F3.3 QBPフィルター
トリミング ISO3200 自宅 ※上が北
④彗星の撮影風景
2023年1月12日撮影