母の和箪笥から綺麗な着物生地を見つけた。
なんとも私好みの色合いで、今更ながら母娘なのだなぁと、母の温もりが感じられた。
つまみ細工に使わせてもらうね。お母さんは何に使おうと思ったんだろうね?もう聞けないのが悲しいよ。。。
和洋裁に長け、頼まれて着物もよく作っていた。子供の頃の私達の洋服もほとんど手作りで、学校の女性の先生が感心して、着てる服をあちこち触って縫い方を見たりすることもあった、
日本人形も手毬も、ビーズ刺繍やクロスステッチの刺繍、木目込み人形、ポーチなど小物、孫たちの学校用の手提げカバン。。。
数えられないくらい色々な物が、母の手から出来上がっていた。それも悩むことなく全く簡単に。。。
ミシンの音、糸通しに困っていた顔、仮縫いの時に『脱いだ脱いだ』って言いなさいと言ってたおまじない、片付ける時にきちんと針の確認をしていた顔。。。
今時に母が元気でいたら人気の手作り作家間違いなしだっただろうな。
母のそんな特技は我が家では普段の姿で当たり前のことだったから、特に感心するわけでもなく『ふーん』と思う程度だった。
今、残された着物や作品を見ると、なんて細かくて丁寧で綺麗なんだろうと。。。揃った縫い目、ヨレもなくきっちり始末されている裏地。
孫たちのバッグもあっという間に作ってくれていたけど、キチンと裏地や内ポケットもついていた。
お母さん、ありがとうね。あの当時の当たり前に思っていたことが、なんて大切で貴重な事だったか。。。今日もまたメソメソ。。。