若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

西日本新聞の取材

2004年12月16日 | 載ってる十四代目
 
今日は西日本新聞社の写真部・三苫さんが若竹屋の取材に来ました。彼女は数少ない女性カメラマン。重たい機材を肩に、朝の7時から精力的に取材をしてくれました。

日本酒が「くる」という話は良く聞くし、自分の感覚でもそう思うので、実際に蔵元を見てより深く感じたかった、という三苫さん。そうなんです。焼酎はやりの昨今ですが、いま日本酒はジワリと注目を浴びているのです♪

90年代のライトでドライな食嗜好から、近年は深く味わいのある嗜好へと変化しつつあります。また食の安全性や文化的側面からも「食べる」ことの意義が見直されています。スローフード運動が認知され始めているのもその証。

僕は舌先で味わう味のことを「フレーバー」と呼びます。日本酒の鑑評会などで審査をする「味」などがこれに当たります。私たち造り手は、より美味いとされる味の探求と安全については妥協することがありません。しかし「味わい」とは舌先だけで感じるものではないはず。そんな心で味わう味を僕は「テイスト」と呼んでいます。

シンプルに言えば、誰と飲んでいるかでお酒の味わいはかわるもの。嫌な上司と飲めば苦い酒だし、惚れた女性に注いでもらえば美酒となる。日本酒にしかない「注ぎつ注がれつ」という飲み方は、高度なコミュニケーション能力を必要とします。つまり、オトナにしか楽しめないのが日本酒、なんです。コドモが日本酒飲んでも、その良さはわからない(言いすぎてます?)。

総コドモ社会となっていた日本。これまでの「幸せ」の価値観が、少しづつ変化しなければならない時代になってきているようです。日本酒の良さが見直されつつあるのは、その現われかも知れません…。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。