若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

オカリナコンサート in 元禄蔵

2004年10月23日 | 載ってる十四代目
 
若竹屋の元禄蔵でオカリナコンサートを催しました。オカリナ奏者の大熊さんとギター・緒方裕光さん、キーボード・緒方恵子さんらの3人で午後7時半から素敵な演奏は始まりました。

元禄蔵にあるいつもの試飲台をはずして作ったスペースはわずか。だからお客さま様は30名様限定とさせて頂きました。夕方に三々五々と集まったお客さま。6時半から軽いお食事とお酒が振るわれました。軽い酔い心地になったところで演奏会の始まりです。

いろんな童謡や「もののけ姫」などよく知っている曲から大熊さんのオリジナルまで、幅広い曲が演奏されました。素朴で伸びのあるオカリナの音色。土笛の音色は元禄蔵の土壁に響いて私たちの心に染み込むのでした。。。

パイロットフィッシュ  大崎善生

2004年10月20日 | 読んでる十四代目
パイロットフィッシュ

角川書店

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10/2にも取り上げた大崎善生だが、今年の8/1に日経新聞・第40面「文化」欄で掲載された彼の文章は泣かずにはいられない素晴らしいものだった。うっかりしたことに、その記事を切り取りそこなった。機会があればまた探し出して読みたいと思う。

白石一文の「一瞬の光」もそうなんだけど、この作品も40代半ばの著者が40歳前後の人物を主人公にしている。二つの作品には共通した感覚が結構あるように思う。それは「働き盛り」と呼ばれる年齢、だけど人生の折り返しに至った「若さ」への憧憬、それが「恋愛」に投影されて物語になる、そんな感じ。そんな物語が面白いと感じるのは、やはり僕がその年齢にあって、主人公たちと同じように悩んでいるからなんだろう。

「若さへの憧憬」とは大袈裟だけど、20代の頃には対立していた「個と公」の関係を摺り合わせる術を身につけること、敏感すぎた他者への畏れをパターン化した人間像に当てはめて希釈すること、持て余していた性欲が承認の欲求へと変化していくこと、そんなことに寂しさと充実感のアンビバレンツな感覚を覚える世代なのだと思う。

長崎若の寿会総会 (長崎)

2004年10月17日 | 近ごろの十四代目
 
今日は第43回の長崎若の寿会の総会でした。長崎市内の酒販店さん、33店の皆さんと料亭「春海」にて行ないました。

「春海」は佇まいが実に雰囲気のある料亭ですが、そこで出た卓袱料理は大変に美味しいものでした。毎年10月に総会は行なわれますが、長崎の皆さんの顔を見るといつもほっとします。さあ、これからが酒の商売、本番です。

九州の絆 68キロ自転車走破!

2004年10月11日 | 青年会議所の十四代目
 
青年会議所(JC)活動のひとつとして、福岡県内を自転車で走り回りました。
今年の11月に「JCI世界会議福岡大会」が開催されます。これは世界の青年会議所が一同に会するもので、期間中に世界中から1万2千人の会員が福岡にやってくると計画されています。その経済効果は60億円とか。

その世界会議を応援しましょう!という意味を込めて九州内77のJCを聖火リレーのようにタスキをつないで来ています。先日、大分ブロック日田JCさんより預かったタスキを、今日一日をかけて5つのJC事務局を回しました。

浮羽JC(吉井町)→みいJC(小郡市)→久留米JC(久留米市)→八女JC(八女市)→筑後JC(筑後市)→山門JC(瀬高町)と68キロをママチャリで、しかも河童の着ぐるみを着て走り抜けました(笑)。沿道からの声援(もしかして嘲笑?)も多く、特に子どもから手を振られ(大人からは指をさされ)、お尻の皮をむきながらペダルを漕ぎまくりました…。

韓国の親友

2004年10月10日 | 近ごろの十四代目
 
釜山から友人のヒョプが今月8日から若竹屋に来ていました。

今から2年前に彼は突然、若竹屋にやって来ました。新婚旅行で福岡に来ていて立ち寄ったので蔵見学をさせて欲しい、というのです。よく聴けば、韓国の大手焼酎メーカー・ムハクの研究員とのことで、将来自分で酒造メーカーを立ち上げたいという。

国は違えど同じ醸造家として話は盛り上がり、若竹屋の蔵から巨峰ワイン・紅乙女と見学し、車に乗せて博多まで送り届けついでに市内観光、夜は居酒屋で酒談義・韓国談義とまるまる一日を一緒に過ごしたのでした。以来、互いに行き来をし付き合ってきました。

そのヒョプが念願かなってこの冬に醸造メーカーとして起業するというのです。ついては若竹屋と技術提携をしたい、と。彼が勤めていた「ムハク」は大きな焼酎メーカーですが、そこに勤める前に勤務していたのが「百歳酒」という有名な薬酒を造ってた蔵。焼酎のようなハードリカーではなく、薬酒のような韓国の伝統的な醸造酒を造りたいというのが彼の夢だったのです。プサンから少し離れた海岸沿いに3階建てのレストラン兼ブルワリーを建設中で、その経営の構想を語る彼の眼はキラキラと輝いていました。

「会社のオープニングセレモニーには是非、来韓して欲しい」とヒョプは言います。
もちろん駆けつけるよ。僕のことを日本の親友と呼んでくれる君は、僕の親友なのだから。

お酒の学校 2期生卒業式

2004年10月08日 | お酒の学校の十四代目
 
お酒の学校2期生の卒業式がありました。

3ヶ月全6回にわたる「お酒の学校」は一人の落第も出さずに無事修了しました。平日の夜に行なわれたこの学校、毎回ほとんどのひとが遅刻も欠席もせずに通ってきたのには驚くやら感激するやら。みなさん、本当にお酒が好きなんだな~。

卒業証書を渡した後に、「杜の蔵」の森永君の掛け声で「お酒の学校5か条」を全員で唱和しました。

一、居酒屋では必ず「福岡のお酒はありますか?」と大きな声で聞くこと。
二、飲み会の際には必ずこのカードを携帯し、同席者に見せびらかし、知っている限りのうんちくを語ること。
三、「日本酒飲めない」なんていう人に会ってくじけそうになっても、汗と涙の講義を思い出すこと。
四、蔵元の熱い思いを胸に、お酒は最後の一滴まで飲み干すこと。
五、福岡のお酒を誰よりも素敵に飲むこと。

卒業生の皆さん、本当におめでとうございました♪

博多練酒の歴史を調べる(香蘭女子短大:橋爪先生)

2004年10月06日 | 近ごろの十四代目
 
福岡にある香蘭女子短期大学の橋爪先生が研究論文執筆のために若竹屋を訪ねて来られました。

江戸時代末期の料理書「万菓子作様」についての解説と考察がテーマだそう。この手写本は、中世の名残を残す菓子や筑前名物料理の製法などが記されており、中世から江戸期の飲食文化を識る貴重な史料だそうだ。

この本に載る「博多練酒」を追って若竹屋に来られた橋爪先生から、私たちも知らなかった練酒についての様々な事柄を教えて頂きました。今月末が論文提出の期限ということで、少しでも若竹屋がお役に立てればいいな、と思っています。

ひとつのお酒から様々な行動様式や文化が生まれます。そして人との出逢いや物語も生まれたりする。造り酒屋に生まれ育った幸運をあらためて感じた一日でした。

日本青年会議所全国大会(水戸)

2004年10月03日 | 青年会議所の十四代目
 
僕が所属する団体の一つに、日本青年会議所(日本JC)があります。この日はその全国大会で茨城県は水戸市に行ってきました。学生時代にバイクで全国をツーリングしましたが、茨城って通過するだけだったので今回の訪問が初めてと言えます。

出張先や旅行先では必ず「この土地の旨いもの」って誰しも聞くことかなと思いますが、僕も到着して早速タクシーの運転手さんに尋ねました。

「う~ん、やっぱり納豆かね」とタクシーの運転手さん。
いや、だから酒を呑むときにね、ツマミになりそうなもの無いですか?
「う~ん、納豆だろうね」
でも納豆だけをツマミにしてもねぇ…。
「あれよ、マグロ納豆とか、納豆春巻きとか、イカ納豆、おでんに納豆かけとか、色々あるよ」
…水戸の人って、そんなに納豆で酒を呑むんですか?
「いや、喰わないけどね」

まあ、納豆はともかく、居酒屋で呑んだ水戸の酒は美味しかったし、魚も新鮮でよかったですよ。
さて、JCは40歳までの青年経済人の集まりですが、例年全国大会では宮家を迎えた盛大な卒業式が行なわれます。

今年はオープニングで杏里さんのミニコンサートもあり、土砂降りの雨でしたが想い出深い卒業式になりました。

アフターダーク 村上春樹

2004年10月03日 | 読んでる十四代目
アフターダーク

講談社

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僕はハルキストというほどではないが、彼の作品はよく読んだ。最初に読んで、そして今でも最も好きな作品は「中国行きのスロウ・ボート」。今でもたまに読み返す。この本を読んだのは確か83年だと思うけど、当時18歳の僕の日記を読み返してみると恥ずかしいほど村上調(のつもり)で心境を書き綴っている(笑)。「僕は毎日をプリズムの眼鏡をかけて過ごしている。何もかも纏まりのない映像の中を彷徨って足元が見えない」なんて。そんな日記を書いた18歳の僕を今の僕は恥ずかしくも微笑ましく思う…けど、ここはツッコミを入れないでクダサイ…(笑)。

「アフターダーク」は手に取ろうかどうか考えたけど、ちょうど飛行時間に読み切れるだろう、と思い買ってみた。羽田空港から福岡空港まで、きっちり1時間半で読み終えた。村上春樹は読み終える時間が読めるのがいい。深夜に読み初めても朝になることがないのがいい。初の長編「風の歌を聴け」から数えて25年目の作品ということで賛否両論あるようだけど、素直に読めた。僕の中にある村上春樹を楽しめたし、18歳の時の自分を思い出しもしたし。うん、今でも好きな作家だと言えるな。

一瞬の光 白石一文

2004年10月02日 | 読んでる十四代目
一瞬の光

角川書店

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福岡空港から羽田空港経由、常磐線で水戸まで。結構あるからちょっと厚手の文庫でもいいな。と、手にしたのがコレ。そういえば何か話題になったような気もする。そうだ、福岡出身の作家でデビュー作が文庫化されたって言ってたな。

著者の白石一文は58年生まれで福岡出身。現在も文藝春秋の編集者らしい。そういや「世界の中心で…」の片山恭一は59年生まれで、九州大学卒の福岡在住とか。んん?最近読んだ「パイロットフィッシュ」の大崎善生は57年生まれか。ここのところ何故かこの世代の作家のものを読んでいるなあ。スマッシュヒット作ではなくてロングセラーでじわりと売上が伸びたという点も似てる? あそうか。書店の「手書き風」オススメPOPで選んじゃってるんだ…。これはイカンかな…。

物語は文体に粗さは感じるものの、デビュー作としては充分な読み応え。ただ主人公像のせいで読者を選ぶような気はする。なにせ主人公は日本を代表する大企業(どう読んでも三菱重工?)で若くして充分以上の地位と権力を得ているハンサムで仕事の出来るオトコときているから。それでも人間の持つ情欲と愛とアイデンテティへの渇望や相克といったものが巧く織り成されていて面白かった。この作家なら他の作品も読んでみたいかな。


日本青年会議所全国大会  水戸

2004年10月01日 | 青年会議所の十四代目
 
青年会議所の全国大会に出席するため、今日から水戸。来年、(社)浮羽青年会議所の理事長をするため、今年の後半から幾つかの行事にはきちんと出席しておかなければならない。

青年会議所(JC)は、地域の活性化と自己啓発を目的とした活動だが、学ぶことが多い(以前、骨髄バンク支援活動を紹介したけど、これもJC活動のひとつ)。10月1日は「日本酒の日」で、福岡県酒造組合の主催でイベント、「大人の縁日」があってる。アバンティと組んで2回目の「日本酒の日」イベントだから参加したかったんだけど、そっちは副社長に任せてしまった。

全国大会は例年10月に行われるんだけど、ここでは盛大な卒業式も行われる(JCは40歳で卒業)。浮羽JCの今年の卒業予定者は6名。大好きな先輩ばかりなので、実はかなり寂しい。。。

画像は同行した武下君と常磐線特急・スーパーひたち!かっこいい!