此れ迄ヤマトが配送していたネコポス、DM便等の小サイズの物を日本郵便に任せ、中・大サイズの宅配物を増やして行こうと云うもの。
此れは、物流界の2024年問題を睨んでの事である。
ヤマトが配送していた小サイズのネコポスとDMの割合を日本郵便に割り当てる事でヤマトの負担が減り、日本郵便の配達技術の高さを生かしたいと云う事である。
確かに、郵便配達員のカブを扱う技術と配達技術は凄い。
スタンドを流れる様な動きで立て、ポストには無駄な動き無く入れ込む。
偶に見掛けるのだが、あの動きは凄い。
大量の郵便物を時間内に配達を終わらせる為には要領良くやらねばならない。
道路状況や道路事情を瞬時に判断し、交通ルールも遵守しながら行わねばならないので、高度なスキルが求められる。
さて、此れで双方がWIN・WINかと云えばそうとも云えない。
ヤマトの小サイズ物を専属で配送していたクロネコメイトがどうなるのか。
日本郵便に移すのであれば、クロネコメイトは不用となる。
解雇となるのか、其れとも日本郵便に面倒を見て貰うのか.....。
どう云う扱いにするんだろう。
此れを機に解雇となれば、其れで生計を立てていた人が困ってしまう。
会社目線で見れば、部門を廃止するので解雇するだろう。
一方、日本郵便だが、配達現場から見れば結構キツくなると思う。
クロネコヤマトが扱っていた相当量が移るのでパンクするのではなかろうか。
お互いの上層部は、数字や理想だけで協業を云い出したのであれば、皺寄せは現場に来る。
ケツを拭くのは現場である。
今の日本政府の政策みたいな事では報われない。
現段階では何とも云えないが、クロネコヤマトのクロネコメイトとして働いていた方を日本郵便がスライド雇用すればとも思うが、人件費が掛かるので、そんな支出を見込むとも思えない。
彼方が立てば此方が立たず.....。
何かを得ようと思えば、何かを捨てなければならない。
悲しいかな、誰も傷付かず、誰も疲弊する事なく、誰も損をする事無くと云う事は此の世では在り得ない。
極端な云い方をすれば、絶対出来ない世界平和の実現と同じである。