職場の隣に在る、一軒家にお住まいの方。
何人家族だろうか、4人家族だろうか。
吾が出勤する時間帯に顔を合わせるので、何方からともなく挨拶をする様になった。
歳の頃は、80代か。
シルバーカーを押して歩く様を見る限り、足が悪いのは解る。
足が弱らぬ様にと運動をされていたのだろう。
祖母も歩く事で、寝た切りにならぬ様にと心掛けていた。
最後に見掛けたのは、春から夏に移行するあたりだった。
其の後は、全く見掛けなくなった。
お身内の方に聞く訳にも行かぬ。
転倒したのか、体調が悪くなって病院か施設に入られたのかは解らない。
今元気でも、明日にどうなるか解らない。
ご高齢で足も悪そうだが元気な方だったが、何時もお見掛けしていた。
赤の他人の吾が心配する事ではなく、余計なお節介ではある。
だが、会えば笑顔で挨拶してくれていたので、寂しい。
時は止める事が出来ない。
皆が老いて行く。
此れは万人平等である。
此の世で唯一平等なのは老いて行く事である。