After long road, Jon Lester has moment to savor
前回のボストン・グローブのゴードン・イーズ記者のやつは以外とドライな感じだったので、ボストン・へラルドのコラムニスト、スティーブ・バックリーの書いた記事を紹介しよう。
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ジョン・レスターはこれまで何度もガンの恐怖と戦ってきたが、今はメディカル・チャート(カルテ)を見るよりも投球チャートを見るほうがいいと吹っ切れた様子だ。
だが若き左腕が130球でカンザスシティ・ロイヤルズを相手に自身初のノーヒッターを成し遂げた時、2年前全く同じ球場の会見場で私たちプレスに彼が冒された未分化大細胞リンパ腫という病気について説明したことを思い出さずにはいられなかっただろう。
私たちはいまでもハッキリと覚えている。
昨年、病魔に打ち勝ち戻ってきたこの若者は、ワールドシリーズ出場を果たし第4戦でチャンピオンシップを決定づける5回無失点という活躍をした。
レスターはその夜はもうガンについて話してもよいと思ったようだ。
そして昨夜は今一度、レスターは彼の偉業を見守り、彼に力を貰ったであろう人たちを前にそのことについて話そうと思ったようだ。
「しんどかったです」
と彼は言ったがそれはロイヤルズ相手にノーヒットノーランをしたことではなくガンとの戦いのことだった。
「長い道のりだったけど戻ってこれました。あのときは一定レベルには戻ってはいましたが、今くらいになるまでには、もうしばらくかかりました」
「中4日で投げるのは精神的にも肉体的にもきつかったですが、いまここに居られるのはすごく嬉しいことです」
そう、その日は、NBAのセルティックスがイースタン・カンファレンス・セミファイナルにおいてクリーブランド・キャバリアーズとの第7戦でポール・ピアースとレブロン・ジェームスが歴史に残る死闘を演じたまさに次の日でもあったので、レスターはボストンのスポーツファンに2日連続のハイライトをプレゼントすることとなった。
その日、熱のこもった投球練習の後、レスターは午後7時6分、ロイヤルズへの130球のうちの第一球目デビッド・デヘスースに投げた。そのストレートはストライクだった。
彼は連続でロイヤルズ打線を打ち取っていくが、最初の三振はマーク・グルジラネックから奪った。その後ビリー・バトラーは歩かせてしまった。
3回は三振はとれなかったが3人でかたづけた。
彼はたしかにいいピッチングをしていたが、驚くほどの投球ということでもなかった。キャッチャーのジェイソン・バリテックは後にこう語った。
「今日は正直、最初は手こずるかなと思った。ボールはぬけがちだった。風も強かったし涼しくて乾燥していたからね。空気中にはほとんど水分なんてなかった」
でも日が沈んだら、レスターは逆にホットになった。そして突如、展開は加速する。彼は5回、6回と三振を奪うと7回にはさらに2つの三振をとり、8回にも2つの三振をとった。そうしているうちに、ついに9回、24歳のガンから生還したワールド・シリーズの勝利投手はノーヒットノーランまであとストライク3つと迫った。
彼がアルベルト・カラスポを三振にとってレッドソックスに7-0の勝利をもたらしたとき、(みんな点数のことなど忘れていただろうが)レスターはバリテックに抱き上げられた。バリテックにとって4人目のノーヒッターだった。
巨漢のキャッチャーに持ち上げられたレスターはまるで彼の子供の一人のように見えた。だが「父と子の情景」という意味では、その後へと続くウォーミングアップにすぎなかった。テリー・フランコナは彼を抱きしめるとたった一言だけ、だが意味のある言葉をかけた。
「おまえのことをとても誇らしく思う」
フランコナも自身の命にかかわるような危機を乗り越えたことがあった。数日前、義理の母が亡くなった時にはチームを離れなければならなかったものの、彼はムスコがガンと戦っている最中も彼の投手をサポートした。
「すべてにおいてフランコナ監督はボクの第二の父親のような存在なんです」
とレスターはいう。
フランコナは日曜日の夜、彼の息子ニックがペンシルバニア大を卒業するということでフィラデルフィアまで出向いた。そして夕べはその感慨を語った。
「私の息子が卒業して、そして私の息子がノーヒッターをなしとげた…そんな感じだ。そんなことをいうと私的って思われるかもしれないけど子供への思いってそういうもんだろう」
たしかに子供への思いとはそういうものである。
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以上
ランス・アームストロングもそうだけど自分がガンになったらって思うと、病気に勝つだけでなく、偉業まで成し遂げてしまうのって、素直にすげーよなって思うぜ。
「強い意志」とか「楽天的思考」で免疫力が高まって…なんていうけど、おいにそんな精神力があったら今頃もっとえらくなっててこんなブログ書いてねーよ(苦笑)
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