偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

「勝利の法廷式」と「教場 0」が炙り出した日本の司法の恐ろしさ

2023年04月28日 01時00分31秒 | ◎ツッコミ思案neo
日本テレビ系ドラマ「勝利の法廷式」では風間俊介扮する脚本家が書いた裁判のシナリオを演じるかのよう志田未来扮する弁護士が台詞を発していくと裁判は筋書通りの展開になっていくという展開がある。
 これを荒唐無稽な設定と思うだろうか?わたしはこの設定を見たとき「会計と犯罪」という本の内容を思い出してしまった。
それは

 古今東西、刑事民事にかかわらず、裁判ではより説得力あるストーリーを描いた側が勝つ。

というものだ。

多くの人が誤解しているが、裁判は事件の真実を明らかにする場ではない。

とも。

真実を明らかにしようとしても、裁判所はそのための調査機能など持っていない。

…だそうだ。

 検察の「見立て捜査」というのは、よく言われることだが、過去の冤罪事件の影には大抵こうした検察側のストーリーありきの強引な手法があるものだ。
 あの脚本設定はメンタリズム崩れではなく日本の司法に対する風刺でないかと思った。

 最近、やはりドラマがらみでこれら日本の司法がかかえる問題と地続きな発言を耳にしたことがある。
 それは「風間公親 教場0」の初回が議題となった、フジテレビ番組審議委員会
 早大教授の岡室美奈子氏脚本家の井上由美子氏などの有識者たちは一般ネット民たちがざわついたのと同じ個所、つまりトリックや謎解き雑だという点を指摘していた。そんな中、ただひとり審議委員長の但木敬一弁護士は、あのGPSを使った一筆書きダイイングメッセージを例に挙げ、こんなのありえないからダメ…なのではなく、面白いからこれでいいんだと。どんどん続けて欲しい、と発言。
 彼はいわゆるヤメ検というやつで、東京地検で検事長、検事総長まで務めた人物。
 クリエイターなどが言う
「真実がどうかではなく、面白きゃいいんだ」
とは随分と意味合いが変わってきてしまう。

…正直、背筋が寒くなった。



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