年末に観た映画がとってもよかったので小説買っちゃった♪
四節あるうちの映画では一節しか描かれてない。
佐藤浩一が演じた吉右衛門は脇役的で孫左衛門が主役的な感じだったけど、小説ではほとんど吉右衛門のお話。
初っ端に、大石の命令でせっかく報告に出向いた吉衛が三次浅野家の江戸屋敷で、門前払いを食わされ
追い返されたことに胸を突かれた。
後には武士の鏡として扱われる赤穂浪士も討ち入り後間も無くは重罪人の集まり。
重罪人と関わってはお家の大事と瑤泉院(内匠頭未亡人)にも逢えず、寒さで震える中でもお茶の一杯も
恵んでもらえない。
それどころか、用人からけがらわしい者のように冷遇される吉衛・・・
せめてもう少し身分の高いものを寄越してくれればと用人も困惑する。
足軽という身分の低さ。(足軽は武士ではないのです)
かくして、大石が吉衛に命じた討ち入りの参加有無に関わらず赤穂浪士や遺族のその後を頼まれた吉衛。
自分は家を持たず旅から旅の孤独な生活。
そんな中で得たたった一つの希であり、安らぎもタイミング悪く逃してしまう。
「もう良い」と誰か言ってあげればいいのにと思うと涙が自然と溢れ出る。
何年もの時を経ても孫佐の実直さを忘れない人たち。
実直がゆえに孤独に闘った孫佐に去来する後悔の念。
映画になった一節は私的には小説の筋書きの方が好きだな。
いずれにしても夢中で読んじゃいました。
そして読みながら涙が止まりませぬ。
映画も良かったけど、吉衛物語も観てみたい。
テレビ東京あたりのドラマでやればいいのになぁ~
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![]() | 最後の忠臣蔵 (角川文庫) |
池宮 彰一郎 | |
角川書店 |
「最後」の中にはいっぱい色んな想いが詰ってるのだねぇ~