新潟から研修でやってきたオット殿の従兄弟さん。
日曜日から一泊して月曜日に帰るとのこと。
我が家に到着したらばさっそく宴会
いつもは渋滞中の高速も震災の影響か車が少なかったそうな。
テレビから流れる選挙速報をつまみにお酒が進む。
なんの話の流れからか、従兄弟さんが「2代目はダメだ」と言い出した。
彼の持論によると2代目は事なかれ主義で現状を守ることはできるけど、発展的なアイデアに
乏しいそうだ。
彼の所属している任意団体の会議でも対した論議にはならず、最終的に何も解決していないってことが
間々あるらしい。
ちょっと酔っていたせいなのか、政治家の個人名を上げながら持論を展開していた。
けど、私の記憶が正しければ彼の上げた人物は3代目だったり、脈々と続いているお家柄だったりする。
別の話に持っていこうと思っても彼の2代目差別発言はなかなか終わらない。
しらふは私は反論したくなる気持ちをぐっと我慢したけどちと悲しかった。
「あなたの隣にいるうちのオット殿はその2代目になる人ですがナニカ」
本人が言わないのに私がでしゃばっても・・・
しかもオット殿の従兄弟さんだし・・・
遠路はるばる来てもらったのに気持ち良く過ごしてもらいたいし・・・
背中を叩かれたら吐き出してしまいそうな言葉を飲み込み笑顔が引き攣らないように深呼吸した。
2代目が事業を継いだと言う事は大小はあっても会社は成功したんだろう。
ただ、その成功の裏にはいくつもの失敗があったはず。
その失敗を見てきた2代目は極力失敗を避けようと保守的になるのは致し方ないのでは
ないだろうか。
日々の積み重ねを最終的に判断する「成功」のと比べて一瞬で崩壊する「失敗」は記憶の奥底に
刻み込まれやすいんではないだろうか
確かに代を築いた1代目よりは保守的かもしれない。
けど、保守的な2代目には保守的な故に、回りとうまく共存していく知恵があるのだと思う。
それに継いだものにしか分からない責任やプレッシャーもあるだろうと思う。
馴れ合いばっかりで先に進まないと彼は言ったけど、私は馴れ合いに入れない疎外感を彼は感じた
のではないだろうかとふと思った。
1代目から引き継がれた慣習や暗黙のルールはそれ以外の人にとってはルールではなく、馴れ合いと
映るのではないだろうか。
引き継いだものがない彼にとっては馴れ合いは自分の知らない遺物でしかないのだろう。
気さくだし、嫁の私にも気を遣ってくれる良いお人なのに・・・
今度来てくれる時には、この話題がでないように祈ろう