チマチマと縫い進めてやっと“春”と“夏”が完成した。
まだまだ先は長そうだ。
菜の花の糸はやはりもっと濃い目の色にすべきだったのか、今でも迷う。
夏は、風鈴は思ったよりも上手くいったと思う。
相変わらず、あれもこれもやりたくて、中々進まない。
まずは“春”。
菜の花の糸はやはりもっと濃い目の色にすべきだったのか、今でも迷う。
これでよかったという思いと、もっと濃い目のがよかったという思いと、しかしやり直すには、生地が針穴だらけで、これ以上は生地が傷む。
だから仕方ない。
これでよいのだと半ば諦めにも無念にも似た思い。
でも濃い色を合わせてみるとちょっとケバい気もして…。
結局答えが出ないから、まあこれはこれでいいということにしている。
桜の花びらは何気に難しかった。
面を縫い埋めるという事がこんなにも難しいとは思わなかった。
所々縫い直した。
右下の一番大きいやつなんて何度縫い直したことか。
しかし流石に生地がボロボロになってしまったので、それまでと比べたらまあだいぶマシにはなっていたから、もうこれでいいやと諦めた。
次は“夏”。
夏は、風鈴は思ったよりも上手くいったと思う。
金魚以外。
やはり面埋め系は難しい。
上の白い波線は捻った糸を縫い付けた。
最初はチマチマと縫い込んで線を作ろうとしたが、ちょっと難易度が高かった。おまけに面倒臭過ぎたので、諦めて糸を縫い付ける方法にした。
これがだいぶ楽だったので、短冊の文字も、今度は捻らず細目にして縫い付けていった。
短冊の言葉は最初、何か風流な言葉を刻もうと、和歌やら俳句やら色々調べてみたのだが、中々しっくりくるものが無かった。
でも気づいた。
これはあれだ。
あんま気取った事をすると後々、見る度になんかモヤってしまうあれだ。
だからシンプルに、でもそれっぽく、そのままの事を記した。
長く愛でるなら、結局は炊き込みご飯よりも白飯だ。
“祭”の字は真面目にチマチマと縫い込んだ。
おかげでそれなりに筆書きっぽく見える。
花火はどうやって表現するのか悩んだが、結局自分の実力では限界があるのでこうなった。
だが実際にやってみると仕上がりは悪くない。
私にしては中々良い出来栄え。
しかし左下のは背景色のせいか右上程の鮮やかさが無い。
やはり色は変えるべきだったか。
左上のは形が更にアンバランスになってしまったし、右下のは色的にパッとしない。
全体の色のバランス的に、やはり左下は違う色でやるべきだったか…あるいは全て同じ色でやるべきだったか。
まあこういうのは雰囲気だから、パッと見それっぽく見えたならそれでいい、ということにした。
神経質だから、あんま拘ると切りが無い。
最悪藻屑と消える。
今回は完成させることが目的。
ちなみに今は“冬”を縫っている。
刺繍前のベース。