西武池袋は売却、東急本店は閉店…首都圏の電鉄系百貨店「縮小・撤退ドミノ」の理由
>鉄道系百貨店はおおむねターミナル駅に直結し、例えば池袋駅なら1日平均乗降客数は約179万人(20年度)で、大量の人流があるエリアの一等地に立地する。それゆえ、たとえこの場所で百貨店が収益を上げていても、鉄道会社にとって「百貨店よりもっと収益がいい」「会社としてのブランドイメージを向上できる」案件があれば、再開発とともに入れ替える判断を下されがちだ。特に近年はコロナ禍もあって小売部門の力が落ちており、百貨店側から意見することは難しい。
>呉服系百貨店はどうか。多くの場合、自社で株を持ち経営判断の決定権を持っている。例えばJ.フロントリテイリング(大丸・松坂屋の持ち株会社)の場合、長らく業績不振が続いた「松坂屋銀座店」が13年6月に閉店した後、跡地は商業施設「銀座SIX」を据え、J.フロントは手堅くテナント賃料を得る道を選んだ。今その収益はJ.フロントを潤し、旗艦店である「大丸心斎橋店」や「松坂屋名古屋店」の改装、セゾングループから継承したファッションビル・パルコの営業力強化など、今後の生き残りへの原資に充てられている。
>電鉄系百貨店の中でも、西武池袋本店は、他と事情が違う。西武百貨店はもともと西武鉄道から分離したセゾングループ傘下にあり、同グループが事実上崩壊した際、そごうと経営統合した上で05年に全株をセブン&アイHDに売却、という経緯をたどっている。つまり、西武鉄道との直接の関係は、とうの昔に切れているのだ。
>鉄道系百貨店はおおむねターミナル駅に直結し、例えば池袋駅なら1日平均乗降客数は約179万人(20年度)で、大量の人流があるエリアの一等地に立地する。それゆえ、たとえこの場所で百貨店が収益を上げていても、鉄道会社にとって「百貨店よりもっと収益がいい」「会社としてのブランドイメージを向上できる」案件があれば、再開発とともに入れ替える判断を下されがちだ。特に近年はコロナ禍もあって小売部門の力が落ちており、百貨店側から意見することは難しい。
>呉服系百貨店はどうか。多くの場合、自社で株を持ち経営判断の決定権を持っている。例えばJ.フロントリテイリング(大丸・松坂屋の持ち株会社)の場合、長らく業績不振が続いた「松坂屋銀座店」が13年6月に閉店した後、跡地は商業施設「銀座SIX」を据え、J.フロントは手堅くテナント賃料を得る道を選んだ。今その収益はJ.フロントを潤し、旗艦店である「大丸心斎橋店」や「松坂屋名古屋店」の改装、セゾングループから継承したファッションビル・パルコの営業力強化など、今後の生き残りへの原資に充てられている。
>電鉄系百貨店の中でも、西武池袋本店は、他と事情が違う。西武百貨店はもともと西武鉄道から分離したセゾングループ傘下にあり、同グループが事実上崩壊した際、そごうと経営統合した上で05年に全株をセブン&アイHDに売却、という経緯をたどっている。つまり、西武鉄道との直接の関係は、とうの昔に切れているのだ。