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ヒューマン・ライツ・ウォッチ ブルンジ:ビデオが警察の人権侵害を浮彫

ブルンジ:ビデオが警察の人権侵害を浮彫

警察がデモ参加者を暴行・銃撃

(Nairobi June 16, 2015) – Human Rights Watch today released a short video on police abuses during demonstrations that began on April 26, 2015, in the Burundian capital, Bujumbura.

(ナイロビ、2015年6月16日)-ヒューマン・ライツ・ウォッチ(以下HRW)は本日、ブルンジの首都ブジュンブラで2015年4月26日に始まったデモの際に、警察が行った人権侵害に関する短編ビデオを公表した。

Burundian police have used excessive force against people protesting President Pierre Nkurunziza’s election bid for a third term. Police have shot at crowds indiscriminately and severely beaten demonstrators and detainees. Dozens of people have been killed and more than 300 injured since the end of April. Some demonstrators have also resorted to violence, injuring policemen and damaging buildings and vehicles.

ピエール・ンクルンジザ大統領の3期目の立候補に抗議する人々に対し、ブルンジ警察は過度な武力を行使してきた。警察は群衆に向かって無差別発砲し、デモ参加者と被拘留者を激しく暴行した。4月下旬以降数十人が殺害され、300人以上が負傷している。尚一部のデモ参加者も暴力行為に及び、警察官を負傷させ、建物や車両に損害を与えている。

 “Police shouldn’t be such using harsh tactics against protesters or shooting into crowds of demonstrators,” said Daniel Bekele, Africa director at Human Rights Watch. “The government should allow people to express themselves freely and peacefully if the upcoming elections are to be credible and fair.”

「警察は、デモ参加者に強硬手段を取らず、デモ隊に発砲するのを止めなければなりません」、とHRWアフリカ局長のダニエル・ベケレは語った。「きたる選挙を信頼できる公正なものにするには、人々が自らを地涌に平和的に表現できるよう、政府はしなければなりません」

After a slight postponement, local and legislative elections are scheduled for June 29, presidential elections for July 15, and Senate elections for July 24.

若干延期された後、地方選挙と国民議会議員選挙は6月29日に、大統領選挙は7月15日、上院議員選挙は7月24日に、それぞれ予定されている

 

ビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=2_w0HUCeaQQ)字幕

ブルンジの首都ブジュンブラ

*HRWブルンジ・プログラム担当 カリナ・テルサキアン

 

数週間にわたり人々は、ブルンジの首都ブジュンブラの街頭でデモをしてきました。

ピエール・ンクルンジザ大統領の3期目の立候補に反対したのです。

デモは直ぐ、デモ参加者と警察の間で繰り返される衝突に繫がりました。

警察はデモの際に過度な武力を使いました。

警察はデモ参加者と見物人の両方に、実弾を無差別に発砲したのです。

時には至近距離から発砲しています。

逃げる人々の背中を、警察が撃つことが何度もありました。

HRWが集めた情報によれば、

デモが始まって以降、数十人が殺害され、300人以上が負傷しています。

それらの数字は、ここにいる私たちHRWが裏付けを取れたケースだけですから、

総トータルは多分もっと多いと思います。

警察はまた逮捕したデモ参加者その他の人々を、激しく暴行しています。

デモ参加者の殆どは非暴力でしたが、一部には暴力を振るった者もいました。

デモ参加者が、警察に投石したり、火炎瓶を投げたケースも複数あり、

多くの警察官が負傷し、車両や建物にも被害が出ています。

ブルンジの全陣営が抑制を利かさなければなりません。

警察は群衆を管理する権利を有しますが

武力はそれがどうしても必要な場合で

均衡を欠かない手法でのみ行使すべきです。

デモへの弾圧に加えて

政府はブルンジのメディアも取り締まっています。

現在、民間ラジオ局の殆どが業務停止させられ

数週間も放送できない状態です。

幾つかのメディア事務所が襲撃され

備品が破壊されました。

HRWはブルンジ政府に、同国内の表現の自由を直ちに回復するよう求めています。

ブルンジ国民が平和的にデモを行えるようにすること

ラジオ局が直ちに放送を続けられるようにすることが、

平和で公正な選挙に不可欠な前提条件です。

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