オジーオズボーンがヘッドライナー予定で大々的に宣伝していたクリエイティブマン主催の
「ダウンロードフェス・ジャパン2019」スレイヤーも引退ですし。
そのオジーが70歳、肺炎キャンセルとアナウンスされ1ヶ月程・・・・
チケット&ドリンク代で最低17000円と私には超高額のフェス・・・
悩み抜き二日前にコンビニでチケット発券しました。
体調不良なので、自信ありませんでしが。
で、当日。今回は2ステージ方式を対面設置という非常にしんどい方式。
「ブラッドステージ」と「ティアーズステージ」
段差はありません。当然、障碍者エリア以外、椅子席は有りません。
正直、フィギュアスケートで使えない埼玉スーパーアリーナの方が余裕持てるというイメージ。
そして私、世界各国(イギリスが本場)で開かれていたというこの
ダウンロードフェスティバルという存在を知らず、今回もオジーバンドキャンセルで
チケットも余るだろう、なんてタカを括っていたのが大間違い!
私はこのダウンロードフェスティバルというイベントを、相当甘く見ていました(汗)
もう、人という人!!!
外国人客が多い、HR/HMだけでは無いので客層はメタラーだけでは無い
(メタラーが圧倒的でしたが)そして若い男女も多い。
現にkomakiーbandのギターの相方君は25歳位ですが、観に来ていましたし。
最終的には「SOLD OUT!」になったそうです。
何万人居たのでしょうね。幕張メッセ国際展示場の9.10.11番ホールを使い
会場造りしていたので。
因みに、海浜幕張駅を降りたら3/23(土)に開催される
ダンス系アーティストイベントが開催され、ヘッドライナーがチャカカーン、
そしてクール&ザ・ギャング、スイングアウトシスター、シーナイーストン
荻野目洋子、TRF、ダパンプという、全く違う種類の音楽フェスが
同会場で開催される事を面白く思ってしまいました。
(チャカカーンとクール&ザギャングは観たいなぁ・・・)
今回のダウンロードフェス、ヘッドライナーから順に出演アクトが
ジューダスプリースト、スレーヤー、SUM41、ゴースト、アンスラックス、アークエネミー
ヘイルストーム、マンウィズアミッション、アマランス、ライクアストームというラインナップ。
体力的に考えて、アークエネミーから観戦という予定で会場行きましたが
アクセスの問題で会場入りすると、マンウィズがラスト2曲を演奏していました。
バンドメンバー親子が好きな狼着ぐるみバンド、チェックしておいて良かったです。
今回、komaki-bandのkomaki氏と、当日一緒に観戦出来る事が出来ましたが
他にも現&元バンドメイト達やMIYUKIさんと約2年ぶりにお会いして一時間位駄弁ったりと
今まで独りポツンとフェスを観る事多いのが、何人と会えて話しできるという経験を
初めてする事が出来まして。良くラウドパークの会場アチコチでオフ会開かれているのが
羨ましかったので。・・・・と、脱線しましたが、
私が観ようと定めていたバンドは、前回の記事でも書いたのですが、
アークエネミー⇒アンスラックス⇒スレーヤー⇒ジューダスプリーストでした。
今回のレポは「観た順」では無く「お目当て順」にしようかな?とも。
前置き長いけど、会場の造りや、あまりの人の多さに機材や演奏、音質
そして演目をチェックするゆとりはほぼ有りませんでした。
兎に角2018年からのツアーで引退宣言したスレーヤーです。
50代中盤でも、スラッシュメタルのビッグネームの中で圧倒的にエクストリームかつ
ハードコアな作品を造りプレイして来たスレーヤー。
ヘドバンのし過ぎで首を痛めヘドバンする事が出来なくなったVo、Baのフロントマン
トムアラヤ。看板ギタリストの一人、ジェフハンネマンは数年前に死去、
私はスレーヤーよりも若いですが50代中盤で数々の伝説を作ってきた帝王、
あのモチベーションで世界中、ハードなツアーをしながらプレイする生活って
もう想像しただけで恐ろしいというか。幾ら、好きな職業といっても
過酷な家業ときたもんだ~♪と、もう若くも無く体にもガタが来て続かないですねぇ。
良いライブが魅せれるウチに身を引きたかったのかな?
マネージメントトラブルとかでは無い?
曲は殆ど解るのですが前記事の様に?曲名を覚える区切りが厳しい・・・
新旧織り交ぜてプレイ。
私とkomaki氏(以後K氏)はスレーヤーエリアの限りなく後ろに居たのですが
(2ホールを半分で区切り、その間に数メートルの通路を造る)
やはり引退するスレーヤー目当てで来たファンは相当数だと思います。
ヘッドライナーのプリーストと同じ持ち時間90分なので、事実上ダブルヘッドライナー。
幕が落ちる前から、いや、ステージ前に外のフードコーナーで
酔っ払った元気の良い中年メタラー達が「スレーヤー!!!」と
円陣組んで盛り上がっている状態。
長いBGMは、1ホール分、あれだけ巨大なスペースの有るティアーズステージエリアが
パンパン状態。おまけに私とK氏は荷物を預けず、ヒートテックにセーター、
アウターを着ているのでTシャツ一枚で盛り上がっているお客さんと違いエネルギーが・・・。
コレが幕落ちてステージが始まると、もう大変な事になってしまいました。
全くスペースが無く、早速「酸欠」「圧殺」の恐怖が本当に頭によぎります。
一番近年の作品かな?(コレは私所有していない)で激しくステージが始まりました。
目の前には人という人、デカい男も多く、演者どころかオーロラビジョン?すら見れない
手すら上げられない密封状態・・・。
互いに持病が有り体力的に自信のない私とK氏は1曲目でもみくちゃ。
こりゃ・・・音楽楽しむ状況ではありません。
少なくとも、スレーヤー側から観たオーディエンス、前列部分です。
後部にいる私達でも圧殺状態、その後続いたシーズンインザアビスの2曲目「ブラッドレッド」が始まると
K氏はもみくちゃの中、靴が脱げてしまい片足立ち。私も体をよじれないので肩が痛い。
ライブレポが私の体験談になってしまいそうですが・・・・
スラッシュメタルで起きるサークルモッシュピットの種類も各バンドによって
全く違うグルーブに感じました。私が観てきたスラッシュメタルバンドでスレーヤーのノリは
相当、硬質で硬派な感じというか。大きいライブハウスである恵比寿リキッドルームで観た
クリーターの3列目で身の危険を感じましたが、特に今回、最後のスレーヤーに懸ける
オーディエンスの意気込みがハンパ無いのがヒシヒシと伝わります。大ホール(アリーナ)の
半分がデンジャーゾンに感じるのですから。背伸びして何とかみれた映像では
フロントマンのトムアラヤがサングラスをしているのか?というような位でしか観れないのです。
サウンドはカチカチに造ってるので、ポールボスタフのバスドラ、ケリーキングの強力なリズムギターが
ゴリゴリいっています。(上手側に居たので)
思ったよりファストなナンバーで進むのでは無く2曲目でテンポを落としました。
ケリーキングと正式メンバー扱いのエクソダスのゲーリーホルトのリードギターバトルが響き渡ります。
が、オーディエンスのノリは凄いので、ケリーはBCリッチーのケーラー付きVシェイプ、ゲーリーは
何時もの様にESPのフロイドローズ付きレスポールモデル、トムアラヤはLTD(ESP)の自身のモデル
それを使っているのだけは解ります。
と、この三人共、ギター、ベースは自身のシグネーチャーモデルですね。4曲目の「マンダトリースーサイド」中
K氏をガードし、行方不明に成らずに済んだK氏の靴を履かせる事に成功、
ティアーズステージエリアからの脱出を図ります。
そこで演奏されていまったのが人気度高い(私の中では一番)6曲目「ウォーアンサンブル」。
「コレはマズイ、危険です!」とK氏に話した途端、目の前に高速サークルモッシュビットが発生。
この勢いを利用して必死で脱出をと歩を進めます。ケリーギングのあの印象的なタッピングと
「テレレ、テレレ~」と階段式リードが続き、トレモロ奏法になった時出口(柵)を見つけ
7曲目の「JIHAD」の中間でエリアから脱出できました。
汗だく、即フェイクレザージャケットとセーターを脱ぎヒートテック一枚に脱ぎ捨て
もう汗でベタベタ。御年62歳のK氏もその場にしゃがんでしまう程の疲労。
安心しました。このエリアの方がちゃんと演奏を観れますし聞けます。
エクソダスやアンスラックスをお祭りと例えれば、スレーヤーは戦場的とでも云うか・・・。
新旧のゴールデンヒッツ(人に寄ったらどれも同じに聞こえるかもです)で大盛り上がりの中
周りを見渡すと、欧米、中南米系の若くてデカい男女が結構居るし、日本の女子、
スラッシュ、デスンタルの人気が高い東南アジアの女の子達も居ます。
皆、わざわざ日本迄やってきたんですねぇ。もう電車乗ったときから
「行き先は幕張メッセ、ダウンロードフェス」という面子だらけ。
サウンドは、幕張メッセという国際展示会イベント会場という事もあるのか?
音が微妙です。防音用に造られている感じでは無いし10年前のラウドパーク09や
スリップノットが出た年の燃えろ!誌の解説ではメッセは黒いカーテンで仕切っているので
それが音を吸収してしまうのか?輪郭が微妙かもです。
全体的に
ただ、スレーヤーは特に「名手」ポールボスタフのドラムの音をカチカチにしていて
トリガー使っているのかな?速い曲もバスドラの音が目立ち、スネアの音があまり響かないというか。
「ドスドスドス」という感じで。コレはトリのプリーストのスコットトラヴィスのドラムでも感じた事で。
お客さんが入り過ぎ、音がマスキング状態というか?序盤のアークエネミーとは
音の響きが変わった感じがしました。
ケリーキングとゲーリーホルトは共にリズムギターの名人、
そして激しいアーミング奏法、特に、ハーモニクスを使ったアーミング
ワウペダルとアームを使った何となく「ジミヘンドリックス奏法」でクレージーさを出しています。
エクソダスのリーダーなのに、スレーヤーから大指名を受けスレーヤーでサポートギタリストで
参加したゲーリーホルトは、スレーヤーに居ると、
プロレスラーの故スティーブウィリアムスの様な頭髪と髭の生やし方しています。
一方ケリーキングはスキンヘッドの筋肉デブ?状態。マイケルエルガンという所ですかね?
ゲールは既にリズムギターの名人なのに、ジェフハンネマンのリズムギターをフォローするのに
相当ダメ出しされたそうですね。「ジェフはそんな弾き方しなかった!」と言われて
スレーヤーの時はスレーヤースタイルのリズムギターの弾き方に補正していったそうで
何となくその違いは微妙に意味が分かるような・・・。
リードはエクソダスと同じく、チョーキング&ビブラートのピッチは何時もと同じ、
速弾きでは正確なピッキングでピロピロに引き倒します。
一方ケリーキングは「豪腕」と言われる位なので力強く弾いているイメージが
手首が、想像以上に非常に滑らかなんですよね。あれだけヘビー&高速リフと破壊的なリードを弾いているのに
右手首が非常にしなやかに滑らかに動きながら激しいギターを響かせているんですよね。
トムアラヤは歌(?発声)にも、ほぼ衰えも感じず、歌いながら安定のルート弾き中心なベースです。
(しかし、重低音なリズムギターとバスドラと音が微妙に被る)
しかし、強力で破壊的且つ、上手い演奏は続き、コレで引退は勿体無いと思ってしまう位です。
中盤、後半にかけ「シーズンズインザアビス」「サウスオブヘイブン」とミドルテンポの
客とトムアラヤの叫びが一体化する曲が続き、前回記事にした「ヘルアウェイツ」が
ヤバい状態になってました。
演出も本領出し始め、火柱(パイロ?)が何度も上がりました。
キラーチューン「レインインザブラッド」が始まるとオーディエンスのボルテージが上がる反面
そろそろステージの終りを感じて寂しくなってきます。
2015年になって初めて観たスレーヤーのライブは凄かった。
だからこそ、今回観たいと思ったのです。
背景は「ハイネケンビール」をもじった「ハンネマン」のロゴが。
気付けば、ゲーリーホルトまでハンネマンのロゴが大きく画かれたレスポールモデルを
二本使っていました。
そして、大ラス「エンジェルオブデス」コレ、エリア内は相当ヤバい事になっていたでしょうね。
必殺キラーチューン。私は高校時代この曲聞いて具合悪くなりました。特にギターソロ。
ケリーとゲーリーのクレージーなギターバトルが繰り広げられ、ポールボスタフの
2バスをふんだんに含んだ3小節位のドラムソロ(フィル)でコーダへと突入していき
「エンジェルオブデース!」との叫びで「ピタっ!」とスレーヤー日本見納めライブが
終わってしまいました。何時までも止む事が無い、歓声と拍手、スレーヤーコール。
ベースを肩から降ろしたトムアラヤは、その時から遠くを見るような感傷深い顔つきと佇まいに。
ステージを下手から上手まで、呆然状態に寂しく歩きます。
Download Festival Japan 2019 :SLAYER
私が高校生の時からクレージーなポーズをとった写真を見てきたトムは(ヒスバニックの顔のつくりも)
「今生の別れ」の気持ち一杯でこちらもやはりその気持ちになってきます。
思い出すと涙出そう。
そして驚いた事にメモを取り出し
「私たちの最後のショーです。とても悲しい。さようなら、またいつか。」と
かなり綺麗な発音の日本語でスピーチしてくれました。
何か、83年蔵前国技館のテリーファンクの引退試合の様な気持ちになってきます。
このスピーチはある意味今回の見納めスレーヤーライブのハイライトかも知れません。
胸に響いて、響いて・・・・・・。
39年間、殺傷能力の高いファストな楽曲を演奏してきたスレーヤー。
事実上のオリジナルメンバーはトムとケリーだけになりましたが、
とにかくトムアラヤの表情、佇まい、そして日本語スピーチが胸に来てしまいました。
正直、アンコール求めたい気持ちのオーディエンスが多かった事でしょう。
凄い演奏を聞かせてくれたスレーヤー、本当に有難うという、
かなり熱い文章になってしまいました。
もっと観ておけば良かったなぁ・・・。でも2度も観れたのは幸せな事ですね。
この後のプリーストでも思いましたが、今回のダウンロードフェスで
生き方において何か気付いた事もありました。
今後、今回観たレポをUPしていきたいと思います。
(観たバンドは多くは無いのでラウドパークの時の様に長くは成らないと思います。)
set list
1.Repentless
2.Blood Red
3.Disciple
4.Mandatory Suicide
5.Hate Worldwide
6.War Ensemble
7.Jihad
8.When the Stillness Comes
9.Postmortem
10.Black Magic
11.Payback
12.Seasons In The Abyss
13.Born of Fire
14.Dead Skin Mask
15.Hell Awaits
16.South Of Heaven
17.Raining Blood
18.Chemical Warfare
19.Angel of Death
人が多すぎで危険です。
やっぱ座席指定で座ってみたいです。
オオカミバンドのダイブ目当ての連中に殺されそうになり、殺意が芽生えましたww
今回、個人的に想定外のソールドアウトでしたし
アクトによって危険を感じましたね。
指定席が無い事に驚きました。てっきりK氏は指定席だと思っていたので。
オオカミバンドでステージダイブ起きるのですか。それは驚きです。
若いファンが多そうですし、もう若さ故の勢いですねぇ。