田吾作工房blog

アマチュア無線関連の製作を中心に,JL4BLDがこんなことやってます!という紹介のためのブログです

CQマシンのバックノイズ

2019年12月13日 | CQマシン

 田吾作CQマシンでは,APR9600という録音再生ICを使用して,これにリピート機能を付加した仕様で設計しています。

 というわけで,再生音質はAPR9600の出力音声の質に依存しているため,そのままでは「サーー」というバックノイズが気になるので,気休め程度の感覚で,オペアンプを使ったアクティブLPFを出力回路に挿入しています。

 モニター音声は,このLPFを通していないため,「サーー」はそのまま再生音に乗っかっています。

 この出力回路に入れたLPFがどんだけ~ なのか,モバイルバッテリーのノイズ(結局出力音声にはたぶんほとんど影響していない)の検討の流れで,調べてみることにしました。

 ブレッドボードにCQマシン回路を組んでみました。ついでにLPFは,田吾作CQマシンで使っているLM358を使ったアクティブLPF(ブレッドボード右側上の回路)に加えて,MAX295

(キャパシタフィルタ)を使ったLPF(ブレッドボード右側下)を同じ基板に組んでみました。

 まずはLM358フィルター

上の黄色い信号がAPR9600のナマ出力です(820Hzのシングルトーン)。ジャギジャギした波形でノイズが乗っているのがわかります。

下の青色の信号がLM358のLPFを通したもので,ジャギジャギは消えています。(下側が少々ひずんでいるのはご愛敬・・・)

反転型回路なので,出力波形は180度ずれています。

2つの波形を並べると

 お次はMAX295フィルター

LM358と同様に,かなり綺麗な波形です。キャパシタフィルタなので,若干位相がずれています。

2つを並べると

気休め程度と考えて入れたLM358LPFですが,結構FBに動作しているようです。

とはいえ,LM358とMAX295で,どのくらい特性に差があるのか気になるところ・・・

ということで,自作派の間では有名なFRMSで特性を調べてみることにしました。

FRMSについてはCytecのHPをご覧ください。(http://www.cytec-kit.com/frms/frms_main.htm

本来FRMSは高周波で使用するよう設計されていて,高周波用のBPF・LPFの特性を測定するものですが,JE1UCIさんが,ICOMのBEACONのエレクトロニクス工作室に掲載されたFRMS-AFを参考に,手持ち部品や基板を活用してAF仕様に改造したものを作ってみました。(RF仕様のFRMSの基板はそのまま残しています)

ケースは,RF仕様のものを一時的に流用しました。上の写真右側が,RF-FRMSです。

これにLPF実験ブレッドボードをセット

PCは,Windows-XP時代のネットブックで,さすがにWindows10は荷が重いので,Windows7を続投,工作ベンチ専用で測定や実験に今後とも活用して行くつもりです。

で,まずはLM358-LPFを測定

たしかに,LPFとしての切れは今一つですが,先ほどの測定結果では,ノイズカットには十分な結果を出しています。

次にMAX295です

さすが,3kHzから上をスパッーをカットしています。

実は,このMAX295は,AM送信機のマイクアンプに使うつもりでAlibabaで購入したもので,75円/個という破格の値段でした。純正品だと,すでに製造中止になっていますし,手に入るとしても500~700円/個くらいはしますので,このICは間違いなくコピー商品なのですが,特性はオリジナル並みで十分満足できるものだと思います。

MAX295は素晴らしいですが,田吾作CQマシンに使用したLM358-LPFでも,ノイズカットには十分だということが確認でき,今更ではありますが,ちょっと安心!

 

 

 

 


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