No⑩
No⑩は日本の政治について考えてみたいと思います。
もちろん私は政治に関わったこともなくその実態を詳しく知っているわけではなく、特に支持政党があるわけでもありません。
この項はあくまで一介の庶民である私の大まかなそしてかなり偏見もある見方であることをまずご承知ください。
こんな私でも「政治家」になる「夢」を全く持たなかったワケではありません。
その昔は東大法学部→大蔵省→衆議院議員→総理大臣、なんて道が若者たちの前に広がっていた時代でした。
勉強し努力して上を目指して「日本の将来の舵取りをする」、皆さんそんな夢をもっていた時代だったのです。
もちろん戦後民主主義が始まった日本を「正しい道」に向かわせるためです。金儲けでも名声を求めてではあ
りません。
「末は博士か大臣か」なんて時代があったんですね。今はもうそんな時代ではありませんが。
残念ながら東大にも入れずで夢はついえたのですが、それでも議員になって国会にいけばまだ可能性はある
と思っていたものでした。
その夢を完全に打ち砕いたのが私の義理の伯父でありその頃衆議院議員であった〇◇▽次郎氏でした。
「お前、議員なんかヤメとけ。俺は一期で辞めた。あんなツマラン仕事はない」と次郎氏は断言されたのです。
次郎氏は父の旧制中学の同級生で父へ義理の妹であった母を紹介してくれた恩人でもありました。
「そんなモノなのか。どうも派閥のボスに下っ端でコキ使われて、票集めのために会合を渡り歩いて笑顔を
ふりまいてアチコチで酒ばっかり飲んでるようだ」と私は「政治家」なるものの実体を感じ取ったのでありました。
「猿は木から落ちても猿だけど、政治家は選挙に落ちたらタダの人」とか言われるように、議員でなくなったら
生活にも困る、そんな不安定な職業?でもあるらしいのでした。理想と理念だけではやっていけないのが現実で
あるらしい感じがしたものです。
そんなワケで私は一庶民として生きることを決意して某鉄鋼会社の社員となりました。それでも政治への関心は
普通の人よりは強かったとおもいます。一応、正しい成長する日本の社会を目指しておりましたので。
サラリ-マンになって知ったことが一つ、それは全ての企業や団体から「政治献金」なるものが支出されて
いたことです。当然私の会社からもウン億円、それでは総額は幾らぐらいか、とにかく膨大な金額です。
当然「見返り」を期待しての支出です。たぶん企業や団体を守るための必要経費(税法上は交際費扱いで収益とみなさ
れて課税です)だったと思います。社会にはそんな実態がありました。
そしてそれが何に使われるのか、おそらくは政権与党が選挙に勝つための資金源であろうと私は思っていました。
その昔、かっては票を金で買う、つまり「買収」が当たり前の票集めだったのです。今は違法になっていますが。
そして数十年後の今、恐るべきことにはその実態は全く変わっていないことです。
最近のいわゆる「ウラ金問題」はそのことを満天下にさらしてしまったのです。
そして私の想像では、その資金を動かすのはいわゆる派閥のボスで、下っ端の政治家は派閥での働きぶりと当選回数
を重ねてやっと認められてボスになることしかないようなんです。まあヤクザみたいな世界で政治理論ではないんです。
それはその後でこれも国会議員になった義理の従兄弟を傍目でみてきた私の実感と想像です。
総理大臣とか言っても実は派閥のボス達にリモ-トで管理されている存在のようなんです。
そして今私が考えるのは「政治は世の中の数々の利権と結びついてそれが日本を実効支配している」「政治資金の使途は
それを維持するのための諸々の費用である」と言うことです。
つまりは裏側で密かに行われる数々の「取引」や国の予算の「分捕り合戦」の一番の資金源であるらしいことです。
ひらたく言えば高級料亭やホテル、一流店での飲食代などにそのお金は流れて行っているのでしょう。
選挙となればその諸経費(中には票の買収なども?)もバカにならないようです。
そんな実態を明らかにする「政治改革」特に「収入元」や「支出明細」などを政権等が簡単に認めるワケがない、
言うことなのです。
確かに政治家は腐っていますが、その政治家を送り出した「国民」の方も無関係ではありませせん。なんとかツテ
を頼って自分や自分たちの「利益」を確保しようとしていることがその温床になっているのです。
国会で政治資金規正法の改正が遅々として進みません。それは自分で自分の首を絞めることを政治家自身が恐れている
タメだと思います。甘い汁が吸えなくなってしまうからです。それでも世論に押されて少しずつ実体や形は変わりつつ
あるようですが、まだまだ何十年ものやり方を一気に変えるとまではいかないようです。
これじゃあイケマセンね。政治家は「お金集め」や「裏工作」が巧ではなく「国の将来のための政策立案」の達人
でなければならないハズなんです。そしてその議論は・アルティザン・国会などでの議論でより深まったものになるべき
なんです。議員の皆さんも最初に政治家になることを決心したときの「意気込み」を思い出していただきたいのです。
英語では「政治屋・ポリティシャン」と「政治家・ステイトマン」が区別されています。欧米でもその実態は日本
とかわらないのかな?と私は推測したいます。
埋もれてしまった現実からの「勇気ある脱出」が求められていると思います。「政治家!」を皆が目指すべきなんです。
それと合わせて国民の皆さんも自分や自分の地域や団体のための「利益探し」から脱却しなければなりません。
裏取引ではなく、自分達の正当性を主張してその実現を図らなければならないのです。
エゴの幻想を捨てて、自分だけの利益のみを追い求めず、正しい道を歩こうではありませんか。
お金でつながる社会「金ヅル社会」から皆で脱出しましょう。
それが私の現在の「夢」なんです。みんなで腐敗してしまった政治を変えていきましょう。
そして皆が平等の明るい社会を作って行こうではありませんか。そして争い・特に戦争のない社会をです。
皆さんの心の中の「カミサマ」もきっとそれを望んでいると思います。
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