夏と言うと思い出してしまうのは、小学校低学年だったか、
ほとんど子供にかまわなかった父親が、観音寺市の有明浜に
連れて行ってくれ、泳ぎを教えてもらったこと。
電車(当時はディーゼル車)で観音寺駅に着くと、そこから
父親は先にとっとことっとこ歩いて行く。ええ、歩くんかい!?
とちょっと呆れながら、うしろをついて行った覚えがある。
昔は工場の廃液とかの基準が甘かったのか、今の方が川も海も
きれいになった。海中で眼を開けると結構痛かった記憶があるが、
きれいな海だと痛みなど感じないのだそう。
もう父親は亡くなっているが、あの頃は仕事一点張りみたいな男親が
多かったのだろうなと思う。ほんの少ししかないけれど思い出を
残していてくれたのだから、感謝して手を合わせなければ、などと
柄にもなく、まともなことを考えてみた日曜日である。