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積立ファンドの上手い取り組み方というのがあるのをご存知でしょうか。
この商品は、仕組みをよく理解して、ライフサイクルに合わせた取り組みをすると、大変効果的な財形商品になります。
今日は、積立ファンドの取り組み方についてお話します。
積立ファンドの基本的な仕組み
もう、今さらでもないけれど、サイトでの情報はしつこいくらいやって損はないので…。
積立ファンドは、毎月定額出資で海外ファンドを買い貯めていくシステム。貯金ではないので5万円を60ヶ月積立てたから300万円あるはずだと思うのは間違い。
この例で言えば、300万円積み立てた現在、いくらのファンド資産になっていると表現するのが正しいでしょう。
詳しくは⇒海外積立ファンドとは
積立ファンドのシステムは大体どこの商品も同じで、積立てる通貨、月額、満期年数の3つを決めればスタートできるようになっています。 積立通貨と満期年数は変更できません。
図1をご覧下さい。
積立ファンドは、資金の管理口座が「初期口座」と「貯蓄口座」の二つに分かれていて、それぞれ取扱いが違います。
初期口座は、概ね各社18ヶ月から24ヶ月間の設定があり、この期間は必ず積立を継続する必要があります。(この期間の解約は払戻しがありません。)
初期口座で管理されるファンドは、運用を継続しながら満期までロックされ、途中で現金化することはできません。これは、この口座のファンドに対して、積立会社の利益となる手数料(自動で引かれます)をかけていますので、 満期まで担保する形になります。
また、途中解約時の手数料はこの初期口座資金から引かれることになります。
貯蓄口座で管理されるファンドは、基本的に自由に現金化できます。
また、貯蓄口座では積立額の変更や積立を一旦停止することも可能です。
図2をご覧下さい。
初期口座の積立終了後、減額としているのが積立額を減らした部分です。商品ごとに設定された最低限度額まで下げることができます。
積立額を全く支払わずに停止することもできます。一定期間内であれば停止も減額も元の金額に戻すことができますし、そのまま満期まで減額、停止のまま続けることもできます。
積立額を増やしたい場合は、途中で増額が可能です。ただし、増額分に新たに初期口座期間が設けられますので、その部分の積立ファンドは満期まで現金化できないことになります。
また、増額分は初期のボーナス対象にはなりませんのでご注意下さい。
詳しくは⇒海外積立ファンドとは
仕組みをうまく使った取組み方
よく、25年積立を契約していると言うと、25年間も積み立てるのは長すぎると言われることがありますが、この積立ファンド契約の満期は、積立てを継続しなければならない期間ではありません。
上記の仕組みをよく理解すると、積立ファンドの取り組み方を自分のライフサイクルや市場に合わせて上手くコントロールすることができます。
取り組みの考え方としては
初期口座の資金は、退職・老後資金として
貯蓄口座の資金は、必要時にいつでも現金化できる流動資産として
そう捉えると、幅広い活用方法が想定できます。
つまり、積立の満期は資金運用期間の満了日ということになりますから、なるべく長く日本より条件の良い運用を継続して、個人年金の形でとり続ける方が計画しやすいのです。
例えば、現在は歴史的な円高ですね。この時期に外貨建ての積立は大変メリットがあります。
ですから、なるべく早く少ない円で大きな外貨を獲得しておきます。
積立途中に予想外に円安になったり、積立が苦しくなった場合は、無理せずに減額して様子を見ればよいでしょう。
また、継続が難しい場合は積立停止をすることもできますし、臨時に資金が必要な場合は、連絡一つで現金化できます。実際の現金化までは、約3週間程度で支払われていますから何も心配することはありません。
将来に必要な年金、早期リタイア資金、住宅購入や学費などまとまった資金作りに、実際の想定数字を入れて計算することができますので、シミュレーションのご要望があればお知らせ下さい。
今日のポイント
積立ファンドの
初期口座の資金は、退職・老後資金として
貯蓄口座の資金は、必要時にいつでも現金化できる流動資産として
いつでも現金化できる外貨資産を貯める商品とお考え下さい。
明日は、「積立額の決め方」についてお話しましょう。