
昨日、今日の日経、そして今朝の朝日の一面。
この会社は私が25年勤めた会社の親会社。
若い方はご存じないが24年前に新聞を騒がせた政界を
巻き込んだ大事件。
まさに私の勤めている会社の株上場が発端だった。
忘れもしない昭和63年6月18日
その日は丁度海外旅行に行く日だった。朝からばたばたしていて
新聞など見る時間がなく横浜から成田に向かうリムジンの中で
家から持ってきた新聞を開いたところ第一面に大きく自分の
勤める会社の社名が書かれていた。
これが大事件の第一報、朝日新聞の大スクープだった。
それから一年くらい、新聞、テレビ、雑誌、自分の会社の名前を
見ない日はなかったと言っても過言ではない。
オフィスを出れば新聞記者が追いかけてくる。
社員はみんな暗い表情になり外では社名を一切出さなくなった。
とはいってもその事件の本質を知っていたのは偉い人たちだけ
私達下の人間は新聞で読むくらいの知識しかなかった。
この事件をきっかけに親会社、そして事件の主役になった自分の
会社は業績が悪化してダイエーの傘下に入る。
主人公だったカリスマ的な社長は一切の表舞台から身を退いた
あれから24年、社員の結束は事件をきっかけに固い絆で結ばれ
ダイエーから会社を取り戻すことに必死だった。
ダイエーに渡された株は全て買い戻し今期決算の売り上げは8080億と
聞く。
すでに卒業した身とはいえ、古巣の上場は本当に嬉しい。
あの時引退された社長は今、私財を「ラ・ヴォーチェ」というオペラ推進の
団体に注ぎこんでいられる。
きっと、今回の件、喜んでいられることだろう。
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