SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

UNDERCURRENT

2006-03-20 12:17:12 | 偏愛
アンダーカレント アフタヌーンKCDX

講談社

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ふらりと入った本屋
新刊漫画を眺めていると、見たことのある表紙。

あ、これだ。

アンダー・カレント+4
ビル・エヴァンス&ジム・ホール, ビル・エヴァンス, ジム・ホール
東芝EMI

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全く知らない作者。
中は見ることが出来ない。
帯には谷口ジローさんの推薦文。
四季賞・・・。

買いだ。
そんな勘がした。

そしてそれは、確信へ、悦びへ。
またいい作品に出会えた、いい作家に出会えた。




「人をわかるってどういうことですか?」
そして、自分を偽らないということは?

「人は本当のことより心地よい嘘のほうが好きなんだよ
 皆 本当のことなんか知りたくないんだ
 騙されたがっているんだ」


エヴァンスに惹かれてたのに、
いつのまにか、太宰さんの科白のように聞えてきた。
中央線の中で。
気づけば、また三鷹だ。



たらいまわしTB企画 第21回「教えてください!あなたのフランス本」

2006-03-20 09:51:17 | 偏愛
ボードレール全詩集 (1)

筑摩書房

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悪の華

東京創元社

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ボードレール詩集

新潮社

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悪の華

岩波書店

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恥ずかしながら、いまさらながら、LINさんの「フランス本」に参加させていただきます。

フランスと言えば、ボードレール。
それしか「読んだ」と言えるようなものはありません。
フランス語など、出来やしないので、訳者で読み比べたものでした。
鈴木信太郎、堀口大學、齋藤磯雄、阿部良雄・・・。



愚かさ、誤り、罪、吝嗇は、

われらの精神を領し、肉体を苦しめ、

われら、見に巣食う愛しい悔恨どもを養うさまは、

乞食たちが蚤や虱をはぐくむに似る。


われらの罪はしぶとく、悔悟の情はだらしがない。

告白をしただけで、お釣りがくるほどの気持ちになり、

卑しい涙に一切の穢れを洗い落としたつもりで、

浮き浮きと、泥濘の道に舞いもどる。

『悪の華』 「読者へ」  (阿部良雄訳)


いやはや、本当に恥ずかしながら、読んだと言えるのかどうだか、わかりません。
でも、10年経った今でも、折に触れて読み返してしまう。
そんな詩人、ボオドレエル。
恐れ多いです。
どんどん自信がなくなっていきます。
ふぅ。
もちろん、太宰さんから教えてもらったのです。

「私の文学生活の始めから、おそらくはまた終わりまで、ボオドレエルにだけ、ただ、かれにだけ、聞えよがしの独白をしていたのではないか。」
~太宰治「碧眼托鉢」

うーん、私はなにが言いたいのだ。
しどろもどろ。
最後に一言、言わせていただけるなら、
自信のなさを大事にしたいのです。
ん?なんだそりゃ。
だからなんなんだ?
フランス菓子だったらなぁ。

LINさん、ごめんなさい・・・。