多摩爺の「時のつれづれ(皐月の34)」
若者の心の闇に巣くう流行病(闇バイト)
ゴールデンウィーク明け(5月8日)の夕方、日本一の繁華街でもある東京の銀座で、
多くの買い物客や、仕事を終えた多くの人々が行き交うなか、
高級腕時計「ロレックス」の販売専門店が襲撃され、70数本の時計が強奪されて逃走するという、
恐れを知らないというか、想定外な強盗事件が起こった。
交通量が多くなる時間帯であり、監視カメラで追跡可能な地域であり、多くの飲めも人々の目もあり、
そう簡単に逃げ切れないと思っていたら・・・ テレビに速報が流れてから数時間後、
銀座から日比谷、霞ヶ関を突き抜けて、赤坂方面へと逃走したものの、追い詰められてしまい、
16歳から19歳の高校生1名を含む犯人(未成年4名)が確保されたとの一報が飛び込んできた。
さらに強奪された高級時計の一部(30数本)が見つかり、
残り(40本程度)の行方が心配されたが、
数日後、逃走車の中に残されていたことが、取材により判明しており、
取りあえず・・・ 事件は収束に至っている。
犯人が確保され、盗品が戻ってきたことから・・・ ひとまずは「ホッ!」だが、
確保されたのは16歳から19歳の未成年ばかりで、全く持って面識がないというから、
どうやらSNSの「闇バイト」で集められた・・・ 使い捨ての実行犯らしい。
未成年の彼らが今後、どういった罪に問われ、どういった罰を受けるのか、
成人年齢が、20歳から18歳に引き下げられたことにともない、
昨年の4月に少年法が改正されて、18~19歳の犯罪が厳罰化されたことから、
今後の進展にも注目せねばならないだろう。
この国の法律には・・・ 窃盗などの刑事事件を裁く刑法と、
損害賠償などの民事訴訟を裁く民法がある、
捕まった少年たちは、改正前の刑法については、ある程度の理解はあったと思うものの、
改正後の新たな少年法を、正しく理解していたとは思えないし、
民事訴訟で背負うことになるであろう損害賠償については、
ほとんど理解してなかったと思うが・・・ どうだろうか?
少年法を含む刑法や民法について、理解されてないと思われるのは、
メディアに出てくる専門家が云うように、少年院や刑務所に入って一定の拘束期間を経たら、
警察のお世話になることはなくなり、自由の身になると思っていたと推察する。
でなきゃ・・・ 実行犯のような、逮捕されるリスクが高い役回りをやるとは思えない。
刑事罰は終えたとしても、被害者から求められるであろう、損害賠償から逃れることは出来ず、
未成年の場合は、保護者となる家族が、その責務を負わねばならないことから、
未成年が起こした刑事事件では・・・ 当事者本人が、いくら虚勢を張ったとしても、
債務を当事者本人が負うことは困難で、保護者に降りかかる負担は怖ろしく大きくなってくる。
また、成人年齢が引き下げられたが、19歳までは少年法が適用されると思い込んでいて、
少年法が適用されると思っているかもしれないが、18歳からは「特定少年」に位置づけられており、
刑事事件として起訴された時点で、名前や顔写真が公表される可能性が極めて高いし、
刑事事件は14歳から適用されるので、今回確保された4名は、ほぼ全員がその対象となるだろう。
さらには数年の刑期を終え・・・ 刑務所から出所した後も悲惨だ。
就職には多大な影響があるだろうし、都会から地方に住まいを変え、心機一転を図ろうとしても、
マイナンバーをキーにして、移動情報が即座に引き継がれることから、
前科(刑事罰)に関する情報など・・・ いとも簡単に紐付けられるのではなかろうか?
蛇足になるが・・・ 近い将来、マイナンバーカードと運転免許証が紐付けられるということは、
免許証に記載の情報のみならず、違反履歴が全て分かるということであり、
必然的にというか、必要に応じて犯罪履歴も紐付けされると思うが、如何なものだろうか?
違反履歴や、犯罪履歴などの情報は・・・ 警察マターなので、自治体から漏れる心配ないが、
近隣の警察署(場合によっては交番まで)で、データーベースへのアクセスはできるはずだから、
凶悪事件を起こして出所した者については、それなりに監視されても不思議じゃないし、
そうでなければ・・・ 怖ろしくて堪らない。
この国では、お隣にある共産主義国家のように、
日常の行動や、SNSの発信まで、普段から監視されることはあり得ないが、
凶悪犯の出所後の行動等については、一定期間はしっかり監視してもらわないと、
いまのご時世では・・・ 監視カメラだけでは、危なっかしくて心許ない。
かつて左寄りの人々は、駅前に監視カメラを一つ付けることでさえ反対していたし、
いまだにマイナンバーカードの普及と、その用途にイチャモンを付けているが、
監視すべき事は、しっかりと監視を強化してもらわないと危ないし、
それを差別だ、人権侵害だと言われたら・・・ それこそ堪ったもんじゃない。
この国の法律は・・・ 総じて犯罪者に対して優しいと云われている。
テレビでよく見かける、明らかに現行犯である窃盗犯や、危険極まりない道路交通法の違反者でも、
起訴されるまでは、監視カメラやドライブレコーダーに映っている顔やナンバープレートに、
モザイクをかけて報道していることに・・・ 私は疑問を持っている。
法律的には、それで正しいのかもしれないが、
生活者目線で捉えて・・・ それで良いんだろうか?
明らかに、犯人の逮捕を遅滞させているし、
犯罪の抑止力になってないどころか、ブレーキを踏んでいるに等しい。
まずは、このような誰もが思う、単純な疑問を払拭してもらいたい。
安心で安全な社会生活をおくるためにも、
少しでも早く、社会者レベルで違和感のない法律に、改正していただきたいと願ってやまない。
最近は少し治まってきてはいるが、
数ヶ月前には回転寿司、牛丼、うどんなどチェーン店で、
悪ふざけで商品に唾液を付けたり、共用の醤油や割り箸を舐めている姿を、
動画に撮って・・・ SNSに投稿するといった、とんでもないバカ者が問題視されていた。
それで良いのか、それとも問題なのか、さまざまな意見があると思うが、
そういったバカ者の多くは、ネット上で私刑の標的とされ、
名前や住所が晒され、とんでもない生活を送ることになっている。
そういったバカ者よりも、もっともっとタチが悪い奴らが、
悪事や、危険な行為をしている映像があるのに、
それがオープンにならないことに・・・ 強い憤りを覚えている。
悪い奴や、危険な輩については、公共の電波を取り扱うメディア各社が、
その内容を客観的に判断できるよう法律が改正されれば、躊躇なく報道することが可能となり、
社会全体が、悪事を監視することに繋がるし、
当事者の情報提供があれば、犯罪の抑止にも繋がると思うが・・・ 如何なものだろうか?
閑話休題
お昼のワイドショーを見ていたら、公共放送出身のあるコメンテーターが、
若者たちを悪事に誘う、SNSでのキャッチコピーになっている「闇バイト」について、
ネーミングが拙いから、我々(報道するサイド)は使わない方が良いと言っていた。
こういったコメントは、尤もだと思いもするが、勘違いしちゃいけないのは、
「闇バイト」は、悪事に誘う情報を提供するサイドが使用する常套句であって、
報道するサイドが、キャッチコピーを使わないようにしても・・・ なんら変化は起こらない。
メディアがなすべき役割は・・・ 「闇バイト」は犯罪なんだと、徹して訴えることであり、
さらには新たなキャッチコピーや隠語についても、アンテナ高く情報を収集し、
もし分かったら、即座に警戒警報を発出することが、メディアの果たすべき役割ではなかろうか?
老婆心ながら・・・ 今後もメディアで仕事を続けられたいのであれば、
私でも言えるような、軽いコメントじゃなく、
先々を見据えて、尚且つ核心を外さない・・・ さすがと言えるようなコメントでないと、
あなたの顔を見た途端に、チャンネルが変えられてしまうだろう。
辛い思いをした3年間のコロナ禍に、一つの区切りが出来たかと思ってたら、
今度は若者たちを中心に・・・ 「闇バイト」という名の、
流行病(はやりやまい)が蔓延しているようだ。
この病には、マスクもワクチンも、クリニックの診察も診療もいらない。
心に内在する良識という思考が・・・ 一番の良薬らしい。
若者たちの心の闇に巣くう流行病「闇バイト」が、少しでも早く収束することを願ってやまない。
いつも拝見させていただいております。
お話の内容「ごもっとも 同感」 その言葉に尽きますね、、
悪人はどこかに善人のような顔をして潜んでいますが
その行為が今後、自分の人生にどんな影響を及ぼすか それを考える事が出来たとしたら
踏み止まれる事ではないか と思いますが
「未成年」「ストレス」で片付けたくない諸事情が判断を誤らせるのでしょうか。
ほとんどの人がわかっている事でしょうけど、でも紙一重ですから、日頃からそう言う事に引き込まれない生活を送る事が大切なのかもしれませんね。
やはり人は一人では生きては行けませんから、表情がわかる、言葉を交わせる事のできる人との関わりを持つ事も悪魔の囁きから身を守る手段の一つかもしれませんね。
悪い奴は善人面して近づく。
仰るとおりですね。
改めて自分の子育てや、高齢の親のことが心配になってきました。
家族と交わす普通の会話、ご近所の方と交わす普通の挨拶が出来てるか否かに、ヒントがあるような気がします。
普通で良いんですが・・・ それが難しいようです。
仰るとおりです。
同調していただける方がいらっしゃって嬉しく思います。
この国では、容疑者、被疑者、被告人、犯罪者といった、段階を経て使い分けており、
間違ってたら御免なさいですが、容疑者、被疑者はたぶん同義語であり、まだ逮捕に至ってなく、
逮捕され起訴されてから被告人となるものの、この時点ではまだ刑が確定してなく、
刑が確定してから、やっと犯罪者になるはずです。
カメラに映っている時点では、間違いの可能性もあることから、人権に配慮してるのだと思いますが、
それが誤った情報であって、誤認逮捕になったのであれば訂正して謝罪し、
相応の迷惑料、慰謝料を支払うぐらいの覚悟を持てば良いだけだと思います。
とはいえ、メディアは映像を提供するだけで、逮捕されるまで、氏名などの公表はしてなく、
事件や事故などの事実(映像)をオープンにするだけで、個人的には何の問題もないと思っています。
やっぱり、なんらかの工夫が必要だと思います。
フォローいただきましてありがとうございます。
「けいのぶろぐ」のタイトルを「おもいつくままに」と変更させていただき、1年半ぶりに帰ってきました。
よろしくお願いします。
こちらこそです。
どうぞ宜しくお願いいたします。