多摩爺の「時のつれづれ(如月の47)」
やるじゃん! ゲル閣下(日米首脳会談)
昨日の朝、起きて直ぐにテレビを付けたら、
未明にホワイトハウスで行われた日米首脳会談の状況が、タイミング良く放送されていた。
パッと見だから、持ったくもって他意はないが、
椅子の背もたれに身体をあずけ、肘掛けに肘を置いたまま、ゆっくり話す総理の顔と、
若干前屈みの姿勢で、両腿の上に肘を置いて、豊かな表情で饒舌に捲し立てる大統領の顔を見て、
ともに自然体であり・・・ 「良い会談だったんだな。」というのが第一感だった。
とはいえ、あのような応対姿勢を見て、マナーがどうのこうのと云う人がいる。
確かにそう云われればそうかも・・・ と、思いもするが、
途轍もなく緊張する場面で、腹が据わった裏表のない素の姿で臨んだと捉えれば、
私的には不問でも良いかなと思ったりしている。
極めつけは・・・ 会談後に行われた共同記者会見だろう。
アメリカの記者から「アメリカが日本に関税をかけるとすれば、報復関税を行うか?」との問に、
「仮定の質問にはお答えしかねますというのが、日本の定番の国会答弁でございます。」と応えると、
これが大統領の琴線に触れ「ベリー・グッド・アンサー」を連発するなどで場を和ませており、
こういった場面での絶妙なジョークは・・・ 株を上げるとともに内閣支持率にも反映するだろう。
然は然り乍ら(さはさりながら)・・・ 「対米貿易赤字を減少させる。」との発言もあり、
具体的な内容が示されなかったので、そこだけは気がかりだが、
注目されていた・・・ 日本製鉄によるUSスチールの買収については、
「買収ではなく、多額の投資を行うことで合意した。」との発言があり、進展があったようである。
進展したのは良いが・・・ ところで、投資と買収の違いってなんだ?
一般的に投資と云えば、株式を購入したり出資して、新たに事業を立ち上げるか、
設備投資や人的投資などを行って、既存の事業に介入するか、
多くの株式を購入して、社外からもの言う株主を目指すか・・・ あっさり買収してしまうかである。
早い話が、買収は一つの手段であって、広義的には投資に含まれているが、
日本製鉄の場合は、USスチールの買収であって、
買収を投資だと・・・ 言葉を使い分けることに、特別な意味があるとは思えない。
良い方向に進んでいることだけは、報道から分かるものの、
なぜかストンと落ちてこないのである。
他になにか、大事なことを見落としているのかもしれないが、
老いた頭では、どう考えてもそれが分からない。
週明けには詳細を発表するらしいから、それを待つしかないが・・・ 前大統領が、
「国家の安全保障と、重要なサプライチェーンにリスクをもたらす。」と述べたことについて、
国家の安全保障については説明義務がないらしいが、同盟国にこの発言は看過できないこともあり、
可能な範囲で説明すべきだし、説明できないなら、間違っていたと誤りを認め謝罪していただきたい。
おそらく今日明日で、とんでもない暴言を吐いた鉄鋼大手のCEOと、
労働組合に事態を説明し、なだめるんだと思うが、
著しく品格を欠いたあのCEOが、いったいどんな反応するのか・・・ 俄然面白くなってきた。
CEOが、再び会見するのかまでは分からないが、
週明けの展開に期待しているのは・・・ 私だけではないだろう。
ワシントンに向かう飛行機に乗るギリギリまでは・・・ 心配する声しかなかったのに、
1泊3日のハードな行程で、ワーキングランチを含んで3時間弱の会談が終れば、
手のひらを返したかのように・・・ 「良くやったんじゃないか?」との声ばかりだから、
分かり易いって言えば確かにその通りだが、一国の総理を小バカにするのは厳に慎むべきだろう。
とはいえ、相手がとんでもないくせ者だけに、明日どうなってるかまでは読めないし、
なにがあってもイチャモンをつける、コメンテーターなどが、いるにはいるが、
まっ、それはそれとして、取りあえずは「ホッ!」だから、
親しみのある言葉で・・・ 「やるじゃん! ゲル閣下」と申し上げておきたい。
週明けに発表されるであろう内閣支持率が、
これでも下がってたら・・・ もうつける薬がなくなってしまうが、
関係者は楽しみにしてるんじゃなかろうか?
最後に・・・ 毎度毎度で恐縮だが、
本文はあくまでも、個人的な思いを綴ったものであり、
コメントを頂戴しても議論するつもりはないので、申し訳ないが了知願いたい。