時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

選択的夫婦別姓に思うこと

2025年01月26日 | 時のつれづれ・睦月 

多摩爺の「時のつれづれ(睦月の63)」
選択的夫婦別姓に思うこと

最近、アメリカの新大統領と、タレントの不祥事やテレビ局の不手際ばかりが話題になっていて、
来年度予算の審議や、企業・団体献金、選択的夫婦別姓などを議論する、
通常国会が召集されているのに・・・ メディアは、ほとんどスルーなんだから、
皮肉っぽくて恐縮だが、つくづくこの国は平和なんだと思う。

通常国会では、約半年の時間をかけて丁々発止の議論が尽くされ、
閉会すると間髪を入れず、東京都議会議員選挙と、参議院議員選挙が控えていることもあり、
103万円の壁や、公立小中学校の学校給食の無償化など、
喉元に不信任という匕首を突きつけらたままだから・・・ 少数与党の対応に注目が集まっている。

そんななかでも、審議に時間をかける必要なく、
直ぐに決を採っても構わないと思われるのは案件があるとすれば、
それは・・・ 選択的夫婦別姓ではなかろうか?

与党内には、まだまだ審議時間が足りてないとの声もあるようだが、
もう何年も議論してるし、世論調査によれば6割から7割の国民が賛成してるとのデータもあり、
審議時間を盾にして決を採らないのは・・・ もはや嫌がらせとも取られ兼ねないので、
戸籍に関わる問題点を明確に整理した上で、ここはスパッと決断していただきたい。

そもそも、70歳そこそこの爺さんが物申すのもなんだが、
この国には・・・ 先入観や固定観念、さらにはレッテルや偏見などの思い込みが、
年長者を中心に浸透していて、ステレオタイプと呼ばれるの方々が多いうえに、
SNSを使って煽動しながら「いいね」を稼いで、カネ儲け企む輩もいるからホントに面倒である。

昨年来から、選択的夫婦別姓の是非を尋ねた、メディアやマスコミの市場調査では、
6割から7割の方が賛成してるという調査結果はあるものの、
推測になるが、おそらく積極的賛成は2割前後であって、残りの4割から5割の賛成は、
自分には関係ないから「どうでも良い。」という消極的賛成なんだと思うが・・・ どうだろう?

このことについては、もっと真面目に関心を持たなきゃいけないんだと思うものの、
そんな私も・・・ どちらかといえば、消極的賛成派であって、
もし、世論調査で同様の問いかけがあれば、自らの生活とは直接関係ないことから、
おそらく「認めても良いんじゃないの。」と、即答していたと思う。

そのように即答できることの・・・ 背景にあるのは、あくまでも個人的な思いになるが、
子どもの姓のことや、いずれ入るであろうお墓の事などがあって、
夫婦は同姓の方が良いと思っているだけで、なにか特別な意思があるわけではないから、
なんていうか・・・ ちょっと情けない爺さんかもしれない。

ただ、それでも別姓を求める方々がいることについては、
そもそも選択制なんだから、
好きなようにさせてあげる選択肢があっても良いと思っている。

なんだか突き放すようなことを言ってるので、勘違いがあったらゴメンと先に謝っておくが、
思うに・・・ 4割から5割いると目される、消極的賛成の人々の胸の内は、
選択的夫婦別姓問題は常に他人事であって、自らのこととして捉えてないということであって、
この問題がいつまでも解決しない要因は、そこにあるんだと思っている。

ちょっと横道に逸れてしまうが、
すでに他界した女房の父は養子で、私の父方の祖父も養子である。

女房のところは子宝に恵まれなかったことから、親戚から義父が養子に入っているが、
うちの場合は複雑で、4人姉弟の長女だった祖母は、弟に子どもが出来なかったときのために、
親の勧めで、働き者の使用人だった祖父を養子にして分家し、父、叔父、叔母の3人を産んだが、
直ぐ下の弟に子どもが出来ると、その下の年の離れた弟は養子に出されている。

こういったことを振り返ってみれば・・・ 地方であればあるほど、
田畑と、家と、墓を守り続けることが、どれだけ大事なことであったのか、
家系図を作ってみると・・・ なんとなく、それが見えてくる。

そんなこんなを含めて、昔の人はステレオタイプだったかも・・・ と、言ったら、
義父母も、祖父母も、たぶんそれが普通だったから、そんなことはないと云うだろうし、
ひょっとしたら「そうかもな。」と、笑いながらやり過ごすだろう。

話を元に戻すが・・・ 選択的夫婦別姓
の問題が進展しない、もう一つの要因を挙げるとすれば、
この問題を議論して決める、政治家の世代交代が遅々として進んでないことだろう。

65歳はちょっと早いと思うが、任期中に70歳を超えるか否かを目安として、
次の選挙では公認せず、引退を促す政党もあるので、是非とも検討していただきたいが、
選挙の立候補に年齢制限がなく、職業選択の自由という権利を踏まえれば、
法律で規制出来ないので、その判断が有権者に託されているということは、肝に命じておきたい。

よって、こういったことについて・・・ ひと言で説明し、納得してもらうとすれば、
すでに時代が変わったということに尽きるし、それ以上でも、それ以下でもないはずだから、
頭のなかを切り替えてもらうか、どうしてもそれが出来ないのであれば、
こういったことを議論し、決を採る役割(議員)から引退していただくしかないと思っている。

かく言う私も、女房から云わせれば・・・ ステレオタイプの権化のような昔人間らしいし、
ましてや、絶対にボケないなんて自信もないし、否が応でも老いはやってくるので、
日々の出来事に関心を持ち・・・ 我がこととして捉え、
なんでも構わないので女房との会話を楽しみながら、ステレオタイプとの決別に努めたいと思う。

まっ、消極的であろうと、積極的であろうと、どちらでも良かろうと、
国民の6割から7割が賛成していると云うことは・・・ 極めて重たいことから、
いつまでもグズグズしてないで早期に決着させ、国民生活に関わる諸課題(来年度予算)について、
真剣な議論を深めていただきたいと願ってやまない。


コメント    この記事についてブログを書く
« 海外投資の源泉を辿る。 | トップ | 男も辛いし、女も辛い。 »

コメントを投稿

時のつれづれ・睦月 」カテゴリの最新記事