多摩爺の「時のつれづれ(水無月の32)」
アイドルたちのラビリンス
16世紀の頃、ヨーロッパでは庭園の中に、低い生垣で迷路(ラビリンス)が作られていたらしい。
この国でそのラビリンスを作ったのは、飛ぶ鳥を落とす勢いで男性アイドル事務所を作った創業者で、
彼は同事務所に所属する、未成年に男の子たちをラビリンスに誘うと、
口にすることも憚れるような行為を行っていたらしい。
本来なら、芸能人のスキャンダル等については、話題にしたくなかったのだが、
未成年に対する性的虐待という、社会問題であることと、
表舞台では、けっして論じられることがないであろう・・・ 深い闇があることから、
そのことについて、ちょっと触れてみることにした。
2019年にアイドル事務所の創業者が亡くなってから・・・ 4年の歳月が経ち、
故人の呪縛からようやく解き放たれ、ラビリンスから出ることができた、かつての少年たち数名が、
第三者委員会を設置することを求め・・・ 体と心に刻まれた傷について、
真相を究明するよう、現在の事務所社長に訴えるとともに、
未成年に対する性的虐待については、厳格な罰則(法改正)を与えるよう与野党の議員に働きかけた。
これを受けて、現在の事務所社長は、
これまで、どのように対応をしてきたのか検証していくと約束したものの、
当事者が故人であり、自分がそういった事実を知らなかったことから、
訴えられた事柄については「認める。」とも「認めない。」とも断定することは容易ではなく、
併せて、憶測による誹謗中傷を避ける意味合いから、二次被害を避けるため慎重に対処するとして、
事実認定を避け「そこんとこはご容赦願いたい。」的な言い回しで・・・ お茶を濁している。
そして昨日、第三者委員会とは明確には言わなかったものの、
元検事総長をトップに、精神科医、臨床心理の研究者からなる3名のメンバーで、
「部外専門家による再発防止特別チーム」が発足し、
被害者及び役職員に直接ヒヤリングを行うとの・・・ 調査方針が発表されている。
これはこれで、良い取り組みだとは思うものの、
この問題の真相究明には、如何ともし難い大きな問題が、二つあるように思っている。
その一つは、当事者が既に故人であり、亡くなって4年もの歳月が経っていることだろう。
「死人に口なし。」という言い方は不謹慎かもしれないが、
当事者が亡くなったいま、どんなに被害の事例がでてきたとしても、
それは一方通行であって、残念ながら・・・ 社長のコメントにあったとおり、
事実を断定することは困難というものだ。
もう一つは、ラビリンスから抜け出たアイドルと、まったく関係のなかったアイドルと、
未だラビリンスの中にいることを是としたアイドルが・・・ 混在していることではなかろうか?
あくまでも推測の域になるが、厄介なのは・・・ ラビリンスを抜け告発に至ったアイドルは、
表現が適切でないことはご容赦願いたいが、中途でフェードアウトしたメンバーであって、
ラビリンスの中にいることを是としたアイドルの中には、
現在すでに、芸能界において自らのポジションを確立した、いわゆる売れっ子が含まれ、
いまさら、このことについて触れて欲しくない者がいると思うが・・・ 如何なものだろうか?
あくまでも、推測の域を出るものではないが、
所属している多くのアイドルたちが、長いこと沈黙を守ったと言うことは、
そういうことなのではなかろうか?
さらに彼らは、発足した「部外専門家による再発防止特別チーム」のヒヤリング対象外であり、
まかり間違って、対象者になったとしても、
彼らが沈黙していたことから推察すれば・・・ 正直に話すとも思えない。
この期に及んで、自らの立場に影響するようなことを、蒸し返して欲しくないというのが本音で、
そっとしておいてほしいアイドルもいると思うが・・・ 如何なものだろうか?
晩メシを食いながら、一緒に夕方のテレビを見ていた女房が、
「そういえば、あの事務所に居た昔のアイドルたちは、適齢期になっても結婚しなかったよね。」
「いまはそうじゃないけど・・・ どうでも良いけど気になってたのよ。」と呟いた。
前々からそのような、キナ臭い噂はあったものの、
国会議員や、普通の芸能人のスキャンダルには、あれほど厳しいメディアや週刊誌は、
なにを恐れていたのか知らないが・・・ あの事務所のアイドルだけは問題視してこなかった。
いや、あったのかもしれないが、もみ消されていたというのが、ホントは正解だったのかもしれない。
デビューを目指して、一生懸命レッスンに励む未成年の男子に対し、
立場を利してデビューをチラつかせ、行為に及んだのなら悪質であり、卑劣極まりないが、
いまのところ、そういった話しが聞こえてこないのは、唯一の救いであり、
多くのファンは・・・ 安堵していると思われる。
あくまでも個人的な思いになるが・・・ 国会議員を巻き込んだ、未成年に対する虐待については、
近いうちに法律が改正され、罰則が強化がされると思うが、
本件の事実認定について訴えていた、告発者3名の切なる願いは、
残念だと思うものの・・・ ラビリンスの中に止まるのではなかろうか?
数ヶ月後には「部外専門家による再発防止特別チーム」が、
「おそらく、そうであった。」との見解を示し、
訴えた3名には事務所との示談を求めて、そういったことがあったと報告とともに、
今後は、厳しく対処するということで・・・ おそらく、一件落着になってしまうだろう。
大変残念だと思うが・・・ 故人の実績と名誉だけは、
反論する声が出てないこともあって、なんとなく剥奪することができたとしても、
故人がやったであろう、卑劣で卑猥な行為は、一方的な方向から捉えて推定認定されたとしても、
告発したアイドルが、満足するような結末には至らないと思うが・・・ 如何なものだろうか?
中曽根さんの話など聞いたことはありませんか?
昔から衆道といった趣味をお持ちの方はいらっしゃる
私は政財界向けの女衒(女衒)の元締めだと思っていますから。
中曽根元総理の件は存じ上げませんでしたが、
古くは信長や家康、最近ではちょっと前に問題を起こした歌舞伎役者など、
未成年かどうかの問題はあるものの、衆道を好む人は昔から居るようですね。
本件は、故人の責任で決着させざる得ないと思いますが、
未成年の同姓を相手にすることは、もっての外だと思うものの、それを普通のことと捉えるか、残念なことだと捉えるか、
いままさに、それが問われていると思います。