ひとりついった

ただひたすら、ひとりごと、つぶやき続けます!

映画 ■■わたしを離さないで■■

2011年05月25日 | 映画
大好きなアンドリュー・ガーフィールドが出る!
しかも、小さな劇場でしか公開していない
ヒューマンドラマ。

これは観に行かなくては!



映画 ■■わたしを離さないで■■

☆☆

日本の Yahoo ムービーの評価 3.9(5点満点)
アメリカの Yahoo Movies の評価 
ユーザー: B+  評論家: B-



日本の評価の方が高とても高い!
でも、わたしは、期待したほどではなかった。

始終、淡々と進んでいくのね。
でも、ストーリーの背後には
人間のどす黒く醜い傲慢さがあるのだけど
それにはあまり触れないように

あくまでも美しく、素朴な自然描写を織り交ぜながら
淡い色調で、淡々と物語は進みます。



この映画に興味のある人は
あまり予備知識入れないで
観に行った方がいいです。

イギリスの田舎の寄宿舎
そこに暮らす子ども達の謎。

みんなは、何故、親と離されているのか
何故、柵の向こうに出てはいけないと言われているのか。



















ネタバレ感想



これと同じようなテーマを扱った映画

私の中のあなた
闇の子供たち
アイランド



「アイランド」は
臓器提供の目的で、依頼者のクローン(コピー)を作り
依頼者にクローンの臓器を移植するという話。

これが一番近かったかも。

「アイランド」はアクション・ムービーだけど
これは、人間の描写の方にウェイトを置いている。



「私の中のあなた」は
先天的な病気に苦しむ娘の命を助けるため
ドナーとして最適な「妹」を
遺伝子操作で創り出す話。



「闇の子供たち」は
アジア子どもの臓器売買も、少し出てくる。



いずれも、殺人、人身売買に匹敵する罪。
人間として、絶対にやってはいけないこと。



「オリジナル」に臓器を提供するため
コピーされた、クローン達は
子ども時代を、社会から隔離された施設で過ごす。

この施設で行われている教育は
美術と音楽、体育...
後は簡単な読み書きくらいなんじゃないかな?



クローンには魂などない。
動物と同じだから
教育なんて、いらない。

臓器を育むために、単に「生かしておく」だけでいい。



それに...これは意図的に
クローン達の「知識」を最低限に抑え
「思考」する能力も、育てないようにしようという
目的があったんだろうな。



臓器提供の時期が迫る、映画の中のクローン達は
漠然と、自分たちの運命に、納得できないと不満を感じているが

この不満をどこに訴えたらいいのか
正してもらうには、どうしたらいいのか
見当も付かない。

いや、まず第一に
自分たちが、漠然と感じている
「フェアじゃない!」という不満が
いかに正当な訴えであるかも、分かっていない。

自分たちの不満を、言葉にして
他の人の良心に訴えかける力もない。

本当に無力で
ただ、与えられた運命に従うしかない。



教育って、生きていくために必要。
広い世界を知ること。
倫理を学ぶこと。
自分の思いを言葉にすること。

そういう訓練を与えられずに20代になった主人公達は
十分な栄養を与えられずに
発育不全になった子どもと同じ。

与えられた過酷な運命から
いかにすれば逃れられるか
生きていく道を切り開いて行くことも
出来なくなってしまうんだな、と痛感しました。



ラストの、キャシーの独白が良かった。

オリジナルも、コピーも同じだ。
コピーを作って、臓器を取りだして、移植しても
永遠に生きられる訳じゃない。

いつか、同じように命は終わる。

遅いか、早いかだけの違いなんだから
早く終わったとしても、それでいいじゃないか。

もう1人の人間の命を犠牲にする意味は
ないのではないか。

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